異世界で転生したら襲われたんですが!

大嶋 桃枝

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第九話

彼の名は、翔。

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「あの!もう少しで、上がるんで待っててくれませんか?」
「え、はぁ………」

驚き過ぎて呆気ない言葉しか、口に出せなかった。



ーーーーー
優一はレジにいた店員を待つため、木の近くにあるベンチに座ることにした。店の近くにあるベンチなので、すぐに分かるだろう。

「あっ!優一さん!!」
「お、来た来た。」

すみません、遅くなって、と言われたがたいして時間は掛かってないと言葉を返した。

「あの、さ。それで、キミも“日本人”なの?」
「あ、はい!俺も日本人です。」
「あ、俺は田中 優一と言います。年は26才なんだけど、こっちでは17才ってことになってます。」
「雨宮 翔 (あまみや かける)です!年は22才です。」

俺より4つ年下。話を聞いていくと幸いにも生まれつきの髪色のお陰で旅人としてこの街に来たらしい。

「生きるのは、神様に頼んだスキルのお陰で、どうにかなったんです。」
「なんのスキルか聞いても良いかな?俺も言うからさ。」
「あ、はい。スキルは、植物系スキルと錬金術、あと武術です。優一さんは?」
「俺は光魔法と鑑定スキルとあと製作スキル。神様に付与されたスキルがあるよ。」
「…………」

翔は黙った。いや、多分感じ取ったのだろう。スキルがなんなのかを。

「妊娠スキルと浄化スキルですか?」
「……………うん。」

…………沈黙が空気の中に入り、なんとも言えない空気になってしまった。

「浄化スキルって何に使うんでしょうね。」
「この世界の魔族系等の効果は受け付けず、なおかつ、精子に稀に含まれる菌類等の殺菌効果もあるらしい、神様に前聞いた。」
「えっ!?あのバカ神に会ったんですか!どこです!どこにいるんですかっ!!」

ーあぁ、やっぱりそう言う認識か………俺もそうだけどさ。

「今は、天界に帰ってる。」
「一発殴りたかったのに…………」

ー…………桃っさんみたいだ。

会話をしていると、翔はとっさに何かの気配を感じたらしい。

『カッケル~カーエーローウ。?カケルいませんか?あ、休憩してるの?帰らせてもらえないの?えっ!良いの!ありがとう!どこかな~』

 ブロンドの髪とイケメンな顔立ちの人物が翔の名を放った。

一瞬にして、翔の顔色が真っ青になった。そしてカタカタと身体を震わせていた。

「?」
「あ、ああ、あの、すみません、俺逃げ………」
「あっ!カっケル~一緒に帰ろうっ!!」
「いやーーーっ!!く、くんなっ!きしょいっ!!!」

 翔は一目散に逃げた。俺の父さんみたいに。
多分捕まるかな、だって、ブロンドのイケメンの目が獲物を狙う目になってるし。

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