【完結】転生したら嫌われ者の悪役令嬢でしたが、前世で倒したドラゴンが守護精霊になってついてきたので無敵なようです

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第23話 見てしまった

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『フィレンツェア、あいつって……』

 アオも気付いたのか首を伸ばして下を覗いていた。私と同じく『げっ』と眉を顰めている。

「下手に見つかると面倒だから静かにしていましょう。きっとそのうち何処かへ行くわよ」

『うん、わかったよ』

 こうして私とアオはジュドーの動きをこっそりと見ていることにしたのだ。もし見つかって騒動に巻き込まれたらせっかくのランチタイムが台無しである。しかし出来ればご飯の続きが食べたいので早くどこかへ移動して欲しいものだ。

 よく見ると少し離れた場所に護衛らしき人物が立っているが、ジュドーが樹を蹴りつける様子を黙って見ているだけのようだった。

 ……ジュドーって、確かアレスター国の第二王子だったわよね?と、小さなフィレンツェアの記憶を探す事にした。

 小さなフィレンツェアの記憶の中には他国の王族の情報も入っている。しかも、この世界では各国の王族について学ぶのは息をするのと同じくらい大切な事だとされているらしい。特に王族特有で現れる特徴などは学園に入る前の平民の子供でも知っているくらいだ。つまりはアレスター国などわかりやすい特徴がある王族なら尚更有名人なのである。

 さすがにフィレンツェアもその勉強までしないとはならなかったようだ。まぁ、本当に最低限の事だけなのでさすがに家族構成とか人間関係まではわからなかったのだが。しかし、それでも無いよりマシである。

 まぁ、たぶんジェスティードの婚約者としてこの最低限が覚えなくてはいけないことだったのだろう。とにかくその記憶によるとアレスター国にはふたりの王子がいるが、まだ王太子の座がどちらの王子のものになるかは決まっていないはずだ。つまりジュドーも王太子になる資格を持っていることになる。アレスター国では王太子となるには王族としての品格やそれなりの実力が求められるはずなので、留学先での態度も重要になるのではないだろうか?

 たぶんだけれど、あの護衛はジュドーの生活態度を国へ報告する為に付いてきているのだろうと思った。護衛とは名ばかりのお目付け役なのだろう。その護衛の前で大声で不満を漏らして樹を蹴りつけるなんて、自国へ言いつけてくれと言わんばかりの態度である。


 申し訳無いが今のジュドーは王太子に相応しい品格を持っているとは思えなかった。(うん、でもジェスティードよりはだいぶマシかもしれないとは思う)

 ただ、もしかしたらあの護衛は本当はジュドーの味方で余計な事は言わない約束なのかもしれないけれど。いや、それにしたってどこで誰に見られているかわからないのに迂闊にもほどがある。(私みたいに樹に登ってる人がいるんだから!)

 ジュドーは攻略対象者なのだからヒロインに攻略されてハッピーエンドになれば、たぶん王太子になれるのだろうけれど……逆ハーレムルートの場合でのハッピーエンドだとどうなるのかがイマイチ想像が出来なかった。

「あー、全く王族は面倒くさいなぁ!王族ってだけで寄ってくる奴らが鬱陶しくて仕方が無い!」


 そのまましばらくジュドーの様子を伺っていると、またもや女の子達の悪口を言ったりこの国を貶すような発言を繰り返している。だが、だんだんと妙な違和感を感じてしまった。

 まるで誰かに見せ付ける為にしているような違和感だ。時折チラッと護衛のいる方向を見ているのも気になってしまう。

 これはもしや、イベントの始まる予兆なのでは?


 その時だ。パタパタとわざとらしく音を立てた、いかにもな足音がこちらに向かって来ている事に気が付いたのだが……「もしや」と思った時にはすでに遅かったのである。




「しくしくしく……」


 わざとらしく聞こえる泣き声。もうすっかり見飽きてしまったピンク髪がふわふわと揺れている。その手には無残にもボロボロに破れている教科書が握られていて、傍目から見れば「酷いイジメを受けて泣いているヒロイン」そのもののルルの姿がそこにはあった。

 さすがヒロインというべきか、確かに守ってあげたくなるような雰囲気がダダ漏れしている。(気がする)というか、これってやっぱり出会いイベントじゃないか。と、すでに疲れてきてしまった。

「……お、お前は誰だ」

 ヒロインであるルルの存在に気付いたジュドーが声を尖らせたが、破れた教科書を抱き締めて泣いているルルの姿に戸惑いを隠せないようだった。

「あ!ご、ごめんなさい……!ここなら誰もいないと思って」

 するとルルの大きな瞳からは新たな涙がポロポロと零れ落ちたのだ。さすがは愛されヒロイン、涙の見せ方が上手い。どこかにスイッチでもあるのかと思うくらいだ。

「……っ!」

 ジュドーが息を飲む音が聞こえた気がする。これは好感度なんてすぐさま上昇まっしぐらだろう。

 知らないルートとは言え、やはり攻略対象者がヒロインに恋に堕ちる瞬間というのはみんな同じなのだろうか。とちょっとした疑問が芽生えそうだ。そういえば神様も「テンプレってお約束らしいよね」とわけのわからない事を言っていた事があったなと思い出す。いや、あの神様はその場のノリで気まぐれを起こすからその辺は当てにできないのだけど。……なんかこう、どこかで聞いてきた流行りにすぐ乗っかるところがあったからなぁ。とため息が出そうになった。

 まぁ、ルルのことなのできっとあの教科書は悪役令嬢フィレンツェアに破られたとか普段から陰湿なイジメを受けているとか……そんなことを言うつもりなのは明らかだ。もちろん私はそんな事などしていないが、それこそ神様の言っていたお約束である。前回グラヴィスの攻略に失敗している分、ジュドーの攻略は必ず成功させようと意気込んでいるはずだ。こうなったら、ジュドーがどのように攻略されるのかを見た方が今後の参考になるかも。と、私は息を潜めた。

 それに、セイレーンを一度ちゃんと見ておきたいと思ったのだ。ゲームでもセイレーンの不思議な歌が勝手に流れてはきていたがその姿ははっきりとは描かれていなかった。神様に聞いても「セイレーンはセイレーンだよ」とフワッとした事しか教えてくれなかったし……もしや、歌の方に集中し過ぎてセイレーンのビジュアルのデザインを考えずに雰囲気だけで作ったとか言わないわよね?と、今更ながら神様に問いたくなった。

 ……うん、可能性はある。まぁ、あれはゲームでの事だしこの世界は現実なのだ。さすがに姿の無い守護精霊ってことはないだろう。確かセイレーンは、ヒロインがその相手に好意を抱けばその想いに反応して勝手に魅了しようとする厄介なヒロインの守護精霊だし、ヒロインと攻略対象者のこの出会いイベントの場になら必ず姿を現すはずである。

「あの、あたし────わぁっ、あなたとても綺麗な瞳をしているんですね!その髪色もミルク色で可愛いです!……あっ、男の人に可愛いなんて言っちゃった……ごめんなさい☆」

 戸惑うジュドーに近付き、その顔を覗き込むとルルはふわりと笑顔になり涙をピタリと止めた。それはまるで、ジュドーのライトブルーと金色の瞳の美しさに驚いて涙が止まった……かのように見える。

「こ、この髪は……オレの、王家の特有の色で……。でも、オッドアイは不吉だって言われるのに……なのに、なんでこの国の女共はオレに寄ってくるんだ」

 あぁ、そうゆう設定だったのね。なるほど、アレスター国ではオッドアイは不吉だけど王位継承権を持っているから複雑な環境だったってことだろうか?もしかしてアレスター国では不当な扱いをされていたのに留学先のこの国ではモテたものだから戸惑っているのかもしれない。それにしてもさっきからルルがジュドーにぐいぐいと近寄っているのに護衛が動く気配が全くないのだが。ヒロインが不審者だったらどうするのだろうか。いや、もしかしてヒロインパワーのせいで動けないとか?

「不吉?よくわからないですけど、こんなに綺麗な瞳なんですからみんなきっとあなたが大好きなはずで────えぇっ!王家って王子様だったんですかぁ?!いやーん、どうしよう!あたしったら不敬ですよね……!」

 手に持っていたボロボロの教科書をバサバサと地面に落とし両手を頬に当ててオロオロとしだすヒロインの手際の良さに感服してしまう。すごい、流れるような動きが完璧だ。

 なんかこう、「あたしは、あなたが王子様だから近づいたんじゃないですよ☆あたしは純粋にあなたに興味があるんですよ!」感がすごいのだ。ただ、なんとなくやり慣れた感があるのだけが引っかかるのだが。やり過ぎて芝居がかっていると思われなくもないのではないか。まぁ、攻略対象者達はヒロインの全てを愛しているのだからそれも愛嬌か。

「そ、そうか……?いや、学園では生徒は平等だ。不敬とかそんな事は気にするな」

 やはり、ジュドーがまんざらでもなさそうにしているところを見るとこれが正解だったのだろう。それにしても、いくら攻略対象者だからとはいえチョロすぎないだろうか?こうなってくると攻略失敗されたグラヴィスが別の意味ですごい人のように思えてきた。


 そして、やっぱりヒロインは簡単にみんなに愛されるんだな。と。私の目にはセイレーンの魅了の力なんて使わなくてもすでにジュドーはヒロインを愛し始めているように見えていた。

 きっとジュドールートでもフィレンツェアは嫌われているのだろう。ヒロインをイジメる悪役令嬢として酷い断罪をされるのだ。例えイジメなんてしていなくても、ジュドー達がヒロインより悪役令嬢を信じるはずなんてないのだから。

 しかし、私の婚約破棄の為には逆ハーレムルートはあまりよろしくない。隣国まで巻き込んだらそれこそ嫌われ者の悪役令嬢なんてサクッと殺されてしまいそうである。まぁ、すでに失敗しているグラヴィスの攻略をヒロインがどうするかでまた変わりそうだけれど。

 さて、そろそろセイレーンが登場するかな?と、ごくりと固唾を呑んだのだが……。


「よかったぁ、優しいんですね!!あの、ジュ……王子様ぁ!あたし、ルル・ハンダーソンって言いますぅ。良ければお名前を教えて欲しいなって思ってぇ~!それにあたしは男爵令嬢なんですけど守護精霊がすごいって言われてるんでぇ、もし何か悩んでるんならお役に立てるかもしれませんよぉ!例えばぁ、家族の事とか……」

 今度は軽く握った左手の拳を口元に当てて上目遣いでジュドーを見つめ出すルル。名前を教えて欲しいって……聞き間違えでなければ今、ジュドーの名前を言いかけてなかった?絶対に先に調べてると思うんだけど。

 それに、なにやら右手を背中に隠して動かしているような……もしかしてセイレーンに合図を送っているとか…………。


 いやいやいや、セイレーンって勝手にヒロインの気持ちに反応して相手を魅了する魔法を使うんじゃなかったの?!それによく考えてみると、ヒロインの性格もゲームの時とちょっと違うような気がしてきたのだ。


 ヒロインは天然系だがセイレーンの影響でちょっとあざといところもあるゆるふわガールである。でも、自分の守護精霊の希少さをいまいちわかってないはずだし、自分が男爵令嬢であることも引け目に思っているはずなのに、今のヒロインは自分の価値を最大限に分かっているように見えた。


 こんな、自分の守護精霊の事をひけらかすような態度……ゲームでは見たことなかったのに。


 やっぱり、ヒロインは……ルルは何か知っている。きっとジュドールートの攻略の仕方も知っているのだ。たぶんストーリーが進むとジュドーはヒロインのセイレーンの力を欲していくのだろう。ルルはそれを知っているから、攻略を早く進めるために先にセイレーンの存在をジュドーにアピールしているのだ。




 やっぱり、ルルは転生者……!!




 でも、転生者だとしてなぜこの乙女ゲームの攻略方法を知っているのか?だってこのゲームは神様の作った未完成の乙女ゲームなのに、私と神様以外にゲームをプレイした人がいるだなんて……。


「お前の……守護精霊が?」

「はい!だからぁ……」


 背中に隠されていたルルの手が、ゆっくりとジュドーの方に伸びた。その時、ほんの微かに歌が聞こえてきたような気が────。


『わん!!』

ザァッ……!!

「ひぃっ!き、きゃあ────っ?!」

 すると、歌を掻き消すかのように突風が吹いたかと思うと小さなつむじ風がルルを包み込み……なんとルルを吹き飛ばしたのである。その場にはボロボロの教科書だけがポツンと残ったが、それも新たなつむじ風に運ばれてどこかへ行ってしまった。


 まさか“世界”が、ヒロインの行動を邪魔した……?


 ルルの姿が見えなくなった途端に突風が止み、代わりに姿を現したのは白い毛並みに覆われた犬(あれはホワイトハスキーかな?神様は少し珍しい動物もゲームキャラの参考にしていたはずだから)だったのだ。……いや、きっとあの子がジュドーの守護精霊だろう。


「……ゲイルか。学園に来た途端何処かへ行っていたのに、どうしたんだ?」

『わん!!』

 どうやらジュドーの守護精霊は風の魔法を使うようでジュドーの周りにはそよ風が吹いている。ジュドーの護衛はそれに驚く事も無くそのまま見ているのだが、まるでこうなることがわかっていたかのようだ。ジュドーの事は、守護精霊が必ず守ると信じていた……のかな?


 その光景を見て、なんとなくだがジュドーとその守護精霊の関係が見えた気がした。


 あの守護精霊は、ジュドーを守ったのだ。


 しばらくジュドーは自分の守護精霊と話していて、それから軽く腕を伸ばした。するとジュドーは「あ~、留学なんて面倒くさいなぁ!」とわざとらしく息を吐き、その場にゴロンと寝転がったのだが……。




「「あ」」




 その瞬間、下を覗き込んでいた私と上を向いたジュドーの目がばっちり合ってしまったのだ。


 なんか、気まずい……!!



 そう思った瞬間、ズルッと身体の重心がズレてしまい……私の体は地面へと落下してしまったのだった。


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