1 / 50
神サマとやら(疑)
しおりを挟む
「ーーえ?」
いつも道理の1日のはずだった。
家の中でで突然何かにぶつからなければ。
「やあ、皇 詩織さん」
「ッだ、誰?って言うかどこここ!?」
「ボクは君たち人間で言うところの神というやつさ」
「·······神??」
私は何言ってんだコイツは?という眼差しをソイツに向けた。
「ちょっと、まったく信じてないでしょ!」
「それは、まあ····」
いきなりどことも知れぬ森の中に来ていて、現れたのが神を名乗る怪しい少年とか、ねぇ?
「まぁいいけど····それで神サマ?なんで私はこんなところにいるのかな?さっきまで町中にいたと思うんだけど?」
「実はねーーーー」
要約すると彼(?)は地球を含めたいくつかの世界の管理を行っている神で、地球に観光に来ていた。
その時うっかり神体のまま降臨してしまい、近くにいた私をぶっ飛ばし、次元の壁を貫いて異世界までやって来てしまったらしい。
「いや、私何も過失無いよね!?」
「いやぁ、あははは····」
「笑ってる場合じゃないでしょう!?」
ガクガクと彼の肩を掴んでおもいっきり揺さぶる。
「何とかして向こうに帰れないの?というかあなたならなんとかできるでしょう!?神なんだから!!」
「ボクは神だから直接人間をどうこうはできないんだ。と言っても一月ぐらいしたら自力で帰れると思うよ?」
「····え?」
「今君の身体には生身でそれも非常識な方法で世界を渡ったことでとんでもない魔力量を持っている。ボクの神性の一部もね」
彼はニヤリと笑いながら「だから」と続ける。
「それを完全にものにすれば君は自由に世界を行き来することすらできるようになるというわけさ!」
「········なる、ほど?」
「それでこれはボクからの餞別だ」
「ーーーーッ!?」
額に指を触れると頭が割れるような痛みと共に知らない『知識』が脳内に流れ込んできた。
「ク、ぅ····ああッ····!!?」
「ん、適正は無と風と地それとーーーへぇ、雷、ねぇ」
実際の時間は数秒だったはずたったけど体感的には数分に感じた。
スッ、と指が放される。
「ハッ、ハーハー、ッフゥー」
「君の適正魔法はすべてインストールしておいた。是非とも有効的に使ってほしい。あっちーー北に住居とゴーレムをおいておいた。パスは繋がっているから君の思うままに使うといい」
「クッ、何を勝手に話をすすめーーー」
「おまけに言語理解能力もあげよう。言葉が分からないと困るだろうしね。じゃあ、頑張ってね」
「ちょ、まーーーーー」
慌てて手を伸ばした私を放って神を名乗る彼は消え去った。
······え?マジで?放置ってマジ!?
「う、嘘でしょ····」
まさかの置き去り!?
「····ぐずぐずしてても仕方ない、かなぁ。とりあえず北、だったよね」
不足の事態というのもあって無手というのはやっぱり心もとない。皇流の免許皆伝を持っているのもあるけどやっぱり刀がほしい。刀があるだけでかなり違う。
「野生動物相手でもやられない?これ?」
神サマが指し示した方へ警戒しながら進むこと10分程。
「······」
私は目の前にあるものを見て硬直していた。
確かに神サマの言っていたものはあった。
巨大な住居····城が。ゴーレム····の軍団が。
「いや、スケール桁違いすぎでしょ!!」
ゴーレムは確かに数は言ってなかったけど多すぎる。明らかに万はいるよね、これ。
住居に至ってはどう過小評価しようが城にしか見えない。まかり間違っても人一人が住む規模ではないでしょ!!
「なるほど、確かに神ね····。ここまでブッ飛んでいるのは人にはいないだろうしね」
今なら一種の悟りを開けそうだ····。
一人が住むために城を用意する時点でおかしいし、あのわずかな時間で城を作る時点で人ではないしね。
「とりあえず1ヶ月。······どうしよう」
これから先のことに大いに頭を悩ませながらゴーレムたちの待つ城へと向かったのだった。
いつも道理の1日のはずだった。
家の中でで突然何かにぶつからなければ。
「やあ、皇 詩織さん」
「ッだ、誰?って言うかどこここ!?」
「ボクは君たち人間で言うところの神というやつさ」
「·······神??」
私は何言ってんだコイツは?という眼差しをソイツに向けた。
「ちょっと、まったく信じてないでしょ!」
「それは、まあ····」
いきなりどことも知れぬ森の中に来ていて、現れたのが神を名乗る怪しい少年とか、ねぇ?
「まぁいいけど····それで神サマ?なんで私はこんなところにいるのかな?さっきまで町中にいたと思うんだけど?」
「実はねーーーー」
要約すると彼(?)は地球を含めたいくつかの世界の管理を行っている神で、地球に観光に来ていた。
その時うっかり神体のまま降臨してしまい、近くにいた私をぶっ飛ばし、次元の壁を貫いて異世界までやって来てしまったらしい。
「いや、私何も過失無いよね!?」
「いやぁ、あははは····」
「笑ってる場合じゃないでしょう!?」
ガクガクと彼の肩を掴んでおもいっきり揺さぶる。
「何とかして向こうに帰れないの?というかあなたならなんとかできるでしょう!?神なんだから!!」
「ボクは神だから直接人間をどうこうはできないんだ。と言っても一月ぐらいしたら自力で帰れると思うよ?」
「····え?」
「今君の身体には生身でそれも非常識な方法で世界を渡ったことでとんでもない魔力量を持っている。ボクの神性の一部もね」
彼はニヤリと笑いながら「だから」と続ける。
「それを完全にものにすれば君は自由に世界を行き来することすらできるようになるというわけさ!」
「········なる、ほど?」
「それでこれはボクからの餞別だ」
「ーーーーッ!?」
額に指を触れると頭が割れるような痛みと共に知らない『知識』が脳内に流れ込んできた。
「ク、ぅ····ああッ····!!?」
「ん、適正は無と風と地それとーーーへぇ、雷、ねぇ」
実際の時間は数秒だったはずたったけど体感的には数分に感じた。
スッ、と指が放される。
「ハッ、ハーハー、ッフゥー」
「君の適正魔法はすべてインストールしておいた。是非とも有効的に使ってほしい。あっちーー北に住居とゴーレムをおいておいた。パスは繋がっているから君の思うままに使うといい」
「クッ、何を勝手に話をすすめーーー」
「おまけに言語理解能力もあげよう。言葉が分からないと困るだろうしね。じゃあ、頑張ってね」
「ちょ、まーーーーー」
慌てて手を伸ばした私を放って神を名乗る彼は消え去った。
······え?マジで?放置ってマジ!?
「う、嘘でしょ····」
まさかの置き去り!?
「····ぐずぐずしてても仕方ない、かなぁ。とりあえず北、だったよね」
不足の事態というのもあって無手というのはやっぱり心もとない。皇流の免許皆伝を持っているのもあるけどやっぱり刀がほしい。刀があるだけでかなり違う。
「野生動物相手でもやられない?これ?」
神サマが指し示した方へ警戒しながら進むこと10分程。
「······」
私は目の前にあるものを見て硬直していた。
確かに神サマの言っていたものはあった。
巨大な住居····城が。ゴーレム····の軍団が。
「いや、スケール桁違いすぎでしょ!!」
ゴーレムは確かに数は言ってなかったけど多すぎる。明らかに万はいるよね、これ。
住居に至ってはどう過小評価しようが城にしか見えない。まかり間違っても人一人が住む規模ではないでしょ!!
「なるほど、確かに神ね····。ここまでブッ飛んでいるのは人にはいないだろうしね」
今なら一種の悟りを開けそうだ····。
一人が住むために城を用意する時点でおかしいし、あのわずかな時間で城を作る時点で人ではないしね。
「とりあえず1ヶ月。······どうしよう」
これから先のことに大いに頭を悩ませながらゴーレムたちの待つ城へと向かったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる