上 下
94 / 137
第十二章

彼の正体④

しおりを挟む
「多分、お風呂に入った後にメッセージが入ったんだね」
「凛花、会いたかった」
「私も」

 バスタブに浸かったままの私と、扉のところで話をしている蒼空さんの距離がもどかしい。

「凛花の顔を見たらもう我慢できない。色々話はあるけど、まずは凛花を堪能したい……」

 一気に服を脱ぎ捨てバスルームに入ってきた。すでに蒼空さんのモノは大きく勃ち上がり、熱い視線が私に突き刺さる。いきなりバスタブに入ってきて抱きしめられたのだ。蒼空さんが足を伸ばして浸かった上に、私が向かい合って乗っている。久しぶりの蒼空さんを上から見下ろし、我慢ができなくなって私から唇を落とした。
 
 やっと会えた蒼空さんの唇は温かく安心する。唇の表面を触れるだけの口づけが、蒼空さんの舌が口内に侵入し私の中で暴れまわる。肩の上に置いた手で身体を支えていないと、体勢が保てない。蒼空さんの存在なのか、久しぶりに触れ合うキスなのか、長く浸かったからなのかわからないが、身体が熱く火照っている。

「蒼空さん、のぼせる……」
「上がろう。このままベッドに連れて行っていいか?」
「うん」

 私の返事を聞いて、ザバッと一気に身体ごと持ち上げられた。全裸で蒼空さんに抱きつき密着していているので、逞しい肉体がダイレクトに伝わる。バスタオルで全身の水分を軽く拭き取られて、そのままお姫様だっこをされた。
 
 いつもなら恥ずかしい体勢だが、今は少しでも蒼空さんに密着していたい。離れたくない……

 私は、自分が思っている以上に蒼空さん不足だったのだ。

 ベッドに連れて行かれて、優しく寝かされる。お互い全裸で見つめ合う。

「凛花……」

 少し擦れた声で名前を呼ばれただけで、身体全体が震える。

 蒼空さんの手が私の胸に下りてきて優しく揉まれて愛撫される。時折キスで唇を塞がれて、蒼空さんを感じる。胸の先端を摘ままれると、身体がビクッと反応してベッドの上で跳ねた。唇が胸の先端を口に含み、転がし吸い上げる。

「ンンッ、ハアアンッ」

 いつも以上に刺激を強く感じ、愛液が膣内から溢れてくるのがわかる。


しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

【幕間追加】もう誰にも恋なんてしないと誓った

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,003pt お気に入り:3,347

巻き添えで異世界召喚されたおれは、最強騎士団に拾われる

BL / 連載中 24h.ポイント:4,700pt お気に入り:8,540

「ひみつの巣作り」

BL / 連載中 24h.ポイント:13,178pt お気に入り:3,164

運命の番を見つけることがわかっている婚約者に尽くした結果

恋愛 / 完結 24h.ポイント:14,358pt お気に入り:259

悪役令息になんかなりません!僕は兄様と幸せになります!

BL / 連載中 24h.ポイント:4,771pt お気に入り:10,288

したい夜はきみとじゃない

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:441pt お気に入り:45

チーム・サレ妻

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:1,158pt お気に入り:45

幼馴染がそんなに良いなら、婚約解消いたしましょうか?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:25,723pt お気に入り:3,545

処理中です...