イケメン腐男子君の学校生活

華愁

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鹿波先生との出会い

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あの噂が立ってから半年程過ぎたある日、
あんな所で鹿波先生に会える何て予想してなかった。

その日、俺達三人は都内の大型書店に来て居た。

鹿波先生の新刊と他何冊かを買いに来ていた。

BLが好きだからといって他の物を読まない訳じゃない。

俺達はBL以外は好きなジャンルがバラバラだ。

海里はミステリー、俺はファンタジーそして、流々は恋愛。

女の海里より流々の方が恋愛物が大好きなんだ。

可愛いよなぁ~

そんな何時ものメンバーでワイワイと話していて
よそ見をしてたら誰かにぶつかった。

ドン!!

「すみません」

なんとぶつかった相手は俺達の憧れ、鹿波先生だった。


「いや、大丈夫だ、怪我はないかい?」

尻餅を付いた俺に手を差し延べてくれた。

「はい、大丈夫です」

鹿波先生に手を掴んで立たせてもらいお尻に付いた埃を掃った。

「いや、すまなかっね」

よそ見してたのは俺なのに鹿波先生に謝られてしまった。

「いえ、話しに夢中になって前を見てなかった
俺が悪いんですから鹿波先生は悪くないです」

つい、力んで言ってしまった。


「僕の事知ってるのかい?」

鹿波先生は名前を呼ばれた方に反応した。

「はい、俺達三人とも鹿波先生の大ファンなんです!!」

我関せずと言った感じの流々と海里の
手を掴み、鹿波先生の前に連れて来た。

「初めまして、鹿波聖です」

二人の反応は予想通りだ。

見事にポカーンとなっている(苦笑)

「君達、今から時間あるかい?」

まぁ、予定はない。

「はい、特に予定はないです」

もともと、本屋以外は特に行く所もなかった。

「なら、今から一緒にお茶でもどう?」

あの鹿波先生にお茶に誘われたとか夢みたいだ!!

「いいんですか!?」

自分でも分かるくらい興奮している。

鏡がないのが残念だが俺の目は
恋愛マンガのヒロインよろしくキラキラに輝いてるだろう。

本屋から場所を変えて、近くの喫茶店に入った。

席に通され、落ち着いたところで鹿波先生が俺達の名前を聞いた。

「君達の名前を聞いてなかったね」

「そぉ言えばそぉですね」

ぶつかっといて、更に名乗らないとか失礼極まりないよな……

「俺は久留宮蛍でもぉ一人が崎浜流々、
紅一点の彼女が梅雨利海里っていいます」

未だに緊張で固まってる二人の代わりに
俺が三人分の自己紹介をした。

「自己紹介ありがとう」

「いえ……

ぶつかっといて名乗りもせずすみませんでした……」

謝ると、鹿波先生は隣に居る俺の頭をナデた。

「怪我はないかい?」

心配そぉに聞いてきた。

「はい、何処も怪我してないです」

いくら腐男子だからってそこまで反射神経は鈍くない。

「それはよかった。

せっかく喫茶店に来たんだから何か好きなもの頼むといい」

ニコっと笑って、次にお友達にもねと言った。

「おい、流々、海里何時まで緊張してんだよ?


鹿波先生が好きなもの頼んでいいってよ」

テーブルを乗り出して二人にデコピンをした。

「「いたっ」」

かなり強くしたからな。

「ちょっと蛍、何するのよ!!」

「緊張解れたか?」

まったく(苦笑)

「蛍君ありがとう」

鹿波先生に名前で呼ばれた!?

心の中で発狂していた。

「いえ、この二人が何時まで固まった
ままでは話しもろくに出来ないと思ったので……」
と、まぁ平静を装った。


「ほら二人とも、自分で自己紹介しろよ」

もぉ一度、今度は軽めにデコピンをした。

「梅雨利海里です」

「崎浜流々です」

慌てて自己紹介した二人はまじまじと鹿波先生の顔を見ていた。

「そぉだ、三人とも新刊買った?」


今日はそれが目的だったから俺達は頷いた。

「ありがとう。

そうだ、サインしてあげようか?」

その言葉に俺達の目は輝いた。

「いいんですか!?」

さっきまでの緊張はどうした?
と訊きたくなるテンションで流々は興奮していた。

「これも何かの縁だと思うから記念にね」

流々だけじゃなく、俺や海里も興奮した。

三人で本を出し、各自名前入りの
世界で三冊だけのサイン入り本が出来た。

「ありがとうございます」

再び本を仕舞いながらお礼を言った。

「どういたしまして」

その後、鹿波先生がさっきと同じ様に
好きなものを頼んでいいと言ってくれたから
お言葉に甘えて注文した。

食べ終わってた後は鹿波先生の本の話など色々話した。

いつの間にそんなに時間が経ったのか
喫茶店の壁に掛かってる時計を見ると
此処に来てから二時間も経っていた。

時刻は午後三時半。

鹿波先生は時間大丈夫なのか?

頼んだパフェを食べながら思った。

「蛍君、考え事かい?」

突然、鹿波先生が下から俺の顔を覗き込んで来た

「すみません、少しボーとしてました」

ビックリした~

俺はノンケのはずなのに一瞬ドキッとした……

「大丈夫かい?」

眉を下げ心配そうな顔で鹿波先生が見てるから
笑顔で大丈夫ですと言った。

それから更に三時間、時刻は六時半
窓の外は陽が沈みかけている。

「楽しい時間が経つのは早いね……そろそろ帰ろう」

鹿波先生が伝票を持って席を立った。

「ごちそうさまでした」

喫茶店を出て三人でお礼を言った。

その後、連絡先を交換して俺達は駅の方へ。

鹿波先生は逆方向へ歩いて行った。

----*----*----*----*

鹿波先生と出会ってから早二週間。

学校では、友人もファンも減った。

理由は言うまでもなく俺が"腐男子"だからだ。

だからといって、気にしてないけどな。

離れて行った奴らは所詮、その程度だったということだ。

俺の上辺だけを見てイメージと違ったら幻滅したとか勝手過ぎるだろう。

堂々と言おう、腐男子で何が悪い!!
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