9 / 18
8話 ストーカーをどうしようが誰も文句は言わないってことだよね?
「……ユーキ様、このおっきいのってなんですか?」
「ん?巨◯兵もどきだよ」
「なんか溶けかけてますよ?」
「……早すぎたのさ」
ボクの言葉にフリージアは「?」と首を傾げる。これは有名な名セリフなんだよね。一度言ってみたかったんだよ。
他にも言ってみたいセリフはたくさんあるんだけど、なかなかドンピシャで言える場面に遭遇しないんだよね。
「ナウ◯カごっこは奥が深いからね。今度じっくり教えてあげるよ」
「よくわからないけど、楽しそうですね!」
ナ◯シカもいいけどラ◯ュタもいいよね。フリージアがいれば滅びの呪文も唱えられるなー。やっぱりあれは、ふたりでやらないと盛り上がらないと思うんだよ。
『ちょっとおふたりとも!変態が動き出しましたよ!』
パタパタと羽を動かしボクの肩にやってきてぺしぺしと羽をぶつけてくる(自称)神様。痛くはないけど、鬱陶しいな。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!結城沙絵の匂いがす、ひでぶ!!」
ちゅど────ん!!!
よし、今度こそ命中したぞ。ふー、これで悪は滅びたね。
「あ、まだ動いてますよ?!」
「ゆ、ゆうき、俺のハーレ「凪ぎ払えぇぇぇぇぇ!!!」ぶへぁっ?!」
ぷちっ!
巨大ロボットの右手がひょいっと動き、変態を押し潰したのだった。
***
こいつ、たぶんボクが日本にいたときのストーカーだと思うんだよね。あの頃のボクは女の子に追いかけ回される事はあっても男に追いかけられる事なんかなかったからよく覚えてるよ。学生でもないくせに大学に侵入してくるし、ボクの匂いを嗅ぎわけられるらしくてどこにいても追いかけてくる気持ち悪い奴だったんだけど、まさか異世界まで追ってくるなんて……筋金入りのストーカーか。
「と言うか、ボクの存在は無かったことになってたんじゃないの?なんでこいつはボクの事を覚えているのさ」
ロープでぐるぐる巻きにして猿轡をかました変態を足で踏みつけながら(自称)神様の羽をつまむ。足の下から「ぐふぉっ、もっほぉぉぉ」とか聞こえてくるから気持ち悪くてイライラするよ。
『わ、わからないんですよぉっ。あの時の≪流星群の奇跡≫の磁場の乱れのハンパなさは我々神にも未知数だったんです!
でもどんなことにも予定外やバグってあるものじゃないですか?てへっ☆ぶふぅっ!』
ぷちっ!
あ、ごめん。思わず手のひらでつぶしちゃったよ。いらついて、つい。
「それで、この変態はどうするのさ?神様から奪ったっていう能力も気になるし」
『うぅ……もうっ!ワタシが神様じゃなかったら死んでますよ?ユーキさんの意地悪~』
「これ以上イラつかせるなら、ボクだって我慢の限界を向かえるよ『ごめんなさい!』いいから早くしろ」
そして、(自称)神様がこの変態の能力について教えてくれたが……うん、たぶん使い道ないと思うんだよね。というか、その力が発揮されることないんじゃないかな?
「……この変態と10分間見つめあうと魅了されてしまう能力ねぇ。ボクだったら1秒だって見たくないんだけど」
ちなみにこの変態の見た目だけど、ほんとに変態なんだよ?どこの世界から来たのか知らないけど虎柄のブーメランパンツいっちょだし、頭にはどこの誰のかもわからない女性物のパンツを深々と被っててマジックペンで〈変態紳士〉って書かれているんだ。顔はそれなりなだけに残念感がすごい変態だよ。
こんな変態と10分も見つめ合える猛者がいるとしたら逆にお目にかかりたいくらいさ。いや、やっぱり関り合いにはなりたくないな。
『じゃんじゃん野郎なら確か1分だったはずなんですけど、やっぱり人間に奪われた時点でだいぶ劣化してますね』
そのうざったそうな神様とも1秒だって見つめあいたくないよ。
「で、これはどうする気なんだい?」
『そうですねぇ。もう元の世界には戻せませんし、神様派遣協会からの指示待ちになるんですが……』
(自称)神様はボクの足の下にいる変態に視線を向けて……にやりと唇を歪めた。
『何をしでかすかわからない変態が、突然暴れてどうにかなったとしても……ワタシたちにはどうしようもないですよね?』
この時はじめて、(自称)神様と気が合うな。と思ったよ。
「ん?巨◯兵もどきだよ」
「なんか溶けかけてますよ?」
「……早すぎたのさ」
ボクの言葉にフリージアは「?」と首を傾げる。これは有名な名セリフなんだよね。一度言ってみたかったんだよ。
他にも言ってみたいセリフはたくさんあるんだけど、なかなかドンピシャで言える場面に遭遇しないんだよね。
「ナウ◯カごっこは奥が深いからね。今度じっくり教えてあげるよ」
「よくわからないけど、楽しそうですね!」
ナ◯シカもいいけどラ◯ュタもいいよね。フリージアがいれば滅びの呪文も唱えられるなー。やっぱりあれは、ふたりでやらないと盛り上がらないと思うんだよ。
『ちょっとおふたりとも!変態が動き出しましたよ!』
パタパタと羽を動かしボクの肩にやってきてぺしぺしと羽をぶつけてくる(自称)神様。痛くはないけど、鬱陶しいな。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!結城沙絵の匂いがす、ひでぶ!!」
ちゅど────ん!!!
よし、今度こそ命中したぞ。ふー、これで悪は滅びたね。
「あ、まだ動いてますよ?!」
「ゆ、ゆうき、俺のハーレ「凪ぎ払えぇぇぇぇぇ!!!」ぶへぁっ?!」
ぷちっ!
巨大ロボットの右手がひょいっと動き、変態を押し潰したのだった。
***
こいつ、たぶんボクが日本にいたときのストーカーだと思うんだよね。あの頃のボクは女の子に追いかけ回される事はあっても男に追いかけられる事なんかなかったからよく覚えてるよ。学生でもないくせに大学に侵入してくるし、ボクの匂いを嗅ぎわけられるらしくてどこにいても追いかけてくる気持ち悪い奴だったんだけど、まさか異世界まで追ってくるなんて……筋金入りのストーカーか。
「と言うか、ボクの存在は無かったことになってたんじゃないの?なんでこいつはボクの事を覚えているのさ」
ロープでぐるぐる巻きにして猿轡をかました変態を足で踏みつけながら(自称)神様の羽をつまむ。足の下から「ぐふぉっ、もっほぉぉぉ」とか聞こえてくるから気持ち悪くてイライラするよ。
『わ、わからないんですよぉっ。あの時の≪流星群の奇跡≫の磁場の乱れのハンパなさは我々神にも未知数だったんです!
でもどんなことにも予定外やバグってあるものじゃないですか?てへっ☆ぶふぅっ!』
ぷちっ!
あ、ごめん。思わず手のひらでつぶしちゃったよ。いらついて、つい。
「それで、この変態はどうするのさ?神様から奪ったっていう能力も気になるし」
『うぅ……もうっ!ワタシが神様じゃなかったら死んでますよ?ユーキさんの意地悪~』
「これ以上イラつかせるなら、ボクだって我慢の限界を向かえるよ『ごめんなさい!』いいから早くしろ」
そして、(自称)神様がこの変態の能力について教えてくれたが……うん、たぶん使い道ないと思うんだよね。というか、その力が発揮されることないんじゃないかな?
「……この変態と10分間見つめあうと魅了されてしまう能力ねぇ。ボクだったら1秒だって見たくないんだけど」
ちなみにこの変態の見た目だけど、ほんとに変態なんだよ?どこの世界から来たのか知らないけど虎柄のブーメランパンツいっちょだし、頭にはどこの誰のかもわからない女性物のパンツを深々と被っててマジックペンで〈変態紳士〉って書かれているんだ。顔はそれなりなだけに残念感がすごい変態だよ。
こんな変態と10分も見つめ合える猛者がいるとしたら逆にお目にかかりたいくらいさ。いや、やっぱり関り合いにはなりたくないな。
『じゃんじゃん野郎なら確か1分だったはずなんですけど、やっぱり人間に奪われた時点でだいぶ劣化してますね』
そのうざったそうな神様とも1秒だって見つめあいたくないよ。
「で、これはどうする気なんだい?」
『そうですねぇ。もう元の世界には戻せませんし、神様派遣協会からの指示待ちになるんですが……』
(自称)神様はボクの足の下にいる変態に視線を向けて……にやりと唇を歪めた。
『何をしでかすかわからない変態が、突然暴れてどうにかなったとしても……ワタシたちにはどうしようもないですよね?』
この時はじめて、(自称)神様と気が合うな。と思ったよ。
あなたにおすすめの小説
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
遊鷹太
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
あっ、追放されちゃった…。
satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。
母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。
ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。
そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。
精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。
「やはり鍛えることは、大切だな」
イチイ アキラ
恋愛
「こんなブスと結婚なんていやだ!」
その日、一つのお見合いがあった。
ヤロール伯爵家の三男、ライアンと。
クラレンス辺境伯家の跡取り娘、リューゼットの。
そして互いに挨拶を交わすその場にて。
ライアンが開幕早々、ぶちかましたのであった。
けれども……――。
「そうか。私も貴様のような生っ白くてか弱そうな、女みたいな顔の屑はごめんだ。気が合うな」
~春の国~片足の不自由な王妃様
クラゲ散歩
恋愛
春の暖かい陽気の中。色鮮やかな花が咲き乱れ。蝶が二人を祝福してるように。
春の国の王太子ジーク=スノーフレーク=スプリング(22)と侯爵令嬢ローズマリー=ローバー(18)が、丘の上にある小さな教会で愛を誓い。女神の祝福を受け夫婦になった。
街中を馬車で移動中。二人はずっと笑顔だった。
それを見た者は、相思相愛だと思っただろう。
しかし〜ここまでくるまでに、王太子が裏で動いていたのを知っているのはごくわずか。
花嫁は〜その笑顔の下でなにを思っているのだろうか??