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25話 囁き少女とカラオケ、ハレンチを添えて
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体育祭が終わり菖蒲との練習も無くなり、久しぶりの何もすることが無い休日を迎えた。体育祭は土曜日に行われたため、日、月曜が休みになり、何をしようかとベットの上でゴロゴロしながら考える。
時間は朝の十時、何をするにもまだまだ時間は有り余っていた。そんな時に枕元に置いたスマホが激しく振動し、画面を確認すると『 源菖蒲』から着信がきていた。
「響さんおはようございます!!」
「休みなのに元気だな」
「休みだから元気なんですよ!!今日は何か予定はありますか?」
「特に、今何をしようかと考えてたところだ」
「なら私とカラオケに行きませんか?!」
「カラオケ?別にいいけどそんなに行きたいのか?」
「この前、商店街の福引でカラオケの割引券が当たったんです!でも私今まで行ったことがないので、誰か誘おうと考えてた時に適任者を見つけたんです!」
「それが俺ってことか?」
「ザッツライトです!!十二時頃に響さんのマンションに向かいますので!では!」
「おう、分かった」
菖蒲からカラオケの誘いを受け、今日の予定を考えなくて良くなり、遅めの朝食を摂り始める。シャワーを浴び、着ていく服を適当に選び、待ち合わせの時間になる前にエントランスに降りて行った。
そこにはデニムのショートパンツに白色のTシャツをタックインし、薄手のシャツを羽織る見るからに清楚な少女の菖蒲が立っていた。
「あ!響さん、おはようございます!」
「まだギリギリおはようの時間か、おはよう」
「今日は突然のお願いに付き合っていただきありがとうございます!」
「俺もすること無かったし、久しぶりにカラオケ行きたかったしちょうど良かったよ」
「響さんもカラオケとか行くんですね」
「一人で行くと好きな曲歌えるし、余った時間で他のこともできるから便利だぞ」
「あ、なるほど…今日は一緒に楽しみましょうね!」
「そう…だな?」
菖蒲に何かしらの気を使われた気がしたが、太陽光による暑さでそれどころではなかった。夏に本格的に入りだし、少し歩くだけで汗が吹き出てしまう。極力日陰の下を通り、カラオケがある街中まで向かっていく。
「やっと着きました…暑すぎますね…」
「ほんとだな…そのシャツを脱げば多少は涼しくなるじゃないか?」
「名案ですね…そうすることにします…」
菖蒲はTシャツからはみ出た腕に張り付くシャツを、息を切らしながら脱ぎ始める。しかし、白いTシャツと汗のせいで菖蒲の背中にうっすらと薄紫の影が浮かび上がっていた。慌ててシャツを脱ぐ菖蒲を止め、目を逸らした。
「いきなりどうしたんですか?暑いので脱ぎたいのですが」
「いや、逆に脱ぐと日光にあたって余計暑くなるからやめておけ」
「もう店の中に入るのでいいと思うのですが」
「ならせめて部屋に入ってからにしてくれ!」
「変な響さんですね、ならそうします」
邪な心を抑えながら、受付に向かった。割引券を持っている菖蒲を代表に受付を進め、学割も付くということでお互い学生証を提出した。その時、響はチラッと菖蒲の学生証を見ると思わぬ収穫を得た。一旦そのことは置いておいて、指定された部屋へ向かった。
「ここがカラオケルーム!いくら大声出しても迷惑になりませんね!」
「菖蒲の場合いつでもだろ」
「私にもTPOはあるんですよ?」
「すまん」
「最初はどっちが歌いますか?」
「どっちでもいいぞ」
「なら最初に歌ってハードルを下げてあげますね」
菖蒲は苦戦しながらもデンモクに歌いたい曲を入れる。菖蒲が入れたのは、明るい曲調でテンポがゆったりとした菖蒲にピッタリな曲だった。歌い始めた菖蒲は、小さくとも元気のある声で歌うのだが、画面の音程バーは一切反応しなかった。
曲が終わり、満足気な顔で結果を待つ菖蒲の前に手厳しい評価が表示された。
「本当に歌っていたかな?次はもっと元気よく歌ってみよう!」
「…このカラオケは耳が悪いんだな」
「そう…みたいですね」
そこからのカラオケでは採点を付けず、楽しむことだけに着目しお互い交互に歌っていく。
「響さん…以外に上手いですね」
「『以外』は余計だ」
「次は何入れましょうか?」
響と一緒に歌える曲が無いかと二人で曲を検索している時、隣の部屋から声がうっすらと聞こえてきた。
「こんなところでまずいよ…」
「誰も見てないしいいだろ?」
「…ばかっ」
公共の場でイチャイチャを超えた会話を繰り広げる隣人の声をかき消すように、デュエットがある曲を急いで入れた。
「わぁ!びっくりしました!いきなり入れないでくださいよ!これを歌うんですか?」
「そういうことだ!菖蒲盛り上がって行くぞ!!」
「いきなり大声出さないでくださいよ!」
菖蒲の声を無視し、隣の部屋の声が菖蒲の耳に入らないように全力を出して歌った。菖蒲も動揺しながらもデュエットをし、楽しいながらも緊張感があるカラオケを完遂した。
「響さん、後半の盛り上がりよう凄かったですね。そんなに楽しかったのなら私も嬉しい限りです!」
「あ…あぁ、楽しか…った…」
「声ガラガラじゃないですか!今すぐのど飴買いに行きましょう!」
カラオケから出たあとも近くの服屋を見たり、クレープなどを食べたりなどと充実した休日を謳歌した。
時間は朝の十時、何をするにもまだまだ時間は有り余っていた。そんな時に枕元に置いたスマホが激しく振動し、画面を確認すると『 源菖蒲』から着信がきていた。
「響さんおはようございます!!」
「休みなのに元気だな」
「休みだから元気なんですよ!!今日は何か予定はありますか?」
「特に、今何をしようかと考えてたところだ」
「なら私とカラオケに行きませんか?!」
「カラオケ?別にいいけどそんなに行きたいのか?」
「この前、商店街の福引でカラオケの割引券が当たったんです!でも私今まで行ったことがないので、誰か誘おうと考えてた時に適任者を見つけたんです!」
「それが俺ってことか?」
「ザッツライトです!!十二時頃に響さんのマンションに向かいますので!では!」
「おう、分かった」
菖蒲からカラオケの誘いを受け、今日の予定を考えなくて良くなり、遅めの朝食を摂り始める。シャワーを浴び、着ていく服を適当に選び、待ち合わせの時間になる前にエントランスに降りて行った。
そこにはデニムのショートパンツに白色のTシャツをタックインし、薄手のシャツを羽織る見るからに清楚な少女の菖蒲が立っていた。
「あ!響さん、おはようございます!」
「まだギリギリおはようの時間か、おはよう」
「今日は突然のお願いに付き合っていただきありがとうございます!」
「俺もすること無かったし、久しぶりにカラオケ行きたかったしちょうど良かったよ」
「響さんもカラオケとか行くんですね」
「一人で行くと好きな曲歌えるし、余った時間で他のこともできるから便利だぞ」
「あ、なるほど…今日は一緒に楽しみましょうね!」
「そう…だな?」
菖蒲に何かしらの気を使われた気がしたが、太陽光による暑さでそれどころではなかった。夏に本格的に入りだし、少し歩くだけで汗が吹き出てしまう。極力日陰の下を通り、カラオケがある街中まで向かっていく。
「やっと着きました…暑すぎますね…」
「ほんとだな…そのシャツを脱げば多少は涼しくなるじゃないか?」
「名案ですね…そうすることにします…」
菖蒲はTシャツからはみ出た腕に張り付くシャツを、息を切らしながら脱ぎ始める。しかし、白いTシャツと汗のせいで菖蒲の背中にうっすらと薄紫の影が浮かび上がっていた。慌ててシャツを脱ぐ菖蒲を止め、目を逸らした。
「いきなりどうしたんですか?暑いので脱ぎたいのですが」
「いや、逆に脱ぐと日光にあたって余計暑くなるからやめておけ」
「もう店の中に入るのでいいと思うのですが」
「ならせめて部屋に入ってからにしてくれ!」
「変な響さんですね、ならそうします」
邪な心を抑えながら、受付に向かった。割引券を持っている菖蒲を代表に受付を進め、学割も付くということでお互い学生証を提出した。その時、響はチラッと菖蒲の学生証を見ると思わぬ収穫を得た。一旦そのことは置いておいて、指定された部屋へ向かった。
「ここがカラオケルーム!いくら大声出しても迷惑になりませんね!」
「菖蒲の場合いつでもだろ」
「私にもTPOはあるんですよ?」
「すまん」
「最初はどっちが歌いますか?」
「どっちでもいいぞ」
「なら最初に歌ってハードルを下げてあげますね」
菖蒲は苦戦しながらもデンモクに歌いたい曲を入れる。菖蒲が入れたのは、明るい曲調でテンポがゆったりとした菖蒲にピッタリな曲だった。歌い始めた菖蒲は、小さくとも元気のある声で歌うのだが、画面の音程バーは一切反応しなかった。
曲が終わり、満足気な顔で結果を待つ菖蒲の前に手厳しい評価が表示された。
「本当に歌っていたかな?次はもっと元気よく歌ってみよう!」
「…このカラオケは耳が悪いんだな」
「そう…みたいですね」
そこからのカラオケでは採点を付けず、楽しむことだけに着目しお互い交互に歌っていく。
「響さん…以外に上手いですね」
「『以外』は余計だ」
「次は何入れましょうか?」
響と一緒に歌える曲が無いかと二人で曲を検索している時、隣の部屋から声がうっすらと聞こえてきた。
「こんなところでまずいよ…」
「誰も見てないしいいだろ?」
「…ばかっ」
公共の場でイチャイチャを超えた会話を繰り広げる隣人の声をかき消すように、デュエットがある曲を急いで入れた。
「わぁ!びっくりしました!いきなり入れないでくださいよ!これを歌うんですか?」
「そういうことだ!菖蒲盛り上がって行くぞ!!」
「いきなり大声出さないでくださいよ!」
菖蒲の声を無視し、隣の部屋の声が菖蒲の耳に入らないように全力を出して歌った。菖蒲も動揺しながらもデュエットをし、楽しいながらも緊張感があるカラオケを完遂した。
「響さん、後半の盛り上がりよう凄かったですね。そんなに楽しかったのなら私も嬉しい限りです!」
「あ…あぁ、楽しか…った…」
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