魔王様は学校にいきたい!

ゆにこーん

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絶望の邂逅

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「何をしておるのじゃ?」

「ひっ!?」

 リィアンは小さく悲鳴をあげ、ギギギッと音を立て振り返る。そこにはリィアンの肩に手を置く、ニッコリ笑顔のウルリカ様がいた。

「妙な気配を感じて様子を見にきてみれば、ふーむ……お主は学園の生徒ではないようじゃな?」

「あ……う……」

 リィアンは必死に声を絞り出そうとする。しかし恐怖に震えるあまり、微かな呻き声しか出せない。
 一方のウルリカ様は、大きな瞳でじっとリィアンを見つめ続けている。まるで何もかもを見透かしているかのよう。

「お主、人間ではないのじゃな?」

「うっ……リィは人間だよ? 学園を見学にきたんだよ?」

「……お主は魔人なのじゃな」

「ぎくりっ!?」

 リィアンの冷汗は滝のように止まらない、何しろ一瞬にして正体を見破られてしまったのだ。
 その間にもウルリカ様の目は、キリキリと斜めに吊りあがっていく。

「もしや学園を襲撃するつもりかの? 運動会を台無しにするつもりかの?」

「違う違うっ、神に誓って違うから!」

「お主の言う神とはガレウスのことかの?」

「ひいぃ!? 学園には手を出しません、どうか信じてください!」

 リィアンは両手をあげて死にもの狂いで弁明を繰り返す。すると両手をあげたことで、抱えていたお菓子の包みはドサドサと地面に落ちてしまう。

「むむっ、何やら甘い匂いなのじゃ」

「あ、これは王都で買ったお菓子……」

「お菓子じゃと!」

 お菓子と聞くやウルリカ様の態度は一変、キラキラと輝く瞳は、お菓子の包みを捉えて離さない。リィアンは一か八か、お菓子の包みをウルリカ様に差し出してみる。

「た、食べる……?」

「本当かの? 食べてよいのかの?」

「うん、全部食べていいよ」

「むむむっ、お主はよい魔人だったのじゃな!」

 あっさりとお菓子に屈してしまったウルリカ様、やはりウルリカ様に対してお菓子は効果抜群だ。早速ウルリカ様はどのお菓子を食べようかと物色、その隙にリィアンは逃げようとするが──。

「それじゃあリィは急用が……」

「ふむ? そう言わずに遊んでいくのじゃ、学園を案内してあげるのじゃ」

「うええっ!?」

「クラスの皆にも紹介してあげるのじゃ!」

「待って! 待ってーっ!?」

 図らずもウルリカ様に気に入られてしまったらしく、哀れにもリィアンは、ズルズルと学園内へ引きずられていくのであった。
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