俺様上司と複雑な関係〜初恋相手で憧れの先輩〜

せいとも

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第五章

新たな始まり②

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 蒼空さんと、入れ替わりにシャワーを浴びて、昨日着ていたワンピースを着る。バスルームからリビングに戻ると、ダイニングテーブルの上には、美味しそうな朝食が並べられていた。焼きたてのパンの匂いが充満して、空腹を感じる。

「美味しそうです」
「食べながら、これからのことを話そう」
「これからのこと?」
「ああ」

 私達は向かい合って座り、ポットに入った温かいコーヒーをカップに注ぐ。部屋には、コーヒーの香りが一気に広がった。

「「いただきます」」

 焼きたてのクロワッサンは、外はサクッとしていて、中はふんわりで美味しい。他にも、数種類のパンが籠に盛られている。更にはオムレツとソーセージとサラダの乗ったプレート、コーンスープ、フルーツと朝から豪華すぎるラインナップだ。

「まずは」
「ふぁい」

 口にクロワッサンが入った状態で、返事をしてしまう。

「クスッ、慌てなくていい。会社以外では、敬語は止めてくれないか。いつまでも上司や先輩の気分が抜けなくなる」
「えー。でも」
「言うたびにキスするぞ」
「!?」
「冗談じゃないから覚悟しろ」

 私の知らない俺様な蒼空さんが、まだまだいそうだ。

 朝から、妖艶な雰囲気を出す蒼空さんを見て、本気だと悟る。今まで、ずっと敬語でしゃべる関係だったのに、急に直せる気がしない……。

「会社ではどうしたい? 俺は、凛花は俺のモノだってアピールしたいけどな」
「ま、ま、待ってくだ、待ってく、あれ? 待ってくれじゃなくて、敬語じゃないのが難しいー」
「凛花、落ち着け」
「敬語がダメって、蒼空さんが言うからでしょう」
「今、普通だぞ?」
「へ? ホントだ。とにかく、会社には蒼空さんファンがたくさんいるから、当分内緒にしてほしい」
「凛花狙いの男共は、どうするんだ?」
「何言ってるの? そんな人はいません」
「……。まあ、気づいていないならいいか。あとは、一番大事なこと」
「なに?」
「一緒に住もう」
「へ?」
「一人暮らしだろう?」
「うん」

 同じ高校の、部活の先輩なのだ。私の実家の大体の場所は、知っていてもおかしくはない。地元から、オフィスまで通うには、少し離れている。今は、会社から二駅のところに住んでいて、通勤に便利で気に入っているのだ。


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