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第31話 フランチェスカ、京都へ行く③
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「修行って……もしかして舞妓さんの?」と舞が聞くと、小梅が「はい」と答えた。
「ねぇ、舞妓さんってなに?」
「宴会やお座敷などでお客様をもてなすことをお仕事にしてます」
小梅の模範的な回答に多江が頷く。
多江によれば、舞の実家でもあるこの家は置屋と呼ばれる舞妓の生活場となっている。
多江は小梅のような舞妓の見習い――仕込みさんと呼ばれる彼女を一人前の舞妓に仕立て上げるべく教育しているのだ。
「と言いましてもこの御時世、しかも小さなところどすさかい、梅ちゃんも含めて三人しかいてはりまへん」
小梅のほかに舞妓のふたりがいるそうな。
「じゃあ梅ちゃんはまだ見習いなわけね。私も見習いなの」
「そういえばフラちゃんは外国語は何ヶ国語話せるんでやろか? 舞からはスペイン語のほかに英語や日本語もペラペラやと聞きはりましたが……」
「ええと……ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語……」と指折り数える。
「あ、あとギリシャ語も話せるので8ヶ国語ですね」
フランチェスカの類まれなる語学能力に三人が目を丸くした。
「すごいわぁ! フラちゃんは天才ねぇ!」
「すごいです……!」
「そんなに話せるならロシア語とかも話せるんじゃないの?」
舞の質問にフランチェスカが手を振る。
「あたしが話せるのはラテン語がもとになってる言語だけ。ロシア語はスラブ語だから系統が違うの。というかあたしロシア語苦手だし」
「それだけ話せれば十分どすえ。そや! せっかくやし市内観光に行ったらいかがどす? 舞、案内したってな」
そうそうと多江がぱんっと手を叩く。
「良い機会やさかい、フラちゃん着物着てみぃひん?」
「え、いいんですか?」
「フラちゃんえらい別嬪さんやからきっと似合うわよ。梅ちゃん、着付け手伝ぅてな」
†††
「はい。出来ましたで。そこの姿見で見とぉくれやす」
多江と小梅のふたりによって白化粧や髪結いが施され、着付けが終わって多江が指さした姿見には艶やかな京友禅に身を包み、割しのぶと呼ばれる髪型に簪を刺したフランチェスカがいた。
「綺麗……!」
くるりと後ろを向いて後ろ姿も見る。西陣織のきらびやかな帯が下がっている。
金髪に青い目と相まって、その姿はまさに女神の如しで見るものをうっとりさせてしまう。舞でさえも見とれている。
「やっぱり素敵やわぁ……フラちゃん別嬪さんやからねぇ」
多江がほぅっと溜息をつく。
「さ、こちらの履き物で観光を楽しんどぉくれやす」
こぽ、こぽと響かせながら、その音が由来にもなっているおこぼで慣れない動作でフランチェスカが歩く。
「どう? 履き心地は?」と傍らで歩く舞。
「うん……なんかバランスが取りにくいんだけど……あと鼻緒が食い込んでちょっと痛い」
厚底でおまけに爪先の底の部分がえぐれているので慎重に歩かないと転んでしまいそうだ。
「手、つなぐ?」
「……ん、借りとくわよ」
白化粧が施された頬にわずかに朱を差しながら手を取って歩く。
まずは最寄りの寺、建仁寺へ。
建仁寺は建仁二年(1202年)に源頼家から寄進され、栄西禅師が開山した。
「ここは京都で一番古い禅寺なんだよ」と舞が説明する。
「けっこう歴史あるのね。禅ってあれでしょ? 座って瞑想するやつ」
「よくご存じで」
後ろから声がしたので振り向くと袈裟を身につけた年配の僧侶が立っていた。
「失礼。こちらで住職を務めております者です」
そう言うと住職はぺこりと綺麗に剃髪された頭を下げた。
「ときにそちらのお嬢さんはどちらから参られたのですかな?」
「スペインからです。フランチェスカ・ザビエルです」
「スペインから! それははるばる遠いところから……ということはキリスト教のかたで?」
「この子、見習いシスターなんです」
舞の説明で住職の目が更に丸くなる。
「いやはやこれは面妖な……ですが、信ずる神は異なってもあなた方を歓迎しますよ。旅のご無事を」
手を合わせて念仏を唱える。舞が手を合わせてお辞儀したのでフランチェスカもそれに倣う。
建仁寺を後にして次に向かったのは祇園のシンボルマークとしても有名な八坂の塔だ。
「ほんとはココ法観寺って名前があるんだけどね。道に迷ったらこれを目印にするといいよ」と舞が五重塔を指さす。
「インスタ映えしそうね」
スマホを取り出して舞と肩を組んで自撮りを。
「ちょ、ちょっと!」
「いいじゃない。旅の思い出にさ。あ、あと疲れたからどこかでひと休みしたいんだけど……」
八坂の塔の隣にある高台寺の近くの茶屋でふたりは休憩を取ることにした。
「はい、おまちどおさま」
老婆の店員が店先の床几に腰かけているふたりのもとにお盆を置く。
お盆には点てたばかりの抹茶に生八つ橋が。
「日本のお菓子って面白いのがいっぱいあるわね」
ぱくりと口に入れるとあんこの優しい甘味が広がる。ついで茶碗を手に取ってごくりと飲み込んだ。
「おまけにお茶まで美味しい!」
「そりゃ海外の甘ったるいだけの菓子と比べりゃね。なんでも甘くすりゃいいってもんじゃないんだよ」
舞は静かに茶碗を傾ける。
「ね、次どこ行くの?」
「んー花見小路かな」
「じゃそこ行きましょ!」
花見小路通りは祇園のメインストリートだけあって観光客がひっきりなしに通っていた。
県外からの観光客はもとより海外からの観光客も多く見受けられ、カメラや自撮り棒を手にあちこち写真を撮りまくっていた。
「すごい人だかりね……」
「メインストリートだからね」
すると向こうでがやがやと人だかりが出来ていた。行ってみると舞妓を周りから観光客が囲むようにし、カメラを向けていた。
「堪忍しとくれやす!」と注意しても梨のつぶてで、お構いなしにシャッターが切られる。
なかには着物に触れようと手を伸ばすものもいた。
「そんなことしたらあきまへんえ!」
聞く耳持たずにさらに腕を伸ばそうとした時――
「Hey! Stop it now! She unpleased!(ちょっと! やめなさいよ! 嫌がってるじゃない!)」
観光客が振り向くとそこには当然の如く着物に身を包んだ見習いシスター、フランチェスカがこちらを指さしながら英語で怒鳴る。
その剣幕に何人かの英語を母国語とする観光客は尻込みしていた。
だがそれ以外の観光客が無視してカメラを向けようとしたので、フランチェスカが再び止める。
「Qu'est-ce que tu fais?(なにをするんだ?)」
「Je t'ai dit d'arrêter!(やめなさいって言ってんのよ!)」
英語が苦手な舞にはフランチェスカがフランス語で注意したことには気付かなかっただろう。
キッと周りの観光客を睨みつけるようにし、各国語で「邪魔だからあっち行きなさい!」と袖で振り払うようにすると、すごすごと去って行った。
「ねぇ、舞妓さんってなに?」
「宴会やお座敷などでお客様をもてなすことをお仕事にしてます」
小梅の模範的な回答に多江が頷く。
多江によれば、舞の実家でもあるこの家は置屋と呼ばれる舞妓の生活場となっている。
多江は小梅のような舞妓の見習い――仕込みさんと呼ばれる彼女を一人前の舞妓に仕立て上げるべく教育しているのだ。
「と言いましてもこの御時世、しかも小さなところどすさかい、梅ちゃんも含めて三人しかいてはりまへん」
小梅のほかに舞妓のふたりがいるそうな。
「じゃあ梅ちゃんはまだ見習いなわけね。私も見習いなの」
「そういえばフラちゃんは外国語は何ヶ国語話せるんでやろか? 舞からはスペイン語のほかに英語や日本語もペラペラやと聞きはりましたが……」
「ええと……ドイツ語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語……」と指折り数える。
「あ、あとギリシャ語も話せるので8ヶ国語ですね」
フランチェスカの類まれなる語学能力に三人が目を丸くした。
「すごいわぁ! フラちゃんは天才ねぇ!」
「すごいです……!」
「そんなに話せるならロシア語とかも話せるんじゃないの?」
舞の質問にフランチェスカが手を振る。
「あたしが話せるのはラテン語がもとになってる言語だけ。ロシア語はスラブ語だから系統が違うの。というかあたしロシア語苦手だし」
「それだけ話せれば十分どすえ。そや! せっかくやし市内観光に行ったらいかがどす? 舞、案内したってな」
そうそうと多江がぱんっと手を叩く。
「良い機会やさかい、フラちゃん着物着てみぃひん?」
「え、いいんですか?」
「フラちゃんえらい別嬪さんやからきっと似合うわよ。梅ちゃん、着付け手伝ぅてな」
†††
「はい。出来ましたで。そこの姿見で見とぉくれやす」
多江と小梅のふたりによって白化粧や髪結いが施され、着付けが終わって多江が指さした姿見には艶やかな京友禅に身を包み、割しのぶと呼ばれる髪型に簪を刺したフランチェスカがいた。
「綺麗……!」
くるりと後ろを向いて後ろ姿も見る。西陣織のきらびやかな帯が下がっている。
金髪に青い目と相まって、その姿はまさに女神の如しで見るものをうっとりさせてしまう。舞でさえも見とれている。
「やっぱり素敵やわぁ……フラちゃん別嬪さんやからねぇ」
多江がほぅっと溜息をつく。
「さ、こちらの履き物で観光を楽しんどぉくれやす」
こぽ、こぽと響かせながら、その音が由来にもなっているおこぼで慣れない動作でフランチェスカが歩く。
「どう? 履き心地は?」と傍らで歩く舞。
「うん……なんかバランスが取りにくいんだけど……あと鼻緒が食い込んでちょっと痛い」
厚底でおまけに爪先の底の部分がえぐれているので慎重に歩かないと転んでしまいそうだ。
「手、つなぐ?」
「……ん、借りとくわよ」
白化粧が施された頬にわずかに朱を差しながら手を取って歩く。
まずは最寄りの寺、建仁寺へ。
建仁寺は建仁二年(1202年)に源頼家から寄進され、栄西禅師が開山した。
「ここは京都で一番古い禅寺なんだよ」と舞が説明する。
「けっこう歴史あるのね。禅ってあれでしょ? 座って瞑想するやつ」
「よくご存じで」
後ろから声がしたので振り向くと袈裟を身につけた年配の僧侶が立っていた。
「失礼。こちらで住職を務めております者です」
そう言うと住職はぺこりと綺麗に剃髪された頭を下げた。
「ときにそちらのお嬢さんはどちらから参られたのですかな?」
「スペインからです。フランチェスカ・ザビエルです」
「スペインから! それははるばる遠いところから……ということはキリスト教のかたで?」
「この子、見習いシスターなんです」
舞の説明で住職の目が更に丸くなる。
「いやはやこれは面妖な……ですが、信ずる神は異なってもあなた方を歓迎しますよ。旅のご無事を」
手を合わせて念仏を唱える。舞が手を合わせてお辞儀したのでフランチェスカもそれに倣う。
建仁寺を後にして次に向かったのは祇園のシンボルマークとしても有名な八坂の塔だ。
「ほんとはココ法観寺って名前があるんだけどね。道に迷ったらこれを目印にするといいよ」と舞が五重塔を指さす。
「インスタ映えしそうね」
スマホを取り出して舞と肩を組んで自撮りを。
「ちょ、ちょっと!」
「いいじゃない。旅の思い出にさ。あ、あと疲れたからどこかでひと休みしたいんだけど……」
八坂の塔の隣にある高台寺の近くの茶屋でふたりは休憩を取ることにした。
「はい、おまちどおさま」
老婆の店員が店先の床几に腰かけているふたりのもとにお盆を置く。
お盆には点てたばかりの抹茶に生八つ橋が。
「日本のお菓子って面白いのがいっぱいあるわね」
ぱくりと口に入れるとあんこの優しい甘味が広がる。ついで茶碗を手に取ってごくりと飲み込んだ。
「おまけにお茶まで美味しい!」
「そりゃ海外の甘ったるいだけの菓子と比べりゃね。なんでも甘くすりゃいいってもんじゃないんだよ」
舞は静かに茶碗を傾ける。
「ね、次どこ行くの?」
「んー花見小路かな」
「じゃそこ行きましょ!」
花見小路通りは祇園のメインストリートだけあって観光客がひっきりなしに通っていた。
県外からの観光客はもとより海外からの観光客も多く見受けられ、カメラや自撮り棒を手にあちこち写真を撮りまくっていた。
「すごい人だかりね……」
「メインストリートだからね」
すると向こうでがやがやと人だかりが出来ていた。行ってみると舞妓を周りから観光客が囲むようにし、カメラを向けていた。
「堪忍しとくれやす!」と注意しても梨のつぶてで、お構いなしにシャッターが切られる。
なかには着物に触れようと手を伸ばすものもいた。
「そんなことしたらあきまへんえ!」
聞く耳持たずにさらに腕を伸ばそうとした時――
「Hey! Stop it now! She unpleased!(ちょっと! やめなさいよ! 嫌がってるじゃない!)」
観光客が振り向くとそこには当然の如く着物に身を包んだ見習いシスター、フランチェスカがこちらを指さしながら英語で怒鳴る。
その剣幕に何人かの英語を母国語とする観光客は尻込みしていた。
だがそれ以外の観光客が無視してカメラを向けようとしたので、フランチェスカが再び止める。
「Qu'est-ce que tu fais?(なにをするんだ?)」
「Je t'ai dit d'arrêter!(やめなさいって言ってんのよ!)」
英語が苦手な舞にはフランチェスカがフランス語で注意したことには気付かなかっただろう。
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