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第1章 巨大昆虫観察
#7 ロケ
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今まではスタジオの中だけであったが、街中でのロケが増えた。
屋外で着ぐるみを着ていると冬場は寒くなく、暑くもないのでちょうどいい。
でも、街中へ出ると番組関係者以外に着ぐるみ姿を見られるのが恥ずかしかった。
リハーサルの時は、服の下に全身タイツは着ているが普通の服にダウンジャケットで行った。
簡単に動きの確認を行い詳細まではしなかったが、すでに見物客が集まり出していたので少し恥ずかしかった。
ロケバスに戻り着ぐるみに着替える。
バスにはフィルムが貼ってあり、外からは覗かれることはない。
カマキリの着ぐるみを着てバスを出ると、先ほど集まっていた人々が減っていたので安心した。
少し恥ずかしかったが、撮影を開始すると、みるみる見物客が増えてきた。
大勢に見られている緊張から、NGを何度か出してしまった。
ようやく撮影が終わってバスへ戻ろうとすると写真を撮られているのがわかった。
そのまま、スタッフと私の後を付いて来る男性の姿が見えた。
私は身長が150cm程しかない。
着ぐるみを着てもそんなに大きくはないので、中身が女性だと思って興味を持ってついて来ているのではないかと思った。
自分の旦那ならともかく、見知らぬ男性について来られると気持ち悪いし恐かった。
バスに乗っても、数人の男性はバスの中を覗いてくる。
こちらからは見えているが向こうからは見えないはず。
スタッフも気を使い、着ぐるみを着たままであったがロケバスを出発させてくれた。
街中での撮影はそれからも何度かあったが、その度に数人の男性がついて来るので、その度にすごく恐い思いをした。
そんな事があったせいか、それからはスタジオでの撮影が増えたように思う。
カマキリからいよいよ最終形態の成虫3へ。
成虫3は、蜂をモチーフに造られている。
ベースはサーフィンに使用されるノンジップタイプのウエットスーツに黄色と黒でペインティングされており、胸の部分にはプラスチックのような材質の胸を覆い隠すものがある。
いままでの昆虫にあった腹部はなく、背中には羽、前脚には3つの指がある。
頭部は蜂をイメージしたヘルメットのような仮面を被る。
外がよく見えるし呼吸もしやすい(今までと比べてだが)、身軽になったが身体のラインまでハッキリ分かるので少し恥ずかしい。
今までと同じく蜂に着替えてから、お気に入りだったカマキリに入る。
カマキリは細身に造ってあったのだが、蜂はほとんど体型そのままということで、「少しキツイですが、がんばって入って下さい」とスタッフからは声をかけられて頑張って入った。
しかし、一人ではさすがに着ることができなかったので、スタッフに手伝ってもらい、なんとか入ることができた。
脱皮のシーンを後で映像で確認したが、カマキリが異常に膨れていた。
今回はカマキリの正面部分に切り目が入れられ、胸を開くように脱皮する設定であったが、着ぐるみの中にギュウギュウに詰め込まれていたので、何もせずとも、胸の部分が開いていった。
開いた部分から、頭、躰と脱皮していく。
蜂は人間に近く、言葉はしゃべれないが、知能は発達しており人間の言葉を理解できる。
なにもしなければ攻撃はしない。
飛ぶこともできるという設定だった。
家の庭のセットでは、ワイヤーに吊られて空を飛ぶシーンもあったが、私は高いところが
苦手ですごく怖かった。
蜂は子ども達家族に、育ててもらった恩を
返すためいろいろ働き喜ばれていたが、寿命が来てしまい最後は家族に看取られて死んでしまう。
こうして、番組は終了。
放送時それほど視聴率もよくなかった。
私的には凄くがんばったので少し残念だった。
旦那は巨大昆虫観察の裏側まで分かって、すごく嬉しそうにしてくれていた。
私としてもこの時は昆虫たちを演じて良かったと思う瞬間だった。
屋外で着ぐるみを着ていると冬場は寒くなく、暑くもないのでちょうどいい。
でも、街中へ出ると番組関係者以外に着ぐるみ姿を見られるのが恥ずかしかった。
リハーサルの時は、服の下に全身タイツは着ているが普通の服にダウンジャケットで行った。
簡単に動きの確認を行い詳細まではしなかったが、すでに見物客が集まり出していたので少し恥ずかしかった。
ロケバスに戻り着ぐるみに着替える。
バスにはフィルムが貼ってあり、外からは覗かれることはない。
カマキリの着ぐるみを着てバスを出ると、先ほど集まっていた人々が減っていたので安心した。
少し恥ずかしかったが、撮影を開始すると、みるみる見物客が増えてきた。
大勢に見られている緊張から、NGを何度か出してしまった。
ようやく撮影が終わってバスへ戻ろうとすると写真を撮られているのがわかった。
そのまま、スタッフと私の後を付いて来る男性の姿が見えた。
私は身長が150cm程しかない。
着ぐるみを着てもそんなに大きくはないので、中身が女性だと思って興味を持ってついて来ているのではないかと思った。
自分の旦那ならともかく、見知らぬ男性について来られると気持ち悪いし恐かった。
バスに乗っても、数人の男性はバスの中を覗いてくる。
こちらからは見えているが向こうからは見えないはず。
スタッフも気を使い、着ぐるみを着たままであったがロケバスを出発させてくれた。
街中での撮影はそれからも何度かあったが、その度に数人の男性がついて来るので、その度にすごく恐い思いをした。
そんな事があったせいか、それからはスタジオでの撮影が増えたように思う。
カマキリからいよいよ最終形態の成虫3へ。
成虫3は、蜂をモチーフに造られている。
ベースはサーフィンに使用されるノンジップタイプのウエットスーツに黄色と黒でペインティングされており、胸の部分にはプラスチックのような材質の胸を覆い隠すものがある。
いままでの昆虫にあった腹部はなく、背中には羽、前脚には3つの指がある。
頭部は蜂をイメージしたヘルメットのような仮面を被る。
外がよく見えるし呼吸もしやすい(今までと比べてだが)、身軽になったが身体のラインまでハッキリ分かるので少し恥ずかしい。
今までと同じく蜂に着替えてから、お気に入りだったカマキリに入る。
カマキリは細身に造ってあったのだが、蜂はほとんど体型そのままということで、「少しキツイですが、がんばって入って下さい」とスタッフからは声をかけられて頑張って入った。
しかし、一人ではさすがに着ることができなかったので、スタッフに手伝ってもらい、なんとか入ることができた。
脱皮のシーンを後で映像で確認したが、カマキリが異常に膨れていた。
今回はカマキリの正面部分に切り目が入れられ、胸を開くように脱皮する設定であったが、着ぐるみの中にギュウギュウに詰め込まれていたので、何もせずとも、胸の部分が開いていった。
開いた部分から、頭、躰と脱皮していく。
蜂は人間に近く、言葉はしゃべれないが、知能は発達しており人間の言葉を理解できる。
なにもしなければ攻撃はしない。
飛ぶこともできるという設定だった。
家の庭のセットでは、ワイヤーに吊られて空を飛ぶシーンもあったが、私は高いところが
苦手ですごく怖かった。
蜂は子ども達家族に、育ててもらった恩を
返すためいろいろ働き喜ばれていたが、寿命が来てしまい最後は家族に看取られて死んでしまう。
こうして、番組は終了。
放送時それほど視聴率もよくなかった。
私的には凄くがんばったので少し残念だった。
旦那は巨大昆虫観察の裏側まで分かって、すごく嬉しそうにしてくれていた。
私としてもこの時は昆虫たちを演じて良かったと思う瞬間だった。
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