魔王様は今日もDowner

永澄水樹

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第一章Downerな日々に祝福を!!

第十二話 アニータたんの意思

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皆様どうもです!

更新遅くて済みません><

ストックがないので苦戦してますw

そろそろ第一章も終わりが近づいて来ました。

一応、学園へ行くのは2章からにするつもりなので、とりあえず、1章を終わらせる為頑張ってます。

それでは本編をお楽しみ下さい。

ちなみに、そろそろ感想欲しいなとしみじみ思う今日このごろです……(´;ω;`)



以下が本文ですよーっと!



ファヴレットは客間に通された後直ぐに、キャンプ地へゲートを開き、一度アードリアン郊外の森へと戻る。

ファヴレットが戻ると番犬のケルベロスが直ぐに気づきやって来たので、撫で撫でした後、周囲の警戒に戻らせる。

その後、ファヴレットは今日の(と言ってももう深夜だが)怪我人の治療を開始する。

各自の状況を把握しながら、寝ている患者に気づかれないように治癒の魔法を掛けておく。

ただ、今回は深夜なのもあり、起こすのも悪いので、こっそりと治療して、皆のテントから出て行く。

こうして、今日の治療を終えて、ファヴレットは外でふぅと一息ついていると深夜にも関わらず、人が姿を見せる。

ファヴレットが警戒しながらその人物を確認すると、その人物は嬉しそうにファヴレットに駆けてくる。


「ファヴレット君!」

「アニータたん!」


その人物はアニータであった。

ファヴレットが事情を聞くとちょっと顔を赤くしながらファヴレットに話し始める。

どうやら、ファヴレットが居なくて、不安なのと、眠れないので見回りがてら歩いていた様だった。

その時たまたまファヴレットを見かけたので嬉しいのと、怖いのから解放されたのとで、慌てて、ファヴレットに飛びついてきた様であった。

ちなみに今はファヴレットを逃がさないといった感じで熱烈な抱擁をしているアニータたんである。

ファヴレットはその状態のままアニータに話しを聞く。


「アニータたん。僕ちんに会いたかったのは分かるけど、この熱烈な抱擁は少し嬉しすぎるので落ち着いてくれないかでござる」

「うぅー。そんな事言っても怖かったんだよ~。ファヴレット君いないから心配だったし……」

「でもアニータたん?僕ちんが旅立ったのは昨日の昼頃だったでござるよ?まだ日にち変わってから少しだし、そんなに心配だったの?」

「うぅーだってー怖かった物は怖かったんだよー」


アニータはそう言うが、昨日の昼から現時刻を考えるとまだ、離れてから16時間程度である。

1日すら経ってないのにこの怖がり様はちょっとファヴレット的にはビックリだった。

まぁ、アニータに頼りにされる事は嬉しいのでファヴレットは抱擁されたまま幸せだなとこの状態に馴染み初めていた。

しかし、レイアリオスの客間からゲートで来たので、朝までにはまた、戻らなければならない。

その事をアニータに告げる事にする。


「アニータたん?とりあえず抱擁を解いてくれるかな?」

「うん……分かった」


何故か渋々といった感じで抱擁を解くアニータであったが、ファヴレットがこれからまたレイアリオスに戻ると言うと、再び逃がさないといった勢いで抱きしめられる。


「アニータたんカワユス。だが、止めてくれるな、アニータたん!僕ちんを待つジェニファーたんの所へ戻らなければならないのだ!」

「ジェニファーたん?それってどういう事ですか?」

「いや、真面目な話し、ジェニファーさんという方の屋敷に今泊まってるんだよね。そこを抜け出して来たから朝までに帰らないと、驚かせちゃうから」

「その方とはどういった関係なんですか?」


アニータたんは可愛い顔をしてるが、ちょっと怖い笑顔で訪ねて来るので、ファヴレットはラスタでの事と、レイアリオスへ向かった事を正直に話す。

すると何故かアニータは寂しそうな顔をしながら、ファヴレットに言う。


「そうですか……ジェニファーさんは貴族令嬢なんですか……それは気品があってとってもお綺麗なんでしょうね!」

「アニータたん?何か違う事で怒ってない?」

「だって……私は普通の街娘でしたし、貴族令嬢と比べたら……そりゃ見劣りするでしょうけど……ファヴレット君の事想ってる気持ちは負けてないもん!」


なんだか、アニータはジェニファーに対抗している様で、恥ずかしい事をさらりと言い始めたので、ファヴレットはアニータの暴走をとりあえず、止める。


「アニータたん?心配しなくてもアニータたんは凄く綺麗で可愛いし、ジェニファーさんに全然負けてないよ?それに僕ちんアニータたんの事も好きだよ」

「ファヴレット君本当?嘘じゃない?」

「確かにジェニファーさんもかなり綺麗だと思うよ。でもアニータはアニータの魅力があるし、全然負けてないよ」

「そんなのどうでもいいよ!ファヴレット君私の事好きって本当!」

「えっと、嫌う理由は無いし、アニータ程可愛けりゃそりゃ嫌いにはならんでしょ?」

「もう!そうじゃなくて好きかどうかだって!」

「まぁ……好きかな?」


ファヴレットがそう言うとアニータは嬉しそうにしながら、ファヴレットに抱きついてくる。

本日何度目か分からないが何度も抱きつかれてファヴレットもちょっと……いや、かなり恥ずかしいのである。

だが、アニータはギュッと抱きしめたまま離してくれそうにない。

なので、ファヴレットはとりあえず、離れてくれと言うのだが、アニータは嫌と言って離れてくれない。

しょうがないので、しばらく、大人しく抱き枕よろしく抱かれてたが、アニータがファヴレットを解放し始めたので、やっと離れる。

しかし、アニータはファヴレットの事をじっと見つめてくるので、ファヴレットはどうした物かと悩む。

結局、アニータはファヴレットの事を見ているのだが、目線がどう考えても目と唇を右往左往と見ているので、このままだとファヴレットのファーストキスはアニータたんに取られると危険を感じたファヴレットは、退避する事を考える。

そうと決まれば、ファヴレットは早かった。

すぐさま、立ち上がり、アニータにそろそろ戻って寝ると告げ、ゲートを開いて逃げ出そうとした。

しかし、言い訳を述べてゲートを開いて飛び込もうとした時……アニータの物凄く寂しげな顔を見てしまい、ゲートに飛び込めなかった。


「ファヴレット君……いいの?行かなくて……」

「はぁ……だってアニータが凄く寂しそうな顔するんだもん、流石に無理やり帰るのは難しいって……」

「ファヴレット君優しいね……」


そう言ってファヴレットの事を見つめるアニータをファヴレットは優しい抱擁を自分からする。

しかし、ファヴレットはしっかりと、自分の気持ちを告げておく。


「アニータ?アニータは俺の事凄く好いてくれてるみたいだけど。その気持ちを良く考えて欲しい。助けてくれたからって安易に好きになっちゃ駄目だって」

「安易だなんて……いや安易と言われるとそうだけど、ファヴレット君を好きな気持ちは本当だよ?多分……」

「多分って?それってダメじゃない?」

「ごめん、私恋をした事なくって……でもこれは恋だと思う。だって、ファヴレット君の事想うだけで凄く胸が苦しくなるし、とても満たされる……この気持ちは恋だと思う……」


アニータがそう言いながら顔を赤らめている。

ファヴレットはこれはしっかり答えないとなと考え、答える。


「いや、アニータにそこまで想われると嬉しいんだけど。俺まだキスした事ないし……やっぱり最初は本当に自分から好きになった人としたいから……アニータの事が嫌いって事じゃなくて本当にアニータとこれからを考えるからこそ安易に行動できないんだ」

「ファヴレット君……私はやっぱりファヴレット君が好きだよ……一番に好きになって欲しい……でもファヴレット君が他に好きな人が出来てもやっぱり好きだと思う……一番でなくても傍に居たいよ……」


アニータはそう言いながら笑顔になるが……目からは涙が止めとなく流れていた。

ファヴレットは日本人的感覚が強い。

しかも、貞操観念が凄くしっかりしてるタイプなので、チャラ男になる事が出来ない。

やっぱり、キスをしたりするからには責任を取らなければと日本人的思考が邪魔をする。

そんな感じで悩みながらアニータに考えを伝える。

するとアニータはファヴレットに甘い囁きをする。


「ファヴレット君?確かに普通は1人と結婚して過ごすけど、英雄になる人とかは奥さん沢山いるものだよ?英雄色を好むってね」

「いや、確かにそうかもしれないけど、アニータはそれでいいの?やっぱりその人の一番になりたいなら、1人の方が安心じゃない?」

「ファヴレット君なら、複数の女性相手でも皆を平等に愛してくれると私は思う……だから、私をその中の1人にして欲しい……」


ファヴレットは女性にここまで言われた事は無かった。

というか日本で暮らしててそんな事を言われる人は少ないであろう。

奥さんを複数持ってもいいなんて……普通(日本というか現代的に置いて)に考えたらありえない。

しかし、ここは異世界であり、自分は魔王である。

ある意味王族の様な自分なら正室だけでなく側室を持っててもおかしくないのではと考え始めた。

この時点である意味アニータの勝ちが決まるのであった。

ファヴレットはアニータに告げてしまう。


「分かった。覚悟が決まったらきっとアニータの事もしっかり考える。皆を愛せる様に頑張るよ」

「うん、ありがとうファヴレット君。それじゃあ、レイアリオスだっけ?帰るんだよね?気をつけてね」

「ありがとう、アニータ。それじゃあ帰るね。といってもゲート使うから一瞬だし気をつける所は特に無いけどね」

「そうだね。あははははは」


そう言われて、アニータに見送られながらファヴレットはゲートでレイアリオスの自室に帰る。

ちらっと後ろを見たが今度のアニータの顔は寂しそうな顔をしていたが、先程の様な深刻な顔ではなく、大切な人がしばし離れる事の寂しさを感じてるような顔だったので、多少は申し訳なかったがゲートを潜れた。

結局1時間程アニータと過ごして戻って来たファヴレットはとりあえず、ベットで寝るのであった。
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