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才能
とりあえず水魔法を試してみよう。
さっきと同じ要領でいいんだとすると、難しくはない。
私は火球があらわれるのをイメージしたときと同様のイメージで……
手のひらの上に水球が現れるイメージをした。
すると。
(おお……!)
水球の生成に成功する。
魔法って面白い!
私は興奮で、心がワクワクした。
もっといろいろ試してみたい。
この水球……凍らせたりできないかな?
とりあえず、やってみよう。
……結果。
できない。
なんでだろ?
火や水とは違うのかな?
うーん。
とりあえず。
(チョコレート的な思考をしてみようか)
たとえば。
水を凍らせようと思うんじゃなくて。
チョコレートを凍らせると思ってみよう。
チョコレートを凍らせるといえば。
チョコアイス。
ああ。
チョコアイス、食べたいね。
食べたい。
食べたい。
ぬおおおおおおおおおおおおおお!
「……!」
私は、魔法をイメージした。
すると。
水球が、氷の塊へと変化する。
まるで透明感のあるクリスタルのような氷が、手のひらのうえに浮かんでいた。
(やったー! よくわかんないけど成功した!)
氷魔法だ!
今回の実践で、一つの教訓を得たね。
チョコレートは全てを解決するということ。
さすがチョコレートである。
と、そのときだった。
「な、なにしてるんだ? セレナ?」
クレアベルが、驚いた様子で尋ねてきた。
私は言った。
「あ、ごめんなさい。暇だったから、いろいろ魔法を試してました」
「そうか。……それ、氷か?」
「え? えっと、はい」
「まさか、氷魔法を習得したのか?」
「たぶんそうだと思います」
氷を生成できたんだし、習得した、と言ってもいいよね?
するとクレアベルが、本当に驚いたように言った。
「氷魔法は、私でも習得できないような魔法だぞ?」
「え……そうなんですか?」
「ああ、訓練で習得できる水魔法や火魔法とは違い、氷魔法は、よほどセンスがないと習得できないとされている」
クレアベルいわく。
氷魔法は上級魔法の一つであり、魔法における高い素質がないと使えない。
実際に、習得している人間も限られるという。
ちなみに氷は冷たい飲み物を造ったりするのに用いられるため、氷魔法が使えることは、一芸になるし、カネになるのだそうだ。
「それを、こんなあっという間に習得してしまうなんて、お前は本当にすごいな」
「褒めすぎですよ。習得できたのは偶然です」
私は答える。
実際に、ウソでも謙遜でもない。
本当に偶然、習得できただけだ。
いわばチョコレート魔法によるゴリ押し。
それでなぜ習得できるのかも、正確に分析できていない。
「偶然であれ、なんであれ、習得できたのなら実力さ」
クレアベルは微笑み、述べる。
「以前から思っていたことだが……お前には、天賦の才が宿っているのかもな」
「天賦の才……」
「ああ。神様から与えられた才能のことだ。お前には他者より抜きんでた何かがある。薄々感じていたことだが、今はっきりと確信したよ。私は、お前の将来が本当に楽しみだ」
「えっと……あはは」
苦笑いをする。
チョコレート魔法の意外性に助けられているだけで……
私に才能なんてないと思うよ。
たぶん。
さっきと同じ要領でいいんだとすると、難しくはない。
私は火球があらわれるのをイメージしたときと同様のイメージで……
手のひらの上に水球が現れるイメージをした。
すると。
(おお……!)
水球の生成に成功する。
魔法って面白い!
私は興奮で、心がワクワクした。
もっといろいろ試してみたい。
この水球……凍らせたりできないかな?
とりあえず、やってみよう。
……結果。
できない。
なんでだろ?
火や水とは違うのかな?
うーん。
とりあえず。
(チョコレート的な思考をしてみようか)
たとえば。
水を凍らせようと思うんじゃなくて。
チョコレートを凍らせると思ってみよう。
チョコレートを凍らせるといえば。
チョコアイス。
ああ。
チョコアイス、食べたいね。
食べたい。
食べたい。
ぬおおおおおおおおおおおおおお!
「……!」
私は、魔法をイメージした。
すると。
水球が、氷の塊へと変化する。
まるで透明感のあるクリスタルのような氷が、手のひらのうえに浮かんでいた。
(やったー! よくわかんないけど成功した!)
氷魔法だ!
今回の実践で、一つの教訓を得たね。
チョコレートは全てを解決するということ。
さすがチョコレートである。
と、そのときだった。
「な、なにしてるんだ? セレナ?」
クレアベルが、驚いた様子で尋ねてきた。
私は言った。
「あ、ごめんなさい。暇だったから、いろいろ魔法を試してました」
「そうか。……それ、氷か?」
「え? えっと、はい」
「まさか、氷魔法を習得したのか?」
「たぶんそうだと思います」
氷を生成できたんだし、習得した、と言ってもいいよね?
するとクレアベルが、本当に驚いたように言った。
「氷魔法は、私でも習得できないような魔法だぞ?」
「え……そうなんですか?」
「ああ、訓練で習得できる水魔法や火魔法とは違い、氷魔法は、よほどセンスがないと習得できないとされている」
クレアベルいわく。
氷魔法は上級魔法の一つであり、魔法における高い素質がないと使えない。
実際に、習得している人間も限られるという。
ちなみに氷は冷たい飲み物を造ったりするのに用いられるため、氷魔法が使えることは、一芸になるし、カネになるのだそうだ。
「それを、こんなあっという間に習得してしまうなんて、お前は本当にすごいな」
「褒めすぎですよ。習得できたのは偶然です」
私は答える。
実際に、ウソでも謙遜でもない。
本当に偶然、習得できただけだ。
いわばチョコレート魔法によるゴリ押し。
それでなぜ習得できるのかも、正確に分析できていない。
「偶然であれ、なんであれ、習得できたのなら実力さ」
クレアベルは微笑み、述べる。
「以前から思っていたことだが……お前には、天賦の才が宿っているのかもな」
「天賦の才……」
「ああ。神様から与えられた才能のことだ。お前には他者より抜きんでた何かがある。薄々感じていたことだが、今はっきりと確信したよ。私は、お前の将来が本当に楽しみだ」
「えっと……あはは」
苦笑いをする。
チョコレート魔法の意外性に助けられているだけで……
私に才能なんてないと思うよ。
たぶん。
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