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6,違和感

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 息も絶え絶えになりながら、解決の糸口を見つける為に必死に思考を巡らせる。


 寒暖差があるから、水は少量ではあるが、集める事が出来るだろう。

 鹿なんかの野生動物は、木の皮や新芽も食べているから、最悪その辺も候補に入れてみて、川が見つかれば、何か生き物が居るから、タンパク質も確保出来るだろう。


 しかし、この森は生物の気配が全く無いのは何故だろう?


 食べた後や縄張りを示すマーキングも、生物の排泄物も見られない。

 虫食いの葉すら見付けられないのはちょっと異常だ。


 地面に倒れている今も、蟻の子一匹見付けられない。



「あ······れ?此処に来て1日半以上過ぎたのに、そういえば一度もトイレに行きたくならないぞ?」


 脱水症状が起きてきたら、トイレに行きっぱなしになる事もあるのに、その兆候も無いし········。



 違和感があるのに、その正体がわからない。

 

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