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4:Difference 〜気になること〜
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***
「君は話が簡潔でわかりやすい。人に誤解を招かないことはいいが、時として率直すぎるところもありますね」
「ええ……?朝から何故お説教ですか?」
「説教ではなく、単純な私の感想です」
あれから1ヶ月がすぎ、書類の山はなんとか平常のものだけに片付いていた。自分の机も入れてもらい補佐官としての業務も開始している。
その中で、休憩がてらこうして先生との雑談に興じるようになっていた。
「私、ハッキリしすぎているんでしょうか」
「いや、往々にして貴族は仕事や社交の場で『予定調和』で話を進めようとする事が多い。そこにプライベートを持ち込んで揉め事を起こす。君との会話では、それが起きにくいと思ってね。」
齟齬やっかいですよね。それならめちゃくちゃわかります。
「だとすればこれは、ラルフ様の影響です」
「ランドルフ様の?」
「あの方も、そういう貴族の持って回ったような会話がとてもお嫌いで、何を言いたいのかハッキリ言ってくれ、と、いつもおっしゃってました。そういう部分で、当初婚約者候補であった多くの令嬢とは価値観が合わず……私たち3人が残りました」
へぇ、と面白そうに先生が興味を示す。
「ラルフ様はそういう所から王宮を変えようとなさっているのかもしれませんね」
「それは話が早くなってありがたいな」
「ですよね」
「しかし、君やアデリーゼ嬢はわかるがシェリル嬢は……そういうタイプには思えなかったけれど」
おっとりと柔らかに見えるシェリル。確かに私やアデリーゼ様とは違う雰囲気を持つ女性、だけど。
「シェリル様も、ああ見えてとても聡く、しっかり者なんです。ご趣味も乗馬ですし」
「なるほど、そういう所もランドルフ様の気に入ったところでしょうかね」
「そうかもしれません。ラルフ様は飄々とされていて、どこかつかみどころのない御方ですが、シェリル様に対しては不思議と素直なご様子でした」
少し懐かしく2人を思い出していると。
「……君はランドルフ様を愛称で呼ぶのに、私を先生呼びのままですね」
先生がふいに、珍しく不満気な声で呟いた。
「あの……御前を下がる際に、お名前の件は殿下からそのままで、とご了承いただいております。決して不敬とかでは」
「ああいや、そうじゃない。何だろうな、ランドルフ様の事を語る時の君は、とても慕わしい者の事を話しているようだ。長く婚約者候補であったのだからそれも道理だが」
不敬だからではないなら、何が彼にひっかかったのだろう?と、首を傾げる。
「アデリーゼ様もおっしゃってましたが、私たち候補者は友人であり、また姉妹のような関係だったのでは、と思います」
「……未来の王妃候補として、張り合ったりする事もなく?」
「そこがラルフ様の聡いところでもあったのでしょうね。私たちは嫉妬心のようなものから遠いところにいられました。言うなれば、戦友のような。」
「それで互いに切磋琢磨してきたと。高潔な騎士のようですね」
「騎士!!まぁ!!アデリーゼ様が喜びそう」
彼の方のご趣味を思い出して、ふふと笑いが込み上げた。
「アデリーゼ様が、どうして?」
「……そこは内緒にしておきます」
「おや、意地悪ですか?」
「これは女同士の秘密ですので」
しぃ、と人差し指を口の前に立てて教えられません、と笑ってみせると、先生も楽しそうに微笑んだ。
「お姫様たちには秘密が多そうだ」
「ふふ、申し訳ありません、先生」
「ほらまた、それ」
「え?」
「私はいつまで、君の『先生』なのでしょう」
またもや蒸し返された話題に、うーん、と少し考えて答える。
「今、私は補佐官ですが、先生の研究の助手でもあります。なので『先生』は間違ってませんよね?」
「ああ、うん、はい。そうだね……そうだった。」
「先生?」
「いや。はぁ。仕事に戻りましょうか。」
「はい。」
先生にしては、何だか歯切れの悪いことだと思う。それでも、それ以上話す気はないようだったのでくるりと背を向け、書類棚と向き合う。その背中を先生が見つめていた。
***
「パウラ、こちらが片付いたところで恐縮ですが……明日から医局の研究室を手伝ってもらえますか?」
「えっ、医局に行けるんですか?」
研究室は魔法省の本部にある。魔法研究員たちの仕事場で、一般人は立ち入ることができない、憧れの場所だ。
「何か人手が必要な案件ですか?」
「新しい実験に入ったんですが、データ取りや雑務が回らなくなってきてね……勉強と思ってもらえると、助かります」
「わかりました、是非お手伝いさせてください」
こうして二つ返事でお手伝いに行くことになった。
***
「はじめまして、パウラ・ガリオンです。頑張ってお手伝いさせていただきます。」
今日は魔法省の研究室で自己紹介する。皆さんの白衣姿がとても新鮮。私も真新しい白衣をいただき、ついに研究所に……と、感無量。
「彼女には薬師室の方で、私の補佐官をしてもらっている。皆知ってるかもしれないが、先日まで王太子妃教育を受けていた才媛だ。よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
先生と一緒にぺこり、と頭を下げるとパチパチと拍手される。
「おはようございます。僕はカール・ヘルム。こちらはイルダ・ラッヘル嬢。この部屋は、ヴィクトル様と僕たちの3人で研究をしてました。よろしくお願いします。」
人好きのしそうな、いかにも「研究者」という風情のお二人に会釈をされる。こぢんまりとした部屋は4人もいれば割といっぱいだし、予想通り、ここも書類と実験道具が山積みだった。
「とりあえず私は書類の整理からでいいですか?」
「すまない。それが最優先です」
先日やったばかりの作業だ、手慣れている。研究員のお二人にも確認しながら、内容に気をつけて慎重に区分けしていく。それと、実験道具の洗浄。
部屋が小さいからか、2日もすれば随分机の上や床が見えるようになった。軽く拭き掃除をしていると、カール様達が声をかけてくれた。
「すごいですね、ありがとう。とても助かります」
「私も実験に没頭してしまうので、手元が使いやすくなって嬉しいです」
「それは何よりです。私もこちらをお手伝いできるのがとても楽しみです」
カール様とイルダ様は魔力が高めな庶民の出身だそうで、とても気さくに接してくれた。学園時代からずっと先生の助手をしているようで、医局の事もかなり詳しい。ただし、先生と同じ研究没頭タイプで片付け等はしない様子。それでも整理のために仕事の内容を聞ける相手がいるのは助かる、と思いながら雑談していたら。
「……リカルド、ってシュテイン?騎士の、ですか?」
「あれ?知ってるの?」
「ええ、あの……従兄です」
「ええっ?!」
なんと、カール様はもうすぐ我が家に養子に入ってもらう予定の、従兄のリカルドの同級生と判明!話題が増えて嬉しい。
「随分話が弾んでいますね」
「先生」
「ヴィクトル様」
そのタイミングで、先生が仮眠室から戻られた。研究室には仮眠室があり、内部の人間は自由に使える。ベッドと机だけがある小さな空間で、先生は集中したい時たまにそこに篭っているのだった。
「先生、カール様は私の従兄と同級生でした!」
「それは……偶然ですね?」
なんか怪訝な目でしたが、何かありましたでしょうか。
「世間は狭いですねー。こんな可愛い従妹がいるなら、夜会で紹介して欲しかったな」
「私が、夜会はあまり出ていなかったですからね。」
王太子殿下と一緒の夜会の参加は3人の候補者がローテーションだった。また警護の問題もあり、あまり公には出ないというスタンスでもあった。私はそれより勉強していたかったので、これ幸いとあまり参加しなかった、だけだ。
「あーそうか。王太子妃候補ってのも、華やかなようでなにかと不便そうですね」
「カール、王室への不敬になるぞ」
「おっと。気をつけます」
「大丈夫ですよ、ラルフ様はこういう話を面白がるタイプです。」
談笑しながら作業をしていたら、器具を掴んだ手を先生に上から握られてしまう。同じものを取ろうとしたらしい。
「あっ、すまない」
「い、いえ、大丈夫です」
不意のことに手を引くと、先生も同じように手を引いた。夜会もそうだけど、確かにラルフ様以外の男性と触れ合う事はここ数年なかったことで。なんでもない事のはずだけど、なんとなく照れてしまう。その様子を、カール様とイルダ様が微笑ましく見ていたのには気付かずに。
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「君は話が簡潔でわかりやすい。人に誤解を招かないことはいいが、時として率直すぎるところもありますね」
「ええ……?朝から何故お説教ですか?」
「説教ではなく、単純な私の感想です」
あれから1ヶ月がすぎ、書類の山はなんとか平常のものだけに片付いていた。自分の机も入れてもらい補佐官としての業務も開始している。
その中で、休憩がてらこうして先生との雑談に興じるようになっていた。
「私、ハッキリしすぎているんでしょうか」
「いや、往々にして貴族は仕事や社交の場で『予定調和』で話を進めようとする事が多い。そこにプライベートを持ち込んで揉め事を起こす。君との会話では、それが起きにくいと思ってね。」
齟齬やっかいですよね。それならめちゃくちゃわかります。
「だとすればこれは、ラルフ様の影響です」
「ランドルフ様の?」
「あの方も、そういう貴族の持って回ったような会話がとてもお嫌いで、何を言いたいのかハッキリ言ってくれ、と、いつもおっしゃってました。そういう部分で、当初婚約者候補であった多くの令嬢とは価値観が合わず……私たち3人が残りました」
へぇ、と面白そうに先生が興味を示す。
「ラルフ様はそういう所から王宮を変えようとなさっているのかもしれませんね」
「それは話が早くなってありがたいな」
「ですよね」
「しかし、君やアデリーゼ嬢はわかるがシェリル嬢は……そういうタイプには思えなかったけれど」
おっとりと柔らかに見えるシェリル。確かに私やアデリーゼ様とは違う雰囲気を持つ女性、だけど。
「シェリル様も、ああ見えてとても聡く、しっかり者なんです。ご趣味も乗馬ですし」
「なるほど、そういう所もランドルフ様の気に入ったところでしょうかね」
「そうかもしれません。ラルフ様は飄々とされていて、どこかつかみどころのない御方ですが、シェリル様に対しては不思議と素直なご様子でした」
少し懐かしく2人を思い出していると。
「……君はランドルフ様を愛称で呼ぶのに、私を先生呼びのままですね」
先生がふいに、珍しく不満気な声で呟いた。
「あの……御前を下がる際に、お名前の件は殿下からそのままで、とご了承いただいております。決して不敬とかでは」
「ああいや、そうじゃない。何だろうな、ランドルフ様の事を語る時の君は、とても慕わしい者の事を話しているようだ。長く婚約者候補であったのだからそれも道理だが」
不敬だからではないなら、何が彼にひっかかったのだろう?と、首を傾げる。
「アデリーゼ様もおっしゃってましたが、私たち候補者は友人であり、また姉妹のような関係だったのでは、と思います」
「……未来の王妃候補として、張り合ったりする事もなく?」
「そこがラルフ様の聡いところでもあったのでしょうね。私たちは嫉妬心のようなものから遠いところにいられました。言うなれば、戦友のような。」
「それで互いに切磋琢磨してきたと。高潔な騎士のようですね」
「騎士!!まぁ!!アデリーゼ様が喜びそう」
彼の方のご趣味を思い出して、ふふと笑いが込み上げた。
「アデリーゼ様が、どうして?」
「……そこは内緒にしておきます」
「おや、意地悪ですか?」
「これは女同士の秘密ですので」
しぃ、と人差し指を口の前に立てて教えられません、と笑ってみせると、先生も楽しそうに微笑んだ。
「お姫様たちには秘密が多そうだ」
「ふふ、申し訳ありません、先生」
「ほらまた、それ」
「え?」
「私はいつまで、君の『先生』なのでしょう」
またもや蒸し返された話題に、うーん、と少し考えて答える。
「今、私は補佐官ですが、先生の研究の助手でもあります。なので『先生』は間違ってませんよね?」
「ああ、うん、はい。そうだね……そうだった。」
「先生?」
「いや。はぁ。仕事に戻りましょうか。」
「はい。」
先生にしては、何だか歯切れの悪いことだと思う。それでも、それ以上話す気はないようだったのでくるりと背を向け、書類棚と向き合う。その背中を先生が見つめていた。
***
「パウラ、こちらが片付いたところで恐縮ですが……明日から医局の研究室を手伝ってもらえますか?」
「えっ、医局に行けるんですか?」
研究室は魔法省の本部にある。魔法研究員たちの仕事場で、一般人は立ち入ることができない、憧れの場所だ。
「何か人手が必要な案件ですか?」
「新しい実験に入ったんですが、データ取りや雑務が回らなくなってきてね……勉強と思ってもらえると、助かります」
「わかりました、是非お手伝いさせてください」
こうして二つ返事でお手伝いに行くことになった。
***
「はじめまして、パウラ・ガリオンです。頑張ってお手伝いさせていただきます。」
今日は魔法省の研究室で自己紹介する。皆さんの白衣姿がとても新鮮。私も真新しい白衣をいただき、ついに研究所に……と、感無量。
「彼女には薬師室の方で、私の補佐官をしてもらっている。皆知ってるかもしれないが、先日まで王太子妃教育を受けていた才媛だ。よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
先生と一緒にぺこり、と頭を下げるとパチパチと拍手される。
「おはようございます。僕はカール・ヘルム。こちらはイルダ・ラッヘル嬢。この部屋は、ヴィクトル様と僕たちの3人で研究をしてました。よろしくお願いします。」
人好きのしそうな、いかにも「研究者」という風情のお二人に会釈をされる。こぢんまりとした部屋は4人もいれば割といっぱいだし、予想通り、ここも書類と実験道具が山積みだった。
「とりあえず私は書類の整理からでいいですか?」
「すまない。それが最優先です」
先日やったばかりの作業だ、手慣れている。研究員のお二人にも確認しながら、内容に気をつけて慎重に区分けしていく。それと、実験道具の洗浄。
部屋が小さいからか、2日もすれば随分机の上や床が見えるようになった。軽く拭き掃除をしていると、カール様達が声をかけてくれた。
「すごいですね、ありがとう。とても助かります」
「私も実験に没頭してしまうので、手元が使いやすくなって嬉しいです」
「それは何よりです。私もこちらをお手伝いできるのがとても楽しみです」
カール様とイルダ様は魔力が高めな庶民の出身だそうで、とても気さくに接してくれた。学園時代からずっと先生の助手をしているようで、医局の事もかなり詳しい。ただし、先生と同じ研究没頭タイプで片付け等はしない様子。それでも整理のために仕事の内容を聞ける相手がいるのは助かる、と思いながら雑談していたら。
「……リカルド、ってシュテイン?騎士の、ですか?」
「あれ?知ってるの?」
「ええ、あの……従兄です」
「ええっ?!」
なんと、カール様はもうすぐ我が家に養子に入ってもらう予定の、従兄のリカルドの同級生と判明!話題が増えて嬉しい。
「随分話が弾んでいますね」
「先生」
「ヴィクトル様」
そのタイミングで、先生が仮眠室から戻られた。研究室には仮眠室があり、内部の人間は自由に使える。ベッドと机だけがある小さな空間で、先生は集中したい時たまにそこに篭っているのだった。
「先生、カール様は私の従兄と同級生でした!」
「それは……偶然ですね?」
なんか怪訝な目でしたが、何かありましたでしょうか。
「世間は狭いですねー。こんな可愛い従妹がいるなら、夜会で紹介して欲しかったな」
「私が、夜会はあまり出ていなかったですからね。」
王太子殿下と一緒の夜会の参加は3人の候補者がローテーションだった。また警護の問題もあり、あまり公には出ないというスタンスでもあった。私はそれより勉強していたかったので、これ幸いとあまり参加しなかった、だけだ。
「あーそうか。王太子妃候補ってのも、華やかなようでなにかと不便そうですね」
「カール、王室への不敬になるぞ」
「おっと。気をつけます」
「大丈夫ですよ、ラルフ様はこういう話を面白がるタイプです。」
談笑しながら作業をしていたら、器具を掴んだ手を先生に上から握られてしまう。同じものを取ろうとしたらしい。
「あっ、すまない」
「い、いえ、大丈夫です」
不意のことに手を引くと、先生も同じように手を引いた。夜会もそうだけど、確かにラルフ様以外の男性と触れ合う事はここ数年なかったことで。なんでもない事のはずだけど、なんとなく照れてしまう。その様子を、カール様とイルダ様が微笑ましく見ていたのには気付かずに。
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