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コン編
レアvsレア
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「やめろよ!コン!」
「やめたらだめなんだよ!照黄!」
「どうしてだよ!?」
「やめたら…お前が!大変なことに…」
「くそ…教えたくないってわけか」
「そういうことだよ。だから本気で来い!」
「あぁ。行くぜ。翔也さん…金充さん!」
「ウェルカム…」
途端に視界が暗くなり、光のないモノクロの世界で壁に囲まれていた
「その壁が、現実世界での影だよ。そしてここはここらへんで一番のビル街にある広間だ。ちょうどいい大きさの範囲だ。決着を着けるにはいいところだろ?」
「…あぁ」「じゃあ行こうぜ!」
コンは影を自由に手のひらから放出する。それはさながら光線かのように勢いよく俺の横を通っていった。
俺は銃を生成し、コンに向かって走りながら打つがコンもきれいに避ける。
リーチが短くなると、俺は血で、コンは影で剣を生成し、お互いに切り合う。
鉄ではないのに、キーンキーンといった音がうるさいくらい耳に刺激を与える。しかし、俺達にはそれは音としては処理されず、聞こえるのは互いの呼吸音だけ。緊迫した中で、ジリリと大剣同士が擦れ合い、火花が散っている。
ずっとこのままでもいいかもしれない。
もう何も知りたくない。
何故かそう思っていた。
その考えを断ち切るように大剣がお互い真っ二つに切断された。
「やっぱり、お前に取り込まれてるからかな…武器じゃ決着…つかなそうだぜ?」
「そうだな。やるしか…ないのか…」
「そうだよ。お前は…知らなくちゃならねぇ。でも俺もお前に感謝しねぇといけねぇ。喰らいやがれ感謝の一撃!!!」
「ありがとよ!」俺はすんでのところでコンの拳を手で受け止める。
俺も同じように拳をコンの顔面めがけて叩き込む。
10分ぐらいだろうか?お互いに顔面真っ赤に腫らして、笑い合いながらシークレット化が解けそうになっても、ずっと殴り合っていた。
「いてぇよ!」「わりぃな!」
しかし、遂に俺が、勢いよく吹っ飛び、壁に向かって激突する。
「ッッック……!ふふ…俺の負けだよ…降参だ…せっかくだったら…俺の体使ってシークレット殺してくれたら嬉しいけど…な…?」
「なるほどな。シークレットを解除する。」
「…は?」「お前も解除してんだろ?」
「でも、お前トドメ刺さないのか?」
「刺さねぇよ。だってさ…俺はお前を殺したかったんじゃない。お前と最後の時を過ごしたかったんだよ」
「それは…一体?」「簡単だよ。お前にはほんとに感謝してんだぜ」
「お前は俺を初めて助けようとしてくれて、シークレットなんかやめたいって思ったんだぜ。だから…俺も死なねぇといけねぇのは分かってたから…お前に殺してもらおうってな!」「そ…そんなことは…」
「面白くなかったのはほんと。いいだろ?最後に夢叶えて死ねるんだぜ?」
「お…俺に何か気づいて欲しいってのわ…」「それは簡単だよ。お前はいつか、シークレットとして自分が制御できなくなる。シークレット・レアの宿命だ。かつて、キングがそうだったように…」
「…キングって、人を殺しまくったあの…?」「そっか…人はそういうことにしてたのか…ま、そうって言っとくよ」「へぇ、やっぱよくわかんねぇ。でも、ありがと。肝に命じとくよ」「あぁ、レア完全体には、大事な場面でなるように…な?」
「俺が言いたいことは言い切った。さぁ…殺してくれよ」「あ…あぁそっか」
「じゃあな…楽しかったぜ…」「なぁ…ひとつわがまま言っていいか?」「なんだよ?」
「------ソウルイート」「は?」
「お前は俺が取り込む。お前は俺の喜の感情として一緒に戦ってくれ」
「いやでも、俺シークレット…」
「関係ねぇよ。お前はエレクトリックとも一緒に戦ってくれた。信用してるからな。だから、これからもよろしくよ。」「…………ありがと………ありがと………!」「あぁ!じゃ、マスターのとこ行くぜ!」「おう!」
「やめたらだめなんだよ!照黄!」
「どうしてだよ!?」
「やめたら…お前が!大変なことに…」
「くそ…教えたくないってわけか」
「そういうことだよ。だから本気で来い!」
「あぁ。行くぜ。翔也さん…金充さん!」
「ウェルカム…」
途端に視界が暗くなり、光のないモノクロの世界で壁に囲まれていた
「その壁が、現実世界での影だよ。そしてここはここらへんで一番のビル街にある広間だ。ちょうどいい大きさの範囲だ。決着を着けるにはいいところだろ?」
「…あぁ」「じゃあ行こうぜ!」
コンは影を自由に手のひらから放出する。それはさながら光線かのように勢いよく俺の横を通っていった。
俺は銃を生成し、コンに向かって走りながら打つがコンもきれいに避ける。
リーチが短くなると、俺は血で、コンは影で剣を生成し、お互いに切り合う。
鉄ではないのに、キーンキーンといった音がうるさいくらい耳に刺激を与える。しかし、俺達にはそれは音としては処理されず、聞こえるのは互いの呼吸音だけ。緊迫した中で、ジリリと大剣同士が擦れ合い、火花が散っている。
ずっとこのままでもいいかもしれない。
もう何も知りたくない。
何故かそう思っていた。
その考えを断ち切るように大剣がお互い真っ二つに切断された。
「やっぱり、お前に取り込まれてるからかな…武器じゃ決着…つかなそうだぜ?」
「そうだな。やるしか…ないのか…」
「そうだよ。お前は…知らなくちゃならねぇ。でも俺もお前に感謝しねぇといけねぇ。喰らいやがれ感謝の一撃!!!」
「ありがとよ!」俺はすんでのところでコンの拳を手で受け止める。
俺も同じように拳をコンの顔面めがけて叩き込む。
10分ぐらいだろうか?お互いに顔面真っ赤に腫らして、笑い合いながらシークレット化が解けそうになっても、ずっと殴り合っていた。
「いてぇよ!」「わりぃな!」
しかし、遂に俺が、勢いよく吹っ飛び、壁に向かって激突する。
「ッッック……!ふふ…俺の負けだよ…降参だ…せっかくだったら…俺の体使ってシークレット殺してくれたら嬉しいけど…な…?」
「なるほどな。シークレットを解除する。」
「…は?」「お前も解除してんだろ?」
「でも、お前トドメ刺さないのか?」
「刺さねぇよ。だってさ…俺はお前を殺したかったんじゃない。お前と最後の時を過ごしたかったんだよ」
「それは…一体?」「簡単だよ。お前にはほんとに感謝してんだぜ」
「お前は俺を初めて助けようとしてくれて、シークレットなんかやめたいって思ったんだぜ。だから…俺も死なねぇといけねぇのは分かってたから…お前に殺してもらおうってな!」「そ…そんなことは…」
「面白くなかったのはほんと。いいだろ?最後に夢叶えて死ねるんだぜ?」
「お…俺に何か気づいて欲しいってのわ…」「それは簡単だよ。お前はいつか、シークレットとして自分が制御できなくなる。シークレット・レアの宿命だ。かつて、キングがそうだったように…」
「…キングって、人を殺しまくったあの…?」「そっか…人はそういうことにしてたのか…ま、そうって言っとくよ」「へぇ、やっぱよくわかんねぇ。でも、ありがと。肝に命じとくよ」「あぁ、レア完全体には、大事な場面でなるように…な?」
「俺が言いたいことは言い切った。さぁ…殺してくれよ」「あ…あぁそっか」
「じゃあな…楽しかったぜ…」「なぁ…ひとつわがまま言っていいか?」「なんだよ?」
「------ソウルイート」「は?」
「お前は俺が取り込む。お前は俺の喜の感情として一緒に戦ってくれ」
「いやでも、俺シークレット…」
「関係ねぇよ。お前はエレクトリックとも一緒に戦ってくれた。信用してるからな。だから、これからもよろしくよ。」「…………ありがと………ありがと………!」「あぁ!じゃ、マスターのとこ行くぜ!」「おう!」
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