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おやと、私
しおりを挟む両親との関係というのは複雑なものだ。
一緒に時を過ごすことを考えると、億劫になる。だけどなんだかお母さんと共有したいことがあったりもする。
私と両親の関係が微妙なのは、私が一人娘だから、というのもあるかもしれない。そして子が宝、子が親の所有物というような中国的背景があるからかもしれない。
何不自由なく育てられた、というのが相応しい表現であると思う。愛情をいっぱいに注がれて、育った。
だけど愛情というのは正しい量を正しいベクトルに注ぐべきであるとも思う。
なんとなく気に入らない、というのは、親だからかもしれない。
夫と結婚して、心地の良い愛情というのはこういうものなのかと感動した。親と子の正しい関係はこういうものなのか、と義両親を通じて思ふ。
それは他人だから、というのもあるかもしれない。
親が全く知らない医療業界に就職した時、当直の多さに親は絶句していた。心配は一丁前にするのに、できる!と無責任に言う。
そりゃあ自分のことじゃないもんな。
だけど私がメンタルを病んで退職したとき、最後の最後まですっと首を縦には振ってくれなかった。
休職中に参加した研修会のギュウギュウ詰め加減にはまたもや絶句した。
一般のサラリーマンをしている両親には一生理解してもらえないだろう。違う人間なんだから、と割り切るべきなのは頭では分かる。でも理解してもらいたいと思うのはなぜだろう。
頑張って正社員に昇りつめた母親は、チャイニーズ的な思考もあるだろうが、退職することを理解できないようだった。
「何かを諦めなければいけないということはないんだよ」
あるんだよ。
両親はそんなに仲が良くない。子がかすがい、というかすがいになってしまっている私。
結婚してからは気を遣って、あまりぐいぐいとは来なくなった、ような気はする。(それでも理想は月1で会いたい、そう)
そりゃあ私だって仲の良い両親であれば頻繁に会いたい。でも会ってもモヤモヤが増加するのはなぜだろう。
別に世に言う毒親ではない。全然優しいし、たくさん援助もしてくれている。だけど会いたくないと思う自分をなんとなく責めてしまったりも、する。
割り切れれば楽なんだろうな。
なんてたって、どう言っていたって、私がいっちばん大事で、喜びの源だろうだからだ。
そこに私がいる、だけで嬉しいんだろうな。そんな簡単なことはないはずなのに、「いついつ帰ってくる?」と何かにつけて聞いてくる母の誘いを、今日も断る。
自分にもし子供が産まれたら、こういう親にはならないようにしよう。子供のことはなんでも受け入れよう、と思う。
でも子供だって全く違う人間なのだから、それが簡単にできる、と思うこと自体が、驕りなのかもしれない。
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