前世の彼女が狼だった件

うさみん

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待ちに待った出逢い

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 どちらともなく声を掛け合った後、コンビニエンスの近くのレストランに供に入った。

 何を話せば良いのか戸惑い、お互い無言で見詰め合う。

 まるで、お見合いの席みたいで、心なしか緊張する。

 
 意を決した、彼(彼女)から話始めた。

「初対面なのに、急に声を掛けてすみません。あなたの事が気になってしまって······。話し掛けずにはいられなかった。」

 僕も照れ臭くなってきて赤面しながら話す。

「私も、あなたから目が離せなくて······。私、あきらと言います。この近くに住んでいて······。」

 名を名乗ると慌てて、彼(彼女)も続ける。

「俺、玲那れいなです。すみません。名も名乗らずに······柄にもなくテンパってしまって。俺も·····近所なんです。」

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