BL短編集②

華愁

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放課後の秘密

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俺は放課後の音楽室でピアノを弾いていた。

一部の男子からはからかいの対象に
されているが気にしない。

三曲くらい弾き終わったところでドアが開いた。

「喜里川君でしたか」

入って来たのは水元先生だった。

「すいません」

開いていたとはいえ、無断で弾いていた後ろめたさは拭えない。

「綺麗な音色でしたね」

そんなことを言われたのは初めてで面食らった。

好きな人に誉められてしまった。

「ありがとうございます」

ピアノを閉めて出ていこうとしたら腕を掴まれた。

「時間が大丈夫でしたら
もう一曲弾いてくれませんか?」

問題ないが引き留められるとは
思わなかった。

「やはり僕よりいい音色です」

そう言って笑った先生を見たら
耐えられず告げた。

「好きです」

「僕も好きです」

放課後の音楽室でキスをした。
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