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第九章
凛花を傷つける奴は許さない SIDE蒼空①
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やっと、愛しの凛花の身も心も手に入れた。
ここまでが長かったが後悔はない。
凛花の初めてをいただいたが、俺にとっても初めてだったのだ。
学生時代から社会人までずっと、嫌でも周りに女性が寄ってくる環境で、身体だけの関係でも望めばいつでも持てたかもしれないが、全くそんな気が起きなかった。男がよれば、そんな話になることも多々あったが、遊びで肉体関係を持とうとはこれっぽっちも思わなかったのだ。
健康な男なのだから、性欲がないのかと言えばノーである。でも、好きでもない女を抱きたくはない。潔癖というわけではないが、理屈ではなく嫌なものは嫌なのだ。ただ、男友達によって必要な知識だけは入ってくる。今回それが役に立ったのだから、今となったら感謝したい。
凛花の身体を知ってしまうと、もう今までのようには我慢できそうにない。
社内で凛花を狙う男共に、俺の凛花だと言いたいが、凛花には内緒にしてほしいと言われた。
俺のファンがたくさんいるからと……
確かに人の迷惑を顧みず、絡んでくる奴がいる。
それなら、凛花狙いの男共はどうするんだ? 俺の嫉妬心を試されているのか?
「蒼空さん何言ってるの? そんな人いません」
きっぱりと否定する凛花は、自分のことには全く気づいていないらしい……
それなら俺から教えてやる必要はないだろう。気にはなるが、もう少し様子をみることにするしかないのだ。それよりも、今はもっと大切なことがある。
「一緒に住もう」
「へ?」
気の抜けた疑問の言葉が返ってきた。大口の契約が決まって、当分忙しいことは目に見えている。せっかく凛花との関係が前進したのに、このチャンスを逃すわけにはいかない。時間が合わなくても、同じベッドに凛花の存在があるだけで安心するのだ。
少し強引だが、実家への挨拶も取りつけ、凛花のマンションへ荷物を取りに行った。
まさか、休日に凛花と歩いているところを、誰かに見られているとは思いもしなかった。そして、まさか俺のストーカーがいるとは、思いもしない……
俺の住まいは、会社から徒歩圏内の片桐が携わったタワーマンションだ。クラウドフラップでも、それなりの給料はもらっているが、それだけでは購入できる代物ではない。
ここまでが長かったが後悔はない。
凛花の初めてをいただいたが、俺にとっても初めてだったのだ。
学生時代から社会人までずっと、嫌でも周りに女性が寄ってくる環境で、身体だけの関係でも望めばいつでも持てたかもしれないが、全くそんな気が起きなかった。男がよれば、そんな話になることも多々あったが、遊びで肉体関係を持とうとはこれっぽっちも思わなかったのだ。
健康な男なのだから、性欲がないのかと言えばノーである。でも、好きでもない女を抱きたくはない。潔癖というわけではないが、理屈ではなく嫌なものは嫌なのだ。ただ、男友達によって必要な知識だけは入ってくる。今回それが役に立ったのだから、今となったら感謝したい。
凛花の身体を知ってしまうと、もう今までのようには我慢できそうにない。
社内で凛花を狙う男共に、俺の凛花だと言いたいが、凛花には内緒にしてほしいと言われた。
俺のファンがたくさんいるからと……
確かに人の迷惑を顧みず、絡んでくる奴がいる。
それなら、凛花狙いの男共はどうするんだ? 俺の嫉妬心を試されているのか?
「蒼空さん何言ってるの? そんな人いません」
きっぱりと否定する凛花は、自分のことには全く気づいていないらしい……
それなら俺から教えてやる必要はないだろう。気にはなるが、もう少し様子をみることにするしかないのだ。それよりも、今はもっと大切なことがある。
「一緒に住もう」
「へ?」
気の抜けた疑問の言葉が返ってきた。大口の契約が決まって、当分忙しいことは目に見えている。せっかく凛花との関係が前進したのに、このチャンスを逃すわけにはいかない。時間が合わなくても、同じベッドに凛花の存在があるだけで安心するのだ。
少し強引だが、実家への挨拶も取りつけ、凛花のマンションへ荷物を取りに行った。
まさか、休日に凛花と歩いているところを、誰かに見られているとは思いもしなかった。そして、まさか俺のストーカーがいるとは、思いもしない……
俺の住まいは、会社から徒歩圏内の片桐が携わったタワーマンションだ。クラウドフラップでも、それなりの給料はもらっているが、それだけでは購入できる代物ではない。
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