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洸がアイドル!?
しおりを挟む新しい新芽が生えてくる春に生まれた私に父は萌衣と名ずけた。父は私が生まれてすぐ亡くなったらしく父といた記憶はほとんどない。母はそこから毎日朝から晩まで仕事に行くようになりほとんど家に帰って来れなくなった。そこから私は母が仕事に行く度隣の家に預けられていた。そこには私と同い年の洸という子が居てちいさい頃私は洸と四六時中一緒にいた。芽衣ちゃん、洸くんと呼び合いほんとに仲良くしていた。小学4年生あたりから段々と洸の家には行かなくなり余り関わらなくなった。洸は大きくなるにつれてどんどん男らしくなり中学に入った頃には女子からも大人気だった。それに比べて私は平凡な顔でまるで天と地の差だった。昔洸と一緒にいたなんて絶対口が裂けても言えないし、今更私が洸と、関わることなんてないだろうと思ってた。
家でテレビを見ながらぼーっとしていると友達からラインが来た。開くと中学からずっと仲良くしている七海だった。高校は違うけど今でも仲良くしている「今週の土曜日、LIVE一緒に行かない??一緒に行く人が風邪ひいちゃって…。」七海は俗に言うアイドルオタクでオタクの中でも地下で活動している地下アイドルというものが大好きでよくライブに誘われる。七海とは、初めて会った時初めてとは思えないくらいに話が弾み本当に一緒に居て楽しいから毎回こうやってLIVEにはついて行く。どうせ私も予定がないし行かないという選択肢はなかったのでOKというくまのスタンプを打つと今七海が推しているらしいアイドルグループのやったーというスタンプが帰って来てクスッと笑ってしまった。案外LIVEに行くのは楽しいし嫌いではない。だから毎回誘われる度少し嬉しくなる。
金曜日学校から帰って来ていつもなら休憩しテレビを見てスマホを見てダラーっとする生活だがLIVEに行く前の日は違う。パックやマッサージ、毛の処理、次の日のメイク、洋服などを用意している。実は案外楽しみなのかもしれない。次の日、待ち合わせ時間の3時間前に起き、メイク、髪の毛のセットをする。髪の毛は巻き髪にして、ハーフアップをしてくろりぼんをつけるといういわゆる量産型みたいな髪型にした。私がこのように頑張るようになったのは、以前七海と一緒にLIVEに行った時駿くんと会ったのがきっかけだと思ってる。目がクリクリで髪は少し茶髪でいわゆる犬系男子と言う感じ。声は見た目とは少し違い低めで笑顔が絶えない男の子だった。アイドルなんかかっこよくないと思っていた私が初めてかっこいいと思えたアイドルだった。その日私は急遽LIVEに行くことになり途中から入ったためそのグループの名前も駿くんの苗字も分からず未だに会えないままだ。七海に聞いてもLIVE常連の七海はそんなの行ったっけ?と記憶にすらない。私がLIVEに行く度頑張ってるのはいつか駿くんに会えた時最高の自分で会えるように頑張っているのだと思う。そんなことを考えていると待ち合わせの10分前になってしまった。こんなに早く起きたのにまたギリギリだ。私は無駄なことを考える時間が多すぎる。反省と共に家を出た。駅に着くとピンクのワンピースにハーフツインをした七海が笑いながらこっちに手を降っている「遅刻~」と言っている。休日はこんな感じでアイドルオタクをやっている七海だが顔の可愛い七海は学校でもモテてい高校に入った今は読者モデルをやっているほんとに可愛い子だ。「ごめんごめん」と小走りで向かうとすぐに電車が来た。何とか電車に乗ると今日のライブについての説明会が始まる。今日のメインのグループはどこどこだとか誰がかっこいいとかそんなことを嬉しそうに話す七海を見てるだけで楽しい気分になってしまう。「今日はね、4個ぐらいのグループが出るLIVEなんだけどね、その中でも、CRASHっていうとこがまじかっこいいから!ちゃんと見てね」コクコクと頷くと、七海は満面の笑みで「ちょー楽しみ~」と喜んでいる。そこから電車に乗り換えて1時間ほどかけて会場まで行った。地下アイドルというくらいだから会場といっても学校の体育館くらいの小さなところだ。着いたのはギリギリで入るともうたくさんの人がいた。会場の友達らしい子が七海に手を振っている私も軽く会釈をした。ライブが始まるとキラキラした照明に照らされて踊っているアイドル。駿くんはいない。そして4つめのグループで七海が言っていたCRASHというグループがでてきた。たしかに前の3グループに比べて歌も上手く顔もかっこいい。席が後ろの方だったからしっかり顔は見れなかったけどキラキラと輝いていた。パッと顔が見えた時だった。駿くん以来の衝撃だった。ドキドキと心臓の鼓動が早くなる。タキシードにて紫のラインが入っていた洋服を着て踊っているそんな彼に。駿くんとはタイプが全然違うけど彼が見えるたびに心臓がきゅっと締まりドキドキが止まらない。かっこいい。その一言しか出てこなかった。公演がが終わりチェキを撮る列を決める時私はすかさずその、CRASHというグループの紫色の男の子のところに行った。いつもは七海と同じ列に行き撮るが今回は一人でも行きたいと思えた。10分ほど並んでいるとやっと私の番になった。「あの、すごくかかぎかっこ持っていたチェキ券を落としてしまった。「え。?」頭が真っ白だ。なんでなんでなんで!!!「洸がアイドル!?」私が言うとその男の子は気まずそうな顔をして「チェキね3枚ね」といい手際よくチェキを撮り終えてすぐに次の子へと行った。頭の中がはてなマークだらけでもうそこから動けなかった。七海が戻ってくると「どうしたの?具合悪い?」と私を心配してくれた。「ううん!!」と笑顔で顔を振ると安心した顔をして帰ろっと手招きして、前を歩いた。七海の後を追い私も会場を後にする。七海に洸がいたなんて言えるわけない。衝撃とまともに会話もできる気持ちでなかった。「私、ちょっと寄りたいとこあるから先帰ってて」少し俯きながら言うと「う、うん」と戸惑ったような小さい声で「じゃあね」と帰った。近くのカフェに入りコーヒーを飲みもしかしたら洸じゃなくて人違いだと気持ちを落ち着かせた。カフェはとても暖かく朝も早かったため段々と眠くなってしまった。少しだけならとうとうと微睡んでしまった。はっと起きると外は随分と暗くなっていた。急いで帰ろうと小走りで駅に駆け込む電車に乗ろうとした時、ドンッと人にぶつかり転んだ時間で電車が言ってしまった。「ごめんなさい」といい上をむくと口が空いたままになってしまった。ぶつかったのは洸だった。「あ、あ。」と言葉が出ず目線をそらす。すると、「芽衣、今日のことは誰にも言わないで欲しい」と頭を掻きながら言っている。ほんとに洸だったんだ~と頭の中で理解して「当たり前だよ!」と何とか笑顔を見せて言った。次の電車が来るのは10分後。私が走ってぶつかったのが悪いと思い、自販機で、ココアを買い「さっきぶつかってごめん」と渡した。ありがとうと受け取る洸の手は小さい頃とはまるで違くて骨がでててとても大きい。「あのさっ」言いかけて下を向く。駿くんのことを聞いてみようと思った。でも今の雰囲気にアイドルの話題は完全にNGだ。「どうかした?」こっちを見て言う。「ううん」ただ首を振りまた無言になってしまった。きまづい。お互いが同じことを思っている。少しすると電車が来た。家は隣だからもちろん電車は一緒だ。今日あったことを振り返る。私はこうと知らない洸を見た時衝撃を受けた。でも今その衝撃を受けた人と隣にいる。そう考えると頭から火が吹きそうだった。電車に揺られ、あと2駅で最寄りに着く。早く家に帰りたい。、横を見ると洸は寝ている。そりゃ踊って歌って笑顔振りまいて疲れただろう。洸の寝顔を見れるのはきっとあのLIVE会場にいたファンの中で私だけだろう。そう思うと少し嬉しかった。高校になってから顔をしっかり見たこと無かったけどほんとうにかっこいい。洸の寝顔に見とれてしまう。「わっ」洸の目がパチリと開き目が合ってしまった。目をそらすが多分気づかれただろう。丁度よく最寄りに着く。歩く道も同じだ。洸は少し眠そうに目を搔き、恥ずかしすぎてとっさに「待って!」と叫んでしまった。驚いた顔でこちらを見る。「あの、ね、さっきの違うから。うん。そゆことでね。違うから!洸がかっこいいとかさ…。」言葉が詰まってしまう。洸はニヤッと笑いあのLIVEで見せた笑顔で「俺の虜になっちゃった?」と笑いながら言っている。一気に顔が赤くなる私。小学生の頃の洸とはもう違う人だと思ってた。けど今の笑顔でわかった。ちょっといたずらっぽいとことか、笑った時にできるえくぼとか全部洸だ。私も笑顔で「内緒」と笑って見せた。
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