中二な僕がささやかな祝福で生き延びる方法

26,望みを掛けて

　最後の力を振り絞り。

　ベットが置いてあった場所迄、移動する。

　先刻ベットを動かした時に、床下に扉が在ることに気が付いたのだ。

　なんとか扉を引っ張り上げると、そこは一畳程の広さの備蓄倉庫だった。

　荒らされるのを予防するために作られたであろうそこは、しっかりとした作りだった。

　そこにベットから薄い布団と毛布を持ち出し落とし入れる。

　ドアも壊れ、身を守る手段も無いまま此処にいるわけにもいかず、此処を離れられる程の猶予が有るわけでもないので、苦肉の策では有ったが一時、身を隠す事にしたのだ。

　扉を閉めながら中に入り込むと、そこは真っ暗な空間となったのだが、気にする余裕もなく布団の上で毛布にくるまった。

　流れ出す魂を精神力で無理矢理引き留めると、残った魂をかき集めて再構築させる。

　体が消えてしまわない様に精神力強化を繰返し身体の認識をし続ける。

　平行して強引に魔力循環と魔力制御と魔力操作の過程を無理矢理繰り返した。

　魂の肉体のせいか？未熟なせいか？どうも魔物に気付かれやすい様に思えるので、魔力強化して気配を消せる様になったほうが良いだろう。

　襲われるリスクは減らす方がいい。

　とにかく生き残りを掛けて、俺は時間が経つのも忘れて必死だったのだ。