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第13話
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漆黒の空にオリオン座が煌めいていた。待ち合わせの時間前に、病院前で待っていると車が停まった。車から菅野が現れる。
「待った?」胸が跳ね上がる。首を振ると
「乗って」と助手席側のドアを開いた。緊張しながら車に乗った。
車が走り出すが、お互い何も発することなく進んで行く。車は市街地を離れ、真っ暗な坂を上がっていく。辺りは真っ暗で、ヘッドライトの光の方向を見ていないと不安になる。やがて山の頂上と思われる駐車場に入ると、車を停めて外に出る。
そこは光に溢れていた。街の光が夜景となり、美しい。
「綺麗」と思わず声にした。
「合格のご褒美」と菅野は笑って、柵に手をかける。
「何で合格したこと知ってるの?」
「医師会に問い合わせて聞いた」
「そうなんだ。ご褒美嬉しい。こんな綺麗な夜景見たの初めて」
柵から乗り出して夜景を眺める。スマホを取り出し、写真を撮るが上手に撮れない。
「モード変えれば?」と菅野が覗き込んだ。ドキッとする。
「スマホ変えたばかりでよく分からない」
「iPhone?貸して」と、操作する。
「相変わらず機械音痴。川瀬、スマホ使いこなせるの?」と笑った。
この笑った顔、好きだったな。また川瀬って呼ばれて嬉しい。
「菅野は相変わらず、言いたい放題だね」と笑って返す。菅野がスマホを取り出し、突然写真を撮った。
「なんで撮ってるの?」
「夜景バックに撮ったの送ってやるから、LINE ID出して」
「LINE ID?どうやって出すの?」
「機械オンチ」とスマホを操作し、あっという間にに友達登録出来た。
「あっ、でも男が怪しむか?」
「男?」
「付き合ってるヤツ」
「付き合ってる人いない」
「いないの?マジで?」
やっぱり彼女いるんだ。どうしよう。それを聞いたら泣きそう。
「だって、遊びに行く暇がないんだもん。寮、20時が門限だからそろそろ帰らないと」
「そっか、飲みに行きたかったな。川瀬は飲めるだろ?高校の時、バイオレットフィズ飲みまくってたからな」
「お酒は飲めるよ。でも飲みに行く事が出来ないんだよね」
たわいのない話をしているうちに、寮に着く。もっと一緒にいたいと思った。
「今日楽しかった。ありがとう」
「今度は飲みに行こうな。じゃ」と車で去って行く。テールランプを追いかけるように、目で追う。見えなくなるまで立ち尽くし、今度ってまた逢うことが出来るの?と思った。
「待った?」胸が跳ね上がる。首を振ると
「乗って」と助手席側のドアを開いた。緊張しながら車に乗った。
車が走り出すが、お互い何も発することなく進んで行く。車は市街地を離れ、真っ暗な坂を上がっていく。辺りは真っ暗で、ヘッドライトの光の方向を見ていないと不安になる。やがて山の頂上と思われる駐車場に入ると、車を停めて外に出る。
そこは光に溢れていた。街の光が夜景となり、美しい。
「綺麗」と思わず声にした。
「合格のご褒美」と菅野は笑って、柵に手をかける。
「何で合格したこと知ってるの?」
「医師会に問い合わせて聞いた」
「そうなんだ。ご褒美嬉しい。こんな綺麗な夜景見たの初めて」
柵から乗り出して夜景を眺める。スマホを取り出し、写真を撮るが上手に撮れない。
「モード変えれば?」と菅野が覗き込んだ。ドキッとする。
「スマホ変えたばかりでよく分からない」
「iPhone?貸して」と、操作する。
「相変わらず機械音痴。川瀬、スマホ使いこなせるの?」と笑った。
この笑った顔、好きだったな。また川瀬って呼ばれて嬉しい。
「菅野は相変わらず、言いたい放題だね」と笑って返す。菅野がスマホを取り出し、突然写真を撮った。
「なんで撮ってるの?」
「夜景バックに撮ったの送ってやるから、LINE ID出して」
「LINE ID?どうやって出すの?」
「機械オンチ」とスマホを操作し、あっという間にに友達登録出来た。
「あっ、でも男が怪しむか?」
「男?」
「付き合ってるヤツ」
「付き合ってる人いない」
「いないの?マジで?」
やっぱり彼女いるんだ。どうしよう。それを聞いたら泣きそう。
「だって、遊びに行く暇がないんだもん。寮、20時が門限だからそろそろ帰らないと」
「そっか、飲みに行きたかったな。川瀬は飲めるだろ?高校の時、バイオレットフィズ飲みまくってたからな」
「お酒は飲めるよ。でも飲みに行く事が出来ないんだよね」
たわいのない話をしているうちに、寮に着く。もっと一緒にいたいと思った。
「今日楽しかった。ありがとう」
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