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第五章
新たな始まり⑨
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二人でスーパーに行くと、蒼空さんが率先してカートを押してくれる。私がきゅんとしたのは、言うまでもないだろう。
「夕飯、何にする?」
「ハンバーグが食べたい」
蒼空さんから、ハンバーグと言われて意外だったが、言い方も何もかもが可愛くて、更にきゅんとした。蒼空さんといるだけできゅんきゅんする私の心臓はもつのだろうか。
私の作ったハンバーグを、美味しいと食べてくれる蒼空さんにも、きゅんきゅんする。
時間が経つに連れて緊張は薄くなり、長年一緒に生活をしているかのように馴染んでいる。が、きゅんきゅんだけは止まらない。
ただ、キングサイズとはいえ、蒼空さんのベッドで一緒に寝ると言われた時は、緊張がぶり返した。別々に寝るという選択肢はないようだ。緊張で眠れる気はしなかったが、昨夜からの怒涛の展開に身体が疲れていたのか、寝転がった瞬間に、寝心地がよくすぐに寝てしまった。
蒼空さんに、寝顔を見られていたようだが、私は知らずに夢の中だった……
翌朝、カーテンの隙間から朝日が差し込み、眩しさで目が覚めた。
「ん~、よく寝た~」
伸びをしてから目を開けて、ここがどこかを思い出す。私の隣には、寝顔も美しい蒼空さんの姿があって、思わずジッと魅入ってしまった。
「そんなに見られたら、恥ずかしいな……」
「へ!? 起きてたの」
「凛花の色っぽい声で起きた」
「色っぽい?」
「誘われているのかと思ったよ。おはよう。チュッ」
挨拶と共に、柔らかい感触が唇に落ちてくる。
「お、お、お、オハヨウゴザイマス」
「ププッ、動揺しすぎ。しかも、もう一回してほしいってことだよな?」
「え?」
疑問の声を上げた瞬間には、口を塞がれていた。朝から濃厚な口づけに、頭が真っ白になる。
「凛花が俺を誘惑するから」
「してません!」
「ほら、そのしゃべり方、ワザとでしょ?」
「!?!?」
長年の敬語が、そんなに簡単に抜けるはずがないのだから、勘弁してほしい。
「ゆっくりとしていたいが、凛花の実家へ行くんだから、急がないとな」
「あっ、そうだった」
まだまだ、前途多難だ。
「夕飯、何にする?」
「ハンバーグが食べたい」
蒼空さんから、ハンバーグと言われて意外だったが、言い方も何もかもが可愛くて、更にきゅんとした。蒼空さんといるだけできゅんきゅんする私の心臓はもつのだろうか。
私の作ったハンバーグを、美味しいと食べてくれる蒼空さんにも、きゅんきゅんする。
時間が経つに連れて緊張は薄くなり、長年一緒に生活をしているかのように馴染んでいる。が、きゅんきゅんだけは止まらない。
ただ、キングサイズとはいえ、蒼空さんのベッドで一緒に寝ると言われた時は、緊張がぶり返した。別々に寝るという選択肢はないようだ。緊張で眠れる気はしなかったが、昨夜からの怒涛の展開に身体が疲れていたのか、寝転がった瞬間に、寝心地がよくすぐに寝てしまった。
蒼空さんに、寝顔を見られていたようだが、私は知らずに夢の中だった……
翌朝、カーテンの隙間から朝日が差し込み、眩しさで目が覚めた。
「ん~、よく寝た~」
伸びをしてから目を開けて、ここがどこかを思い出す。私の隣には、寝顔も美しい蒼空さんの姿があって、思わずジッと魅入ってしまった。
「そんなに見られたら、恥ずかしいな……」
「へ!? 起きてたの」
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「色っぽい?」
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挨拶と共に、柔らかい感触が唇に落ちてくる。
「お、お、お、オハヨウゴザイマス」
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「え?」
疑問の声を上げた瞬間には、口を塞がれていた。朝から濃厚な口づけに、頭が真っ白になる。
「凛花が俺を誘惑するから」
「してません!」
「ほら、そのしゃべり方、ワザとでしょ?」
「!?!?」
長年の敬語が、そんなに簡単に抜けるはずがないのだから、勘弁してほしい。
「ゆっくりとしていたいが、凛花の実家へ行くんだから、急がないとな」
「あっ、そうだった」
まだまだ、前途多難だ。
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