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第三章

第二話 ユウカVS黒幕に乗っ取られた宇崎①

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「えぇえっ!? 小学生の女の子の子守!? 絶対いやなんですけど!」


 ――三年も昔の話である。


「ユウカさん。これは子守ではないんですよ。それにその子は、淫魔に取り憑かれておかしくなってしまった弟を救うために退魔師になる。そう言っています」


 若手のインテリヤクザ。
 そんな身なりをした男から呼び出されて、ユウカは勅命を受けていた。
 柄が悪いもののどこか品のある男は、退魔協会理事長である。


「へぇ……」


「ユウカさんとも気が合いそうじゃありませんか? 年も近い。それに彼女、夢乃レムさんは、ユウカさん以上に化けるかも知れませんよ」


 弟のために戦う小学生……。気になりはした。しかし、ユウカは即答する。


「じゃ、なおのことお断りします。将来のライバルの護衛とか、抜かれたときに後悔しそうなんで」


 言って背中を向ける中、理事長がピアスをガチャガチャ鳴らしながらに髪の毛を掻き上げ、そして呟いた。


「では、垢目さんにお願いしましょうかね」


 やんわりと理事長からの勅命を断り、ユウカは淫魔狩りの日々に戻る。


 当時ユウカは、依頼達成数、そして達成タイム、討伐数等など、多数の記録保持者であった。その活躍ぶりは、レムが現れるまでのあいだ天才の名をほしいままにするほどであった。


 しかし、レムが退魔師となって一年。
 淫魔討伐数以外の記録が塗り替えられることに……。


「別に記録のために戦ってきたわけじゃないんですけど、こうもたやすく抜かれるとか……。しかも、レムは相手が淫魔とさえ知らない。ありえない。不正……」


 ドババババババンッ、ドバンドバンドババババッ!


 思う中での花火だった。
 そう、レムが生き霊、淫魔を滅ぼした花火である。
 霊力の放出によって打ち上げられた花火は、レムと大差ないくらいに霊力に精通していたユウカの目には、見たこともないほど綺麗に映し出された。


 この世の誰よりも、ユウカには綺麗に映った。


「こ、これは、やばいですよ……。勝ち負けじゃない……。綺麗過ぎですよ」


 花火の打ち上げを最後に協会を去ったレムを追いかけて、ユウカも銀一に弟子入りしたのである。


 ――でもまさか、レムさんが助けようとしている弟さんが、ここまで性根の腐ったろくでなしとか……。


「思ってもみませんでしたよ!」


 過去を思い返しながら、ユウカは目の前に迫ってきた宇崎を突っ切る。


「あ……、あ゛……」


 膝から下の神経の糸が切れたように、宇崎は崩れていた。
 なにかを掬いあげようとするような手のひらを見つめたままに、震えている。
 その両手に掬いきれない精液が、ドロドロと溢れてこぼれ落ちていった。


 とうぜん宇崎にはなにが起きているのか分かっていない。


「忘れたんすか? 別に宇崎さんが芝居打ってくれなくても、レムさんの前で恥かかせるくらい余裕だったこと」


 手のひら見つめたままに震える宇崎を、ユウカは見下しながら淡泊に呟く。
 はー……。
 ユウカがため息を吐いた瞬間だった。


 気を抜いた、そう見計らった宇崎が飛び掛かる。


 しかし、鼻先数センチのところで、勢い良く飛びついた身体が急停止していた。
 ユウカが、宇崎の肉棒を握り締めていたのだ。


「ウ、グッアァア!?」


 喉笛食らいつくオオカミのような勢いが、手のひら一つで去なされていた。
 それも、ゆっくり開花していくような柔らかい動きをした手のひらにである。
 それが、日が落ちて閉じていくアサガオのようにチンポにまとわりついていた。


 時間の流れかたがまるで違う。
 鼻先触れ合う距離感でいて、二人には見えない時間の壁が存在するようだった。


「な……、ん……、れ…………」


 宇崎の浮遊霊を取り込む力。
 正体が敵の親玉であるとは知らないまでも、宇崎は今まで取り込んだ生き霊とは比較にならない力を手に入れた。


 レムが親友に狂わされた怒りと同時に入りこんできた力。
 これがあれば誰にも負けない。レムでさえも軽々と肉便器に出来る。
 自信過剰になってしまうほどに巨大な力だった。
 にもかかわらず、レムより弱いユウカにさえ歯が立たない!


「なんれぇえええええええええええええ゛ェエえええ゛!?」


 力を手にしたばかりで味わわされた屈辱に、宇崎は気でも触れたような叫びを張りあげる。しかし、ギュウッ、と肉棒を握り締められると、ンゴッ、と声さえ潰されてしまう。


「銀一をすっからかんにしてたの忘れちゃったんですかー? こっちがあたしの本職って言ったじゃないですか。協会にいた頃は、潜入とか密偵とかそーゆう工作活動ばっかりしてたって言ったじゃないですか」


 その手腕は数々の記録を持ちながら、退魔師であることを一年以上ものあいだレム、そして銀一にさえ悟らせないほどのキツネっぷりであった。


「じゃ、そろそろ屈服してもらいましょうか~」


 ニヤニヤと言い終えると、ユウカはキュッキュッ、と手のひらすべてを使って膣の痙攣を再現する。


「あ、あ、あ゛……れ、レ、ム、ざ、んっ……う」


 レムの膣痙攣、それもレムが快感を訴える締め付けの再現であった。
 にもかかわらずピストンによる摩擦はもらえない。
 宇崎は苦しみを涎にして表していた。


「う、お、お゛ぉ、お……、ぉ゛」


 突きだした顔、その尖った唇から垂れた涎がだらーっと肉棒に降りかかる。


「だらしない顔ですねー」


 唇触れそうな距離で吐声をあてながらに挑発して、ユウカも潤んだ唇から唾液を垂らしていく。高い位置からソフトクリームを作っていくように、ねろーっ、とした甘い唾液で肉棒を彩っていく。


「あははっ。負けを認めますー?」


「ご、ごとわり、ます……」


「けっこう、けっこう――」


 言いつつ、……ネチョ、……ネチョ、とはち切れんばかりの肉棒を指の輪へと通していく。ビクビク震える肉棒の脈動に合わせて、手のひらをヒクヒク締めては緩めつつのピストンを繰り返していく。


「う゛アァア゛、アガ、アガッ!」


 十回もストロークしていないうちに、宇崎はまるで絶命寸前の獣のような呻きを喚き散らしていた。唾を、桜色に潤んだユウカの唇に散らして苦悶を叫ぶ。


「オごっ、い、イグゥウ、イグゥウうべ、ふぇふぇええええぇ……」


 待ち焦がれていた絶頂が見えて思わず叫んでしまう。
 しかし、弾力性に富んでいたマンコのような指先が突然緩んだ。
 まるでゴムがバカになったように力なく圧迫が弱くなって、声まで情けなくたるんでしまう。


 喪失感に苛まれる中、擽るように裏筋を通って玉袋を撫でられる。


「うひぃいいィイイイイィイイ゛!?」


 絶頂直前の敏感チンポが、もどかしい指捌きにさえ涙が散るほどの快感を覚えていた。あげく正中線を通って玉袋の中心を舐めるように尻穴まで触れられる。


「ウひぇええぇええええ!? お、オォお!?」


 羞恥心を逆撫でする、まるでMに目覚めさせようとするかのような責め。
 それを快感として受け止めてしまい、宇崎は内股とガニ股を繰り返していた。


「宇崎さーん。芝居のときよりもイカレタ動きしてますよー?」


 狂ったように股間を振る宇崎を見ても、ユウカの態度は冷ややかであった。
 あまりにも慣れている。
 銀一を追い詰めたときは、今よりもよっぽど酷い、拷問といって差し障りのない責めを繰り返したのだ。
 処分したばかりの淫魔二人に関して言えば、さらに容赦なしであった。


「あの二人よりも酷い目に遭わせましょうかー? どうします? 死にます?」


「ウオォオ……オ、ゴンぃ……、んゴ、ンごぉ……ほ、ひぃ」


 声が、言葉にならない。
 尻の皺を数えるようにねっとり円運動をされて、体中の筋肉が弛緩していた。
 羞恥心でイク。
 物理的な刺激ではなく、精神的な刺激による屈服を前にして、宇崎の表情はだるんだるんに垂れていた。


「負けを認めないようなんで、逝かせません」


「ん、ふぇ、ええ゛!?」


 アナル責めから一転して、亀頭責めが始まった。
 肉体的な刺激ならばアナル責めよりも遥かに強烈な亀頭責め。
 しかし、精神を支配されての快感を前にしていた心は、性器を慰められたからといって納得しない。
 とてもとても満たされない!


「アガァア、ゆ、ゆうが! ユウガァア! ユウガァアアアっ!」


 肉棒での絶頂を直前にして尿道責めが中断された。
 かと思うと裏筋をヌルーッ、と滑って尻穴を撫でられる。
 それが執拗に繰り返される。二つの排泄穴を何度も行き来される。
 怒りの叫びを散らす宇崎の尿道をクチュクチュ鳴らして、絶頂の直前でレローッと裏筋を滑って、尻穴をネロネロネロッ。


 クチュー、……ネロネロッ。レローッ……、クチュクチュ……。


 ――時の経過を忘れるほどに責めを繰り返して、ユウカはもう一度聞いた。


「どうしますー? 金輪際口出ししないでもらえますかー? 負けを認めますかー? 聞こえていますか宇崎さーん?」


 たこが胡座を掻いたような体勢でぐでんぐでんになっていた宇崎は、遠くから聞こえる小悪魔の声に飛び起きる。


「みどめまずぅうううううううううっ!!」


「よろしいっ!」


 ピンッ、とバネのように跳ねて立ち上がった宇崎は、背筋を伸ばしたままに叫んだ。背筋よりもピンッ、と立ち上がった肉棒を責めたてる。
 バチュン、ジュブッ、バチュン、ジュブッ、とバキュームフェラのようなゴムが擦れる音を鳴らして、さっきと一転した激しいチンコキが繰り返される。


「アァア゛アァア゛!? アガァアッ!?」


 ドビュドビュドビュドビュッ、ビュルドビュビュルルッ!
 ワンストロークに一度の射精が嵐のように繰り返される。ぐでんぐでんに煮込んだうどんのような固形の精液が、ユウカの身体にぶつけられる。


「す、ごっ、ほらほら、もっと出しちゃってくださいよー!」


 強すぎる精子の水圧に、ユウカは驚きつつもシゴく。


「ンごぉひぃいいいいいいィイイイイ!?」

 根元にあった手のひらが引っこ抜くように亀頭に滑って、ビュルッ、と射精させられると、精気を吸い尽くされたような満悦に宇崎の肉棒は一瞬萎える。
 しかし、巻きつくようなユウカの指が、ヌチュチュッと根元まで滑ってくるとすぐさま欲求不満に陥らされる。


 それが、ズボンッと亀頭に滑って射精の瞬間に満たされる。


「ンごぉおおおがぁああああああ! アガァアアアア!」


 ここまで途切れない快感は死ぬまで味わえない。絶対味わえない。
 このまま逝き死ぬからもう二度と味わえない、死ぬから絶対味わえない!
 それでも良いと言いきれるほどの激感だった。


「アガァアアァアア! ゴ、ヒィイイイイィイイイッ!」


 悲鳴をあげながら、宇崎はユウカの身体に精液の固まりをぶつける。
 嫉妬によって昂ぶり続けたレムへの気持ち。
 それよりも遥かに大きな欲求が満たされ続ける。


 ――もっと、もっとだもっとだぁあああぁああああっ!!


「い、いつまで出し続けるんすかっ、……んっ、はぁ……」


 終わりの見えない射精に、ユウカは呆れを呟いた。
 その唇に精液がぶつけられる。
 何度吐き出したか分からないにもかかわらず、オスの原液のように濃い味に、ユウカは言葉を詰まらせて、固まっていた。


 ――今です!


 頭の中で響いた若く気品のある男の声に唆されて、宇崎は、白濁でぬめったユウカの唇、その中心目掛けて肉棒を突き込んだ。


「んむぅうふぅう!? んっ、ンゥウウウ!?」


 苦しげに目を見開いたまま、ユウカが見上げて睨んでくる。慌てて手のひらを腰に回して引き剥がそうとしてくる。
 ドジュ、ドジュ、ドジュ、と宇崎は無視して腰を振るった。


 手とは比べものにならない快感に、自制心なんて完全に消えていた。
 ジュボジュボジュボ、と亀頭を口のざらつきに擦りつけて、射精を繰り返す。


「ンボッ、んぶ、ぐ、んぶはぁあっ、んじゅぐ!?」


 抵抗されても、不器用なお団子でも作るように髪の毛を握り締めて、激しくイマラチオを繰り返す。


「あ、アァア! だまんないぃいい! ユウカァアアア゛!」


 射精したまま死んでもいい。そう言わんばかりの断末魔の悲鳴をあげながら、イマラチオが繰り返される。
 自分が死ぬのも、もちろんユウカが死ぬのも厭わない。そんな腰振りだった。


 ――このまま精子で溺れさせなさい!


 再度聞こえてきた声の主に従って、ユウカが臍の下を叩いて抵抗してくるのも気にもとめずに精液を流しこむ。


「んぶっ、ぶっあ、ングゥウ!? んぶぅう、あ、くぅ、あ、はぁ……」


 抵抗する力が弱くなっている。それを見計らって、さらに一方的に責めたてる。
 ジュボジュボジュボジュボ、とユウカの口をオナホールにして、精子を飲ませ続けるのであった。 
 
 
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