死の選び方

NISHINO TAKUMI

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序章

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我々人間は、生まれてくることを拒めない。
拒みたくても拒もうとして叫んだ言葉は産声となり
幸せの象徴として大人たちに喜ばれる。
生まれてきた子供は、果たして本当に幸せなのか?
生まれてきた時点で子孫や国への貢献、幸せにならなきゃいけない、学校にいかなきゃいけない、働かなきゃいけない…という
無限の使命を負わされる子供が、果たして本当に幸せなのだろうか。
ドラマや番組で一度は聞いたことがあるだろう言葉を例としてあげよう。
『俺は生まれたいとおもって生まれてきてねぇよ!勝手に産んだのはそっちだろ!』
この青年は、はっきりと生まれたくて生まれてきてない……と断言している。
この青年のように思ってる人はこの地球上にごまんといる。
では、なぜ使命を放棄する自殺を選ばないのか。
人間とは本当に勝手な生物で産まれてきたくなかったといいながらも自分から死ぬのは拒むのだ。
さまざまな使命を負わされ、その世界からリタイヤすることは
悪いことじゃないのに使命放棄を8割以上の人がしない。
神様が人間に与えたのは強制的に産まれてくることと引き換えに
自分からリタイヤする権利。
神様がそう決めたことなのに人間は人間同士でそのリタイアを
止めてしまう。…自分が逃げれないのにお前ばかり逃げるな。
心の中でそう思うからだ。
友達のため家族のためといっても最終的には逃げる勇気がない自分をおいて、1人でリタイアされるのが悔しいだけなのだ。


この文を書く上で私が言いたいのは
人間は本当に自分勝手でかわいそうな生物だということ。
人間に与えられた本当の使命とはなんなのかということ。
自殺=ダメなことではないのはなぜなのかということ。
それを考えながらこの文章を読んでほしい。

序章…完
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