異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし

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第7章

第108話

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(くそっ…どうする!)

俺は目の前の状況に焦りを感じていた。魔物の数は、間違いなく増え続けている。
おそらく1万、いや2万近くにもなりそうだ。それだけの数を、王国騎士団と魔道士団で対処しきれるかわからなかった。それに王国を護るためにも、団員全員が討伐に行けるわけでは無いだろう。


「失礼しました。」

「次の方どうぞ。」

前の受験生が部屋から出てきて、俺の番になった。

 
「ちょっとトイレ行くから、先入っていいぞ。」

「え?!」

俺は隣に座っていた受験生に声をかけ、家の玄関に転移した。


玄関に転移すると、ロゼッタとエレナが誰かと話していた。

「アリアさん?」

「あ、レイ君!良かった、ギルドマスターがレイ君を呼んできてくれって。」

「ですがマスター、試験は…」

「もう出てきちゃったからいいよ。一応トイレとは言ってあるから、すぐに殲滅して戻ればなんとかなるよ、多分。」

「ギルドマスターがさすがに王国が危ないから呼んできてくれって…。」

「わかってます、じゃあギルドに急ぎましょうか。」

俺は3人を連れて、ギルド前に転移した。


ギルドに着くなり、アリアさんにギルドマスターの部屋へと案内された。
中にはジェラール・ルージュ・レギル・ティナ・サレア、それから騎士団団長と高ランクの冒険者が何人かいた。

ジェラールが俺を見て嬉しそうな顔をした。

「これで揃ったね。じゃあ、緊急依頼の会議を急いで始めようか。カイザーさん、お願い。」

カイザーと呼ばれた騎士団団長が、前に立って話し始めた。

「皆もわかっているかもしれないが先程、南に20キロの辺りで魔物の大群が出現した。その数、およそ1万5千。」

カイザーの言葉に、会議室の温度が低くなったような気がした。

「そこで、今回は王国騎士団・魔道士団と王国一のギルドで協力して討伐をする事になった。だが、全員で出て王国を手薄にするわけにもいかない。いくつかの分隊は王国に残ってもらう。皆、協力してくれるな?」

カイザーの言葉にみんな頷いた。そしてルージュさんが説明を始めた。

「討伐に向かうのは、騎士団と魔道士団の1・3・5分隊と、私・レイ君・ティナ・サレア君・ジェラールの5人。指揮は私がとるわね。カイザーとレギルは2・4・6分隊と一緒に王国の警備に当たってね、指揮はカイザーがとるから。手薄になった王国を、襲われないという保証はないから気を抜かないように。」

ルージュさんはそのまま続けた。

「騎士団と接近戦が得意な冒険者が前衛、魔道士団が中衛、回復魔法の使える者は後衛でサポートをよろしく。王国に残った人たちは、王城と王国周辺の警備をお願い。それでは、準備が出来次第直ちに討伐に向かいます。」


全員が出発準備をする中、俺は紅葉とスサノオも呼び出した。

「マスター、私たちはどうすれば?」

「ロゼッタとスサノオは俺と、紅葉とエレナは王国ここに残ってくれるかな?特に王族の警護を手厚にお願い。」

「うむ。」 「わかった!」

「それじゃあすぐに終わらせるか。」

俺はロゼッタと紅葉を連れて、ルージュさんのもとへ向かった。
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