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プロローグ

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 やあ、みなさんこんにちは、俺の名前は新崎慧ニイサキアキラ17歳そして、〈自宅警備員ニート〉の称号を持っている。

 俺はいつも通り昼の13時に起き、適当な飯を食べもう一眠りしようとしていた。

「はぁ、それにしてもそろそろこの生活もやめにしないとな、でも学校も行くのやめちまったしバイトするにも外に出れねぇ、死んだ母さんに顔向けできねぇな…」

中学3年生の冬、俺の母は交通事故で死んだ、高校受験の結果発表を一緒に見に行った帰りだった、父親は俺が小さい時に家を出て行き、俺には親族が一人もいなかった、唯一残っていたのは優しくしてくれていた大家さんと母親の保険金1000万だった、金は十分あったがもう直ぐ底をつきそうになっていた、さらに俺は母親が眼の前で死んだことがトラウマになり家から出るのを拒んだ。

「アキラ君~、一週間の食材はドアの前に置いておくからねー」

「いつもありがとうございます大家さん、俺が外に出れないばっかりにごめんなさい…」

「そんなこと気にしないで~、小さい頃からの仲だったでしょう?なんでも頼ってくれていいからね」

 大家さんは笑いながら言ってくれた、そんなことを言っても大家さんにこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない、でも外に出れない、俺はどうすればいいのか分からなかった、そんなことを考えながら俺は床に倒れ込みそのまま眠りについていた。

 「ね…!起き…よ!」

 んん、なんだよもう少し寝かせてくれ。

 「ねえ!起きなさいよ!」

 へいへい分かりましたよ…ん?

 「やっと起きたわね、黙ってないで何か喋ったらどうなの?」

 「・・・いやいや、ちょっと待ってくれ、ここはどこでお前は誰なんだ?」

 「はぁ、仕方ないわねぇ、まあ一番最初にここに来たやつには教えてやるしきたりだからね、教えてあげるわ」

 このロリ少女は何を言ってるんだろう、ここに来た?勝手に連れてこられたの間違いだろう、しきたり?お前みたいな子供になんのしきたりがあるってんだ、人の物は取らないとかか?

 「この世界はね、人生がドン底寸前の人間の中でも一握りの人間しか来れない異次元世界、通称《アナザー・ワールド》この世界にはあなた以外の人間はいない、私はこの異次元世界でのナビゲーター役をしているこ、だから人間ではない、名前も無い、あなたがつけて」

 「じゃあナビ子な」

 「はぁ!?そんな安直な名前嫌よ!もっとちゃんとした名前をね…」

 「お前がつけてくれって言ったんじゃないか、じゃあーお前の名前はナコでどうだ?それならいいだろ」

 ナビ子を略しただけだとは言わないでおこう。

 「まあさっきよりはマシね、とりあえずこの世界の説明をしていくからちゃんと聞いてて「ちょっと待った」

 「何よ」

 「まだプロローグなんだ、この世界の説明とか長くなるに決まってんだろ、とりあえず次の話に進むからそっちで話してくれ」

 「はぁ?プロローグ?次の話何言ってんのよ」

 とりあえず俺はこの異次元世界、別名《アナザー・ワールド》(笑)に飛ばされたらしい、俺は前の世界に戻れるのか、この世界で生き残れるのか、乞うご期待、みたいな感じだからとりあえずみなさんも気になったら見てみてほしい、宜しく頼む。

 「ちょっと!さっきから何ブツブツ言ってんのよー!」

次回へ続く
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