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第8章 大団円はリベンジの後で
8ー12 新たな絆
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Y・K・ミッタルとハリーの死から10年ほどが過ぎー
結婚式の会場は様々な色の布や装飾で飾られ、華やかな音楽も流れている。
屋外前方に設られたステージにボリウッド俳優が進み出れば歓声と共に戸惑いの表情も見えた。街の屋外会場を借りてささやかな結婚式を挙げるふたりはスターを呼ぶようような富裕層ではない。片方の父親はリクシャワーラーでももう片方と言えばー
俳優にしてもスターと言えるかは微妙だ。
ボリウッドの商業映画では脇を固める常連、芸術映画では主演級をこなし実力は評価されている。映画を良く見る人間ならーこの結婚式に集まるようなインド人のほとんどはそうだがー名前は出て来なくても顔は見慣れているはずだ。
そのあたりは俳優も心得たもので、新郎新婦に祝いの言葉を述べた次に、
「今回、私は特別な依頼でお祝いに来ています」
濃い色の上質なクルタに身を包んだ立ち姿にはさすがボリウッド俳優らしい華がある。
「この仕事を始めた頃からお世話になった方がおふたりをご存知で、
『とても素敵な若いおふたりが結婚する。是非お祝いに行ってほしい』
とたってのお願いで馳せ参じました。
この場で門出を祝福出来ることを心から光栄に思っております」
短い挨拶を終えると俳優は次々と参列客へのサインや写真撮影に応じるサービスに移った。
何だかなあと新郎は苦笑した。
結婚式へのこの俳優の登場はスティーブンの母親からの「プレゼント」だ。
結婚話をアッバースを通して知った彼女は、誰か好きな俳優でもいたら言ってくれ、お祝いのメッセージくらい出せるかもしれない。ただし3カーンやリティクレベルは無理だけどと言ってきた。
そこでアディティお気に入りの中堅俳優の名前を出したところ登場をプレゼントされた次第だ。スターかどうかはともかく有名人が来るとなれば目当てで参列客も増えるし失礼のない程度の会場にしなくてはならない。予定より三倍の規模の会場を取ることになり経済的負担もかなり増えたのだがそのあたりに気づかないのはある意味あのスティーブンの母らしく、
(親子だなあ)
と微笑ましい気持ちにすらなる。
ともあれ花嫁は長年憧れていた俳優と目の前で話せてとても喜んでいたので、結局は良かったと思う。スティーブンと学院で机を並べていたのはもう十数年前だというのに義理堅い人だ。感謝するほかないだろう。
と余裕を持って言えるのは、自分たちに少しばかりまとまったお金があるからだ。社会人になってからの貯金とは別に、
(スンダルさんのお陰だ)
リアル人狼ゲームの運営会社が崩壊した後その財産を狙ったハイエナたち、国税など公も含めた債権者たちが殺到した中にスンダルは猛然と乗り込んだ。
曰く、彼らの犯罪行為の被害者は賠償を求める権利があるー
彼は「勝者」の賞金と同額を全てのリアル人狼ゲームのプレイヤーに配ることを目標にしていた。
『勝負も生き死にもほんの運だった。あの場にいたならわかってるだろ?』
勝者と敗者の間に違いはないとスンダルは主張した。
その通りだ。ナラヤンのように人狼にされるか自分たちのように村人陣営で済むかも彼らの指のほんの一振りだった。
スンダルやラクシュミたち第三ゲームの勝者、サバイバーが受け取った賞金は約285万ルピー。
第二ゲームのわずかな勝者を除くプレイヤー、全員が殺された第一ゲーム、そして自分たち第四ゲーム全てのプレイヤーまたはその遺族に同額を、というのが目標だったが残念ながら少し届かなかった。それでもかなりの金額だ。
回収は三回に渡って行われ、一・三回の弁護団長はあのラクシュミ・マダムの母親、第二回は第三ゲームの関係者らしい某州の政治家がらみの大物弁護士が指揮を執った。
という訳で新郎新婦はそれぞれに受け取っている「賠償金」の中からインド人の人生最大の出費とも言われる結婚式の費用を捻出した。
「いつから付き合ってたのかとじゃないから! これは見合いだから! ……お父さんが話を持ってきたの」
アディティの語気は荒っぽい。
赤い花嫁衣装にいくつもの金のネックレスにイヤリングと腕輪、腕から手もヘナの吉祥模様で祝福されている。オイルをしっかり塗った髪からはわずかしか後れ毛や飛び出た髪の毛がないのも今日ならではだろう。眠たそうだと言われる目も花嫁へらしい濃いメイクで大きくしっかり開いているように見えるが、いつも通りの割と愛想のない喋り方が照れ隠しでより剣呑になっている。
回りにいるのが気の置けない高校の同級生なのもあるだろう。
「それはわかる。初々しいもんな」
笑いながら言ったアッバースは隣の妻から花嫁をからかうなと叱られている。
大学の同級生だという妻はいいところのお嬢さんだったそうで、結婚に漕ぎ着けるまでに多くの困難があったのを知っている。
『お前のいいところはムスリムという点だけだ!』
『靴屋の店番にするために娘を育てたんじゃない!』
激怒した妻の父親に対し靴屋の素晴らしさを力説して見せた時はさすがに駄目かもと妻も思ったそうだが、その後家業の店はほぼひとりで回すしかない規模であること、彼女が今のエンジニアを辞める必要はないことも説明し、粘り強く結婚にもち込んだ。
アッバースは大学卒業後まずは世界的な靴メーカーの支社でしばらく勤務した後で念願の靴屋を継ぎ、傍ら靴屋専門の経営コンサルタントとしても活躍している。
アッバースが恋愛結婚をするとは思わなかったから少し驚いたが、よくよく考えればモテる男だから不思議ではない。
(スティーブンはもっとモテたけど)
「俺はこいつをからかったんだよ」
とこちらを指せば、
「それはもっと駄目。本当に困っているじゃない」
アッバースはまた妻に叱られる。
「ってか、どうして見合いになったのかそこが知りたいんじゃねえか」
とはヴィノード。現在はショッピングモールの経理マネージャーだ。
「そうそう」
頷くのはイジャイ。
「制服格好いいなあ。負けるよ」
びしりと決まった警察官の正装姿に思わずぼやけば、
「花婿が負けるわけないだろ!」
返される。あの時助けに来た父親が格好良かったから自分も警察官になったそうだがそこはわかる気がする。
こちらは総刺繍の白い伝統服に頭を覆うターバン、花嫁ほどではなくてもそれなりに華やかではあるがー
「でルチアーノ、じゃなくて名前何になったんだっけ?」
「ラジヴ」
結婚のためヒンドゥー教に改宗した。
「別にルチアーノのままでいいよ、君らは。慣れている方で構わないって」
義父母は子どもをヒンドゥーとして育ててくれればルチアーノ本人はクリスチャンのままでいいと言ってくれたが、
『別にいいですよ、改宗します』
施設では元の宗教がわからない子どもは皆カトリックになるというだけだ。何より、
『そうしたら名前変えられますよね。ごく普通の、街で呼ばれても誰も振り返らない名前にしてください!』
とかなり勢い込んだらしい。名前を変えたいから改宗するのかとさすがに呆れたと後からアディティに言われた。結局義父に連れて行かれた占星術で名前の候補をいくつか見繕ってもらったがとにかく目立たない名前をと占星術師にも頼み引かれたのも覚えている。
(「占星術師」か)
聞けばこの「役」を押し付けられた忌まわしいゲームを思い出す。
そして自分が「占星術師」にされた理由もー
その全てを包み抱いてアディティは自分と一緒になることを了承してくれた。
「見合いの経過はアディティの方が説明出来ると思うけど……」
横にいる彼女に話を振ろうとする。
花嫁衣装で着飾った彼女は美しくルチアーノは目のやり場に困る。どうしていいのかわからない。アッバースにからかわれても仕方がない。
こちらの動揺も知らずアディティはいつもの落ち着いた調子で話し出した。
「会社からイギリスの大学に派遣されてた時のことだけどー」
〈注〉
・3カーン、リティク
アーミル・カーン、シャー・ルク・カーン、サルマン・カーンとリティク・ローシャンのこと
長年ボリウッドのトップスターであり続ける、スター中のスター。
結婚式の会場は様々な色の布や装飾で飾られ、華やかな音楽も流れている。
屋外前方に設られたステージにボリウッド俳優が進み出れば歓声と共に戸惑いの表情も見えた。街の屋外会場を借りてささやかな結婚式を挙げるふたりはスターを呼ぶようような富裕層ではない。片方の父親はリクシャワーラーでももう片方と言えばー
俳優にしてもスターと言えるかは微妙だ。
ボリウッドの商業映画では脇を固める常連、芸術映画では主演級をこなし実力は評価されている。映画を良く見る人間ならーこの結婚式に集まるようなインド人のほとんどはそうだがー名前は出て来なくても顔は見慣れているはずだ。
そのあたりは俳優も心得たもので、新郎新婦に祝いの言葉を述べた次に、
「今回、私は特別な依頼でお祝いに来ています」
濃い色の上質なクルタに身を包んだ立ち姿にはさすがボリウッド俳優らしい華がある。
「この仕事を始めた頃からお世話になった方がおふたりをご存知で、
『とても素敵な若いおふたりが結婚する。是非お祝いに行ってほしい』
とたってのお願いで馳せ参じました。
この場で門出を祝福出来ることを心から光栄に思っております」
短い挨拶を終えると俳優は次々と参列客へのサインや写真撮影に応じるサービスに移った。
何だかなあと新郎は苦笑した。
結婚式へのこの俳優の登場はスティーブンの母親からの「プレゼント」だ。
結婚話をアッバースを通して知った彼女は、誰か好きな俳優でもいたら言ってくれ、お祝いのメッセージくらい出せるかもしれない。ただし3カーンやリティクレベルは無理だけどと言ってきた。
そこでアディティお気に入りの中堅俳優の名前を出したところ登場をプレゼントされた次第だ。スターかどうかはともかく有名人が来るとなれば目当てで参列客も増えるし失礼のない程度の会場にしなくてはならない。予定より三倍の規模の会場を取ることになり経済的負担もかなり増えたのだがそのあたりに気づかないのはある意味あのスティーブンの母らしく、
(親子だなあ)
と微笑ましい気持ちにすらなる。
ともあれ花嫁は長年憧れていた俳優と目の前で話せてとても喜んでいたので、結局は良かったと思う。スティーブンと学院で机を並べていたのはもう十数年前だというのに義理堅い人だ。感謝するほかないだろう。
と余裕を持って言えるのは、自分たちに少しばかりまとまったお金があるからだ。社会人になってからの貯金とは別に、
(スンダルさんのお陰だ)
リアル人狼ゲームの運営会社が崩壊した後その財産を狙ったハイエナたち、国税など公も含めた債権者たちが殺到した中にスンダルは猛然と乗り込んだ。
曰く、彼らの犯罪行為の被害者は賠償を求める権利があるー
彼は「勝者」の賞金と同額を全てのリアル人狼ゲームのプレイヤーに配ることを目標にしていた。
『勝負も生き死にもほんの運だった。あの場にいたならわかってるだろ?』
勝者と敗者の間に違いはないとスンダルは主張した。
その通りだ。ナラヤンのように人狼にされるか自分たちのように村人陣営で済むかも彼らの指のほんの一振りだった。
スンダルやラクシュミたち第三ゲームの勝者、サバイバーが受け取った賞金は約285万ルピー。
第二ゲームのわずかな勝者を除くプレイヤー、全員が殺された第一ゲーム、そして自分たち第四ゲーム全てのプレイヤーまたはその遺族に同額を、というのが目標だったが残念ながら少し届かなかった。それでもかなりの金額だ。
回収は三回に渡って行われ、一・三回の弁護団長はあのラクシュミ・マダムの母親、第二回は第三ゲームの関係者らしい某州の政治家がらみの大物弁護士が指揮を執った。
という訳で新郎新婦はそれぞれに受け取っている「賠償金」の中からインド人の人生最大の出費とも言われる結婚式の費用を捻出した。
「いつから付き合ってたのかとじゃないから! これは見合いだから! ……お父さんが話を持ってきたの」
アディティの語気は荒っぽい。
赤い花嫁衣装にいくつもの金のネックレスにイヤリングと腕輪、腕から手もヘナの吉祥模様で祝福されている。オイルをしっかり塗った髪からはわずかしか後れ毛や飛び出た髪の毛がないのも今日ならではだろう。眠たそうだと言われる目も花嫁へらしい濃いメイクで大きくしっかり開いているように見えるが、いつも通りの割と愛想のない喋り方が照れ隠しでより剣呑になっている。
回りにいるのが気の置けない高校の同級生なのもあるだろう。
「それはわかる。初々しいもんな」
笑いながら言ったアッバースは隣の妻から花嫁をからかうなと叱られている。
大学の同級生だという妻はいいところのお嬢さんだったそうで、結婚に漕ぎ着けるまでに多くの困難があったのを知っている。
『お前のいいところはムスリムという点だけだ!』
『靴屋の店番にするために娘を育てたんじゃない!』
激怒した妻の父親に対し靴屋の素晴らしさを力説して見せた時はさすがに駄目かもと妻も思ったそうだが、その後家業の店はほぼひとりで回すしかない規模であること、彼女が今のエンジニアを辞める必要はないことも説明し、粘り強く結婚にもち込んだ。
アッバースは大学卒業後まずは世界的な靴メーカーの支社でしばらく勤務した後で念願の靴屋を継ぎ、傍ら靴屋専門の経営コンサルタントとしても活躍している。
アッバースが恋愛結婚をするとは思わなかったから少し驚いたが、よくよく考えればモテる男だから不思議ではない。
(スティーブンはもっとモテたけど)
「俺はこいつをからかったんだよ」
とこちらを指せば、
「それはもっと駄目。本当に困っているじゃない」
アッバースはまた妻に叱られる。
「ってか、どうして見合いになったのかそこが知りたいんじゃねえか」
とはヴィノード。現在はショッピングモールの経理マネージャーだ。
「そうそう」
頷くのはイジャイ。
「制服格好いいなあ。負けるよ」
びしりと決まった警察官の正装姿に思わずぼやけば、
「花婿が負けるわけないだろ!」
返される。あの時助けに来た父親が格好良かったから自分も警察官になったそうだがそこはわかる気がする。
こちらは総刺繍の白い伝統服に頭を覆うターバン、花嫁ほどではなくてもそれなりに華やかではあるがー
「でルチアーノ、じゃなくて名前何になったんだっけ?」
「ラジヴ」
結婚のためヒンドゥー教に改宗した。
「別にルチアーノのままでいいよ、君らは。慣れている方で構わないって」
義父母は子どもをヒンドゥーとして育ててくれればルチアーノ本人はクリスチャンのままでいいと言ってくれたが、
『別にいいですよ、改宗します』
施設では元の宗教がわからない子どもは皆カトリックになるというだけだ。何より、
『そうしたら名前変えられますよね。ごく普通の、街で呼ばれても誰も振り返らない名前にしてください!』
とかなり勢い込んだらしい。名前を変えたいから改宗するのかとさすがに呆れたと後からアディティに言われた。結局義父に連れて行かれた占星術で名前の候補をいくつか見繕ってもらったがとにかく目立たない名前をと占星術師にも頼み引かれたのも覚えている。
(「占星術師」か)
聞けばこの「役」を押し付けられた忌まわしいゲームを思い出す。
そして自分が「占星術師」にされた理由もー
その全てを包み抱いてアディティは自分と一緒になることを了承してくれた。
「見合いの経過はアディティの方が説明出来ると思うけど……」
横にいる彼女に話を振ろうとする。
花嫁衣装で着飾った彼女は美しくルチアーノは目のやり場に困る。どうしていいのかわからない。アッバースにからかわれても仕方がない。
こちらの動揺も知らずアディティはいつもの落ち着いた調子で話し出した。
「会社からイギリスの大学に派遣されてた時のことだけどー」
〈注〉
・3カーン、リティク
アーミル・カーン、シャー・ルク・カーン、サルマン・カーンとリティク・ローシャンのこと
長年ボリウッドのトップスターであり続ける、スター中のスター。
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