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圧倒
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「いざ尋常に勝負なのじゃ!」
「「「「「わあぁーっ!」」」」」
鳴りやまない歓声の中、ついに王座争奪戦の火蓋は切られる。
まず動いたのはネレイドに付き従うリヴァイアサンだ。巨体をうねらせウルリカ様へと襲い掛かる、その数は十数体ほど。
「「「ゴオオオォ!」」」
「ほいほいっ」
対するウルリカ様は余裕たっぷり、リヴァイアサンの尾や角を掴みポイポイとあっさり撃退。巨体を有するリヴァイアサンですらウルリカ様の手にかかれば小魚扱いである。
僅か数秒でウルリカ様へと襲い掛かったリヴァイアサンは全滅だ。しかしネレイドは焦ることなく、控えていた配下のリヴァイアサンへと指示を出す。
「お前達、やれ!」
「「「「「第六階梯! 氷槍魔法、ブリザードランス!」」」」」
気づけばリヴァイアサンの大群はウルリカ様を取り囲むように遊泳していた。先ほどの突撃はウルリカ様を包囲するための時間稼ぎだったのである。
そして放たれる氷の槍、その数は優に千本を超える。
「素晴らしい攻撃じゃな、連携も見事なのじゃ! 滅亡魔法、デモン・ホロウ!」
氷の槍に閉じ込められ絶体絶命、にもかかわらずウルリカ様は無性に楽しそう。滅亡魔法の発動と同時に、腰に携えた魔剣ヴァニラクロスを抜き放つ。
「それっ」
魔剣一閃、ウルリカ様は自ら放った滅亡魔法を魔剣ヴァニラクロスで切り裂いたのだ。切り裂かれた滅亡魔法は漆黒の斬撃と化し、一瞬にして氷の槍をかき氷状態にしてしまう。
ウルリカ様ならば魔法や魔剣を使わずとも氷槍魔法を打ち砕けたはず。それでも魔法と魔剣を使った理由は、観戦している魔物達を楽しませるためだ。わざわざ盛りあがる戦い方を選ぶほど、ウルリカ様は余裕に満ち溢れている。
「ほれほれ、まだ頑張れるはずじゃ」
「当然だ、リヴァイアサンを舐めるな!」
悉く攻撃を退けられるもネレイドの闘志は一切衰えない、額の角に魔力を集め自らウルリカ様へと突撃する。魔力を帯びた巨大な角は、掠めるだけで並の魔物を消し飛ばすほどの破壊力だ。
「ゴオオアァーッ!」
「むうっ!」
しかし相手はウルリカ様、並の魔物とは別次元の存在。なんとウルリカ様は真正面からネレイドの角を受け止めたのである。
「ぬうぅ、動かん!?」
「なかなかの威力じゃな、少し押されてしまったのじゃ」
押されたとは言うものの僅かな距離、本当に少し押されただけ。
全霊をかけたネレイドの突撃ですらウルリカ様には通用せず、もはや勝敗は決したかと思われたが──。
「ゴオォッ、これも想定内だ!」
「ふむ?」
「今だお前達、吾輩ごとやれ!」
「「「「「はっ!」」」」」
いつの間にやらリヴァイアサインの大群は、ウルリカ様を中心に幾何学的な陣形を組んでいた。ネレイドは自ら特攻を仕掛けることで、陣形を組む隙を作り出したのである。
「「「「「我らがネレイド様を魔王に! 第七階梯、深淵魔法アビスゲージ!」」」」」
「うむむっ!?」
それは魔の海を統べるリヴァイアサンに相応しい、深く暗い海の魔法。召喚された魔界の海はウルリカ様を封じ込める牢獄と化す。
「これぞ太古より伝わる海の魔法、激流と高圧の牢獄から逃れられる者は存在しない! 深淵の底で朽ち果てるがいい!」
「……素晴らしい魔法なのじゃ、よく練り上げられておるのじゃ」
「なっ、まだ生きているというのか!?」
「お主等に敬意を表し、少しだけ妾も本気を見せてやるのじゃ。第七階梯魔法……」
深淵の底に灯る小さな火。その火は瞬く間に燃えあがり、太陽の如き炎と熱を放つ。
「極炎魔法、デモニカ・フレア!」
「ばっ、バカな──」
放たれた極炎魔法は、かつて人間界で使用された極炎魔法とは比べ物にならない威力だった。
凄まじい熱量により深淵魔法は一瞬で蒸発、空を濁らせる暗雲は跡形もなく消滅する。リヴァイアサンの大群は猛烈な熱波を受け全滅、ネレイドは極炎に飲まれ姿を確認することも出来ない。
「やっぱりウルリカさんは強いです……って、ちょっと待ってください!」
「大変ですわ、ワタクシ達まで炎に飲まれてしまいますの!」
極炎魔法は膨らみ続ける、観戦していた魔物達まで飲み込んでしまう勢いだ。
「大丈夫、アタイに任せて!」
観戦する魔物達まで黒焦げ一歩手前というところで、飛び出したのはミーアである。
迫りくる炎の前に立ちはだかり、剣にも槍にも似た真紅の武器をクルクルと振るう。すると炎は渦を巻きミーアの武器へと吸い込まれていく。炎帝の名を冠するだけあり炎の扱いはお手の物だ。
ミーアのおかげで被害はなくホッと一安心である。だが気を抜くのはまだ早い、なぜなら戦いは終わっていないのだ。
「ぐ……まだだ!」
なんとネレイドは再びウルリカ様へと襲い掛かったのである。
配下のリヴァイアサンは全滅、自身も極炎魔法に飲まれ瀕死の状態。それでも闘志は衰えることなく、むしろ放たれる魔力は最高潮に達している。
「ゴオオォーッ!!」
「頑張り屋さんじゃな、その意気やよしなのじゃ!」
ウルリカ様は腰を落として膨大な魔力を拳に集める、ネレイドの攻撃を真正面から迎え撃つ構えだ。両者の距離は一瞬で縮まり、そして──。
「それ、ゴツンッなのじゃ!」
「ぐほぉ!?」
ウルリカ様“ゴツンッ”大炸裂。
脳天への強烈な一撃により流石のネレイドも力尽き、グルグルと目を回しながら地上へと落下していく。
残ったウルリカ様はキョロキョロと辺りを確認、ニッと笑みを浮かべ高々と片手を揚げる。
「うむ、妾の勝ちなのじゃ!」
「「「「「うおおぉーっ!!」」」」」
もちろん戦いの結果はウルリカ様の大勝利、こうしては王座争奪戦は大盛りあがで幕を閉じたのであった。
「「「「「わあぁーっ!」」」」」
鳴りやまない歓声の中、ついに王座争奪戦の火蓋は切られる。
まず動いたのはネレイドに付き従うリヴァイアサンだ。巨体をうねらせウルリカ様へと襲い掛かる、その数は十数体ほど。
「「「ゴオオオォ!」」」
「ほいほいっ」
対するウルリカ様は余裕たっぷり、リヴァイアサンの尾や角を掴みポイポイとあっさり撃退。巨体を有するリヴァイアサンですらウルリカ様の手にかかれば小魚扱いである。
僅か数秒でウルリカ様へと襲い掛かったリヴァイアサンは全滅だ。しかしネレイドは焦ることなく、控えていた配下のリヴァイアサンへと指示を出す。
「お前達、やれ!」
「「「「「第六階梯! 氷槍魔法、ブリザードランス!」」」」」
気づけばリヴァイアサンの大群はウルリカ様を取り囲むように遊泳していた。先ほどの突撃はウルリカ様を包囲するための時間稼ぎだったのである。
そして放たれる氷の槍、その数は優に千本を超える。
「素晴らしい攻撃じゃな、連携も見事なのじゃ! 滅亡魔法、デモン・ホロウ!」
氷の槍に閉じ込められ絶体絶命、にもかかわらずウルリカ様は無性に楽しそう。滅亡魔法の発動と同時に、腰に携えた魔剣ヴァニラクロスを抜き放つ。
「それっ」
魔剣一閃、ウルリカ様は自ら放った滅亡魔法を魔剣ヴァニラクロスで切り裂いたのだ。切り裂かれた滅亡魔法は漆黒の斬撃と化し、一瞬にして氷の槍をかき氷状態にしてしまう。
ウルリカ様ならば魔法や魔剣を使わずとも氷槍魔法を打ち砕けたはず。それでも魔法と魔剣を使った理由は、観戦している魔物達を楽しませるためだ。わざわざ盛りあがる戦い方を選ぶほど、ウルリカ様は余裕に満ち溢れている。
「ほれほれ、まだ頑張れるはずじゃ」
「当然だ、リヴァイアサンを舐めるな!」
悉く攻撃を退けられるもネレイドの闘志は一切衰えない、額の角に魔力を集め自らウルリカ様へと突撃する。魔力を帯びた巨大な角は、掠めるだけで並の魔物を消し飛ばすほどの破壊力だ。
「ゴオオアァーッ!」
「むうっ!」
しかし相手はウルリカ様、並の魔物とは別次元の存在。なんとウルリカ様は真正面からネレイドの角を受け止めたのである。
「ぬうぅ、動かん!?」
「なかなかの威力じゃな、少し押されてしまったのじゃ」
押されたとは言うものの僅かな距離、本当に少し押されただけ。
全霊をかけたネレイドの突撃ですらウルリカ様には通用せず、もはや勝敗は決したかと思われたが──。
「ゴオォッ、これも想定内だ!」
「ふむ?」
「今だお前達、吾輩ごとやれ!」
「「「「「はっ!」」」」」
いつの間にやらリヴァイアサインの大群は、ウルリカ様を中心に幾何学的な陣形を組んでいた。ネレイドは自ら特攻を仕掛けることで、陣形を組む隙を作り出したのである。
「「「「「我らがネレイド様を魔王に! 第七階梯、深淵魔法アビスゲージ!」」」」」
「うむむっ!?」
それは魔の海を統べるリヴァイアサンに相応しい、深く暗い海の魔法。召喚された魔界の海はウルリカ様を封じ込める牢獄と化す。
「これぞ太古より伝わる海の魔法、激流と高圧の牢獄から逃れられる者は存在しない! 深淵の底で朽ち果てるがいい!」
「……素晴らしい魔法なのじゃ、よく練り上げられておるのじゃ」
「なっ、まだ生きているというのか!?」
「お主等に敬意を表し、少しだけ妾も本気を見せてやるのじゃ。第七階梯魔法……」
深淵の底に灯る小さな火。その火は瞬く間に燃えあがり、太陽の如き炎と熱を放つ。
「極炎魔法、デモニカ・フレア!」
「ばっ、バカな──」
放たれた極炎魔法は、かつて人間界で使用された極炎魔法とは比べ物にならない威力だった。
凄まじい熱量により深淵魔法は一瞬で蒸発、空を濁らせる暗雲は跡形もなく消滅する。リヴァイアサンの大群は猛烈な熱波を受け全滅、ネレイドは極炎に飲まれ姿を確認することも出来ない。
「やっぱりウルリカさんは強いです……って、ちょっと待ってください!」
「大変ですわ、ワタクシ達まで炎に飲まれてしまいますの!」
極炎魔法は膨らみ続ける、観戦していた魔物達まで飲み込んでしまう勢いだ。
「大丈夫、アタイに任せて!」
観戦する魔物達まで黒焦げ一歩手前というところで、飛び出したのはミーアである。
迫りくる炎の前に立ちはだかり、剣にも槍にも似た真紅の武器をクルクルと振るう。すると炎は渦を巻きミーアの武器へと吸い込まれていく。炎帝の名を冠するだけあり炎の扱いはお手の物だ。
ミーアのおかげで被害はなくホッと一安心である。だが気を抜くのはまだ早い、なぜなら戦いは終わっていないのだ。
「ぐ……まだだ!」
なんとネレイドは再びウルリカ様へと襲い掛かったのである。
配下のリヴァイアサンは全滅、自身も極炎魔法に飲まれ瀕死の状態。それでも闘志は衰えることなく、むしろ放たれる魔力は最高潮に達している。
「ゴオオォーッ!!」
「頑張り屋さんじゃな、その意気やよしなのじゃ!」
ウルリカ様は腰を落として膨大な魔力を拳に集める、ネレイドの攻撃を真正面から迎え撃つ構えだ。両者の距離は一瞬で縮まり、そして──。
「それ、ゴツンッなのじゃ!」
「ぐほぉ!?」
ウルリカ様“ゴツンッ”大炸裂。
脳天への強烈な一撃により流石のネレイドも力尽き、グルグルと目を回しながら地上へと落下していく。
残ったウルリカ様はキョロキョロと辺りを確認、ニッと笑みを浮かべ高々と片手を揚げる。
「うむ、妾の勝ちなのじゃ!」
「「「「「うおおぉーっ!!」」」」」
もちろん戦いの結果はウルリカ様の大勝利、こうしては王座争奪戦は大盛りあがで幕を閉じたのであった。
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