神のおもちゃのラグナロク 〜おっさんになった転生者は、のんびり暮らす夢を見る。~

やすぴこ

文字の大きさ
127 / 162
第七章 帰郷

第127話 別れの挨拶

しおりを挟む
「おいおい、もう行っちまうってのか?」

 着いた早々魔法陣の中央で準備体操をし出した俺に先輩が少し呆れた様子でそう言ってきた。
 その声で周りの奴等も俺の様子に気が付いて集まってくる。
 何人かは俺達の分の野営用テントを準備していたし、皆俺がすぐに旅立つとは思っていなかったようだ。
 まぁ、俺としてもこんな強行軍の後なんだ、ゆっくりしたいのは山々なんだが、このメンバー的にあまり長居をするのはマズイだろ。
 それに失敗した時のリカバリや、そもそも『世界の穴』が俺の勘違いだったって時の事を考えると、早ければ早い程良いに決まってる。

「あぁ、こう言うのは早ければ早いほど良いんだよ。おーいコウメもこっち来い」

 俺は少し離れた所で辺りをキョロキョロと物珍しそうに見回しているコウメに声を掛ける。
 そりゃ前回来た時とは全く様子が違っちまってるから、辺りが気になっても仕方がねぇよな。
 俺の声が聞こえたコウメは、俺が置いて行くぞと言った事に焦って必死な形相で走ってくる。

「あ~あ、本当は俺も行きたかったんですけどね~」

「まぁ、そう言うなってダイス。無事に言って帰って来れたら今度は連れてってやるからよ。それまで絶対に試そうとするなよ? 移動中何が起こるか分からねぇしな」

「分かってますって、コウメちゃんみたいに精霊を纏えませんし、生身では危険って言う事は承知してますよ。まずはそのトカゲが生きてるかの実験の結果で試すように言われてますしね」

「そうそう。だから今回は大人しくな」

 ダイスが言っているトカゲの実験ってのは、ヴァレンさんが言い出した事だ。
 実はあの魔法陣に関しては王都で試してみたんだ。
 『世界の穴』の上じゃなくてもあの魔法陣だけで移動出来るんじゃないかってな。
 まぁ、『ゲート』の呪文に関しては内緒にして、『母さんがこの魔法陣を書いているのを見た』って嘘の昔話を交えて行ってみたら、ならば試してみようってなったんだ。
 先輩やヴァレンさんは『二人のケンオウ』の一人『賢王 テレス』が描いていたのなら、もしやこれが『世界の穴』自身なのかもと色めき立っていた。
 まぁその際『なんで賢王が、テラの書いたこの絵本に書かれている魔法陣を知っているんだ?』って言う疑問の言葉が出てきて焦ったが、咄嗟の俺の『この大陸の出身だからじゃね?』と言う言葉で皆が納得した。
 全部俺がこの『世界の穴』のからくりに気付く為に神が用意したギミックなんて言えねぇもんな。

 だが結果は、そんな事は全く無く俺が皆の前であの恥ずかしい呪文を唱えて恥かいただけに終わったんだ。
 魔法陣自体発動する様子もなかった。
 その時の皆の落胆といったらなかったぜ。
 俺が母さんが描いていた魔法陣って言っちまったもんだから期待値が上がってたのも有るがよ。
 もしかしたらこれも俺に恥をかかせる罠だったのかもな、くそったれめ! 

 それを踏まえて色々と考察した結論としたんだが、やはり『世界の穴』=『城食いの出現地点』の場所がキーとなっているのだろうと言う事になった。
 んで、俺が保険としてジョン達に魔法陣を書かせたんだ。
 皆からは期待を裏切られたせいで少しばかり白い目で見られたけどな。
 『お前の記憶違いじゃないか?』とか言われてよ、くそったれめ!
 ここまで全てが俺に恥をかかせる為の罠って線も残っているが、さすがにこれだけの必然的状況証拠が有るから、その可能性は無いと信じたいぜ。

 とは言えだ、今回いきなり人間を連れていくってのはさすがにアレなので、まず他の小動物を連れていく事になった。
 それがダイスの言ったトカゲって訳だ。
 こいつが無事生きていたら人間でも大丈夫じゃねぇかってな。

 そうそうダイスが言っていた言葉に有ったコウメが精霊を纏えるってのは、俺がコウメ呼んだ理由と同じだ。
 アメリア王国へ向かうのは俺とトカゲだけじゃない。
 コウメもそのメンバーとなっている。
 本当は連れていくつもりじゃなかったんだが、今王都の大神殿で神官共の目を逸らす為に残って貰ってるレイチェルの言葉で渋々コウメの同行を了承した。

 幾ら王からの親書が有ると言えども、友好国でもねぇ遥か海の彼方にある国からの使者が、こんな怪しいおっさんなんかじゃ信用してくれる筈も無く、親書は取り上げられて中身を検分されちまうだろうってな。
 中身は俺の事や魔族の事なんかが書かれている訳だし、メイガス以外の奴等に見られるのは出来れば避けてぇ。
 しかし、勇者が使者として来たのなら話は別なんだと。
 間違いなくノーパスで信用されて直接メイガスに親書を渡せるだろって言われると、確かにまぁ返す言葉が見付からねぇや。

 一応反論として『俺以外の奴が転移に耐えられる保障は無ぇぞ』とは言ったんだが、『絵本の呪文には精霊の架け橋って言葉が出てくるし、勇者は精霊を纏えるんだから大丈夫でしょ。それにあんたなら何が有っても守ってくれるって信じてるわ』だってよ。
 確かに勇者の紋章にそれが出来るかどうか質問したら『可能』って回答だった。
 それでも渋る俺にレイチェルは追い討ちで『もし何かあっても、あの時の私の様に娘を守ってあげて』なんて言われちまったらやるしかねぇよ。
 どうやって守るか知らねぇが、まぁ何が有っても守ってみせるさ。
 今度こそあの時望んだレイチェルの手未来を掴む為にな。


「しかし急ぎすぎと思うが? あの強行軍を終えて休む間も無いではないか。もっとしっかりと休息を取らないと何かあった時に十分動けんぞ?」

 バルトが呆れた顔で俺を嗜めて来た。
 なんか尤もで立派な事を言っているが、お前ただ単に折角の結婚旅行が終わるのが嫌なだけだろ?
 王子だってのに、率先してテントを楽しそうに組み立ててたしな。
 俺が行った後に野宿を楽しんでくれ……と言いたい所だが、そう言うわけにもいかねぇんだよ。

「あのな、王子であるお前があまり城を空けてると目立つんだよ。本来この神殿の再封印の儀には教会も噛んでる所為で、王族が勝手に調査に向かうってのは色々と勘繰られる可能性が高い。だからレイチェルが残って誤魔化すために動いてくれてんだ。バルト、俺の正体がバレねぇ様に守ってくれるんだろ?」

「むむむ。確かに教会の奴等に知られると未来の弟が教会の象徴として奪われるやも知れんか……う~む。仕方ないな」

 俺の説明で我に返ったバルトが肩をがっくり落として溜息をつく。
 元々見付かりたくねぇ俺のわがままを、お前達の都合に転嫁させる真似してすまん。
 ずっと王族として生きて来て今回みてぇな自由な冒険なんて今まで出来なかったんだ。
 森でのはしゃぎっぷりも仕方ねぇよ。
 それになんと言っても先輩なんて言う、この国の跡取り息子だった癖に逃げ出して自由気ままな冒険者になった奴が一緒なんだしな。
 本来なら今お前が先輩の立場だったって事も有り得るんだからよ。

「まぁ、今回俺が無事に帰って来る事が出来たら、何の目的も無い冒険の旅にこっそり連れ出してやるよ。ただし一泊二日でな」

「プッ、なんだそれは。いや、うん、そうだな。期待させて頂くとしようか。それよりも『帰って来る事が出来たら』ではないぞ。絶対に無事に帰って来るのだ」

「あぁ、分かってるっての。コウメ? 準備は良いか」

「大丈夫なのだ!!」


        ◇◆◇


「じゃ、先輩。王都に残ってるヴァレンさんやメアリによろしく言っといてくれ。あとレイチェルにもな」

「あぁ、分かった。伝えとくぞ」

 出発準備も整い、俺とコウメは『世界の穴』の中心地である魔法陣の中に入り、皆に暫しの別れの挨拶をする。
 しかし、メアリの奴と言えば、コウメが同行するって知ったらゴネたゴネた。
 『私も一緒について行くですのーーー!!』ってな。
 元から俺が遠くに行く時は一緒に連れてけって言ってたし、俺が心配な気持ちは分からんでもないが、女神様直々の命令で教会から庇護されている身だからな。
 さすがに連れて行く訳にはいかねぇよ。
 長期間居場所不明ってなっちまったら教会は信者全員使って世界中を探し出そうとするだろ。
 そう説明したら賢いメアリは何とか分かってはくれたが、コウメに『抜け駆けはダメですの』とか注意してやがったんで盛大に吹いちまったぜ。
 いくらなんで元カノの娘、しかも一桁に手を出すかっての!!

「あ~先輩。あと、……そのなんだ」

「どうしたんだショウタ?」

 俺が言葉を言い淀んでいると先輩が不思議そうな顔して聞いてきた。
 もう一人よろしく言っとかねぇとダメな奴を思い出しちまった俺はなんだか恥ずかしくてうまく言葉に出来ねぇ。
 ついこの前まで全くそんな気持ちはなかったってのによ。

「あぁ~、あのさ。嬢ちゃん……いや、アンリには俺は無事に帰ってくるから心配するなって伝えといてくれ」

 そう嬢ちゃんの事だ。
 俺の秘密を知っておきながらずっと黙ってくれていた嬢ちゃん。
 俺が少しでもやる気になるようにハッパを掛けてくれてたんだ。
 その嬢ちゃんの想いを俺は最近になってようやく知る事が出来た。
 自分の鈍さが嫌になるぜ。
 いや、俺も惚れているって訳じゃねぇよ。
 嬢ちゃんの事は好きだが、それは何も恋愛の好きじゃねぇっての。
 そう、あれだ。
 ずっと面倒見て来た娘とか姪っ子とかそう言う身内の親愛の情だ。
 うん、そうそう。

「はっはっは。分かった分かった。ちゃんと伝えておくぞ。いやはや、お前が娘を意識してくれてると分かって安心したぞ。なんだか最近お前を狙うライバルが多くて焦ってたからな」

「そんなんと違うっての!! 年が違い過ぎるだろ!!」

 くそっ! 先輩め!
 俺が顔真っ赤にして否定してる様をニヤニヤした顔で見てやがる。
 いくら成長が二十八歳で止まってるからと、言ってそれでも嬢ちゃんとは一回りは年が離れてるから恋愛とか有り得ねぇっての!

「あ~、我が可愛い妹には挨拶はないのか?」

 先輩のニヤニヤ顔に対して拗ねているとバルトが少しばかり憮然とした感じに言って来た。
 どうやら俺が自分の妹に挨拶しねぇ事に拗ねてるようだ。
 あ~姫さんね。
 そう言えば姫さんは結構余裕だったな。
 俺があっちの大陸に行くって時も、それにコウメが一緒に同行するって知った時も、ただ『お帰りをお待ちしておりますわ』だけだった。
 これは俺が帰って来る事を信じてるって奴かね?
 だから俺の無事を祈り、何も言わずに送り出した。
 まるで嬢ちゃんみたいだ。
 これがあの意地悪でわがままな『踊らずの姫君』だとはな。
 まともになったのは俺の教育の賜物って言いてぇ処だが、想い人は俺以外でお願いしたかったぜ。

「あぁ、マリアンヌにも無事に帰ると伝えてくれ」

「ん? マリアンヌだけか? イザベラとアイリーンへの言葉は?」

「イザベラ……に、え? ア、アイ? 誰だそれ?」

「何を言っている。晩餐会で紹介したであろう。上の妹と真ん中の妹の事だ」

「ちょっ! だから二人は関係無ぇーっての!!」

 ったく、隙を見て押し付けようとして来やがる。
 困った奴らだぜ。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~

大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」  唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。  そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。 「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」 「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」  一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。  これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。 ※小説家になろう様でも連載しております。 2021/02/12日、完結しました。

独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。 しかし神は彼を見捨てていなかった。 そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。 これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@2025/11月新刊発売予定!
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。 《作者からのお知らせ!》 ※2025/11月中旬、  辺境領主の3巻が刊行となります。 今回は3巻はほぼ全編を書き下ろしとなっています。 【貧乏貴族の領地の話や魔導車オーディションなど、】連載にはないストーリーが盛りだくさん! ※また加筆によって新しい展開になったことに伴い、今まで投稿サイトに連載していた続話は、全て取り下げさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!

犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。 そして夢をみた。 日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。 その顔を見て目が覚めた。 なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。 数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。 幼少期、最初はツラい状況が続きます。 作者都合のゆるふわご都合設定です。 日曜日以外、1日1話更新目指してます。 エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。 お楽しみ頂けたら幸いです。 *************** 2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます! 100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!! 2024年9月9日  お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます! 200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!! 2025年1月6日  お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております! ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします! 2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております! こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!! 2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?! なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!! こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。 どうしよう、欲が出て来た? …ショートショートとか書いてみようかな? 2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?! 欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい… 2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?! どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様

コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」  ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。  幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。  早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると―― 「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」  やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。  一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、 「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」  悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。  なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?  でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。  というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

処理中です...