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4 お誘いもお断りしますわ
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さて、ミリアナがおもしれぇ女を目指して行動し始めてから約半日。何事もなく学院の授業が終わった。朝以降、アーノルドと会うどころか姿を見る事すら叶わなかった。
___これじゃあ私が如何に“おもしれぇ女”かを見せる事すら出来ませんわ。
あと、普通にアーノルド様が足りなくて死んでしまいそう。公爵令嬢としての気合いで平静を装ってはいるものの、ミリアナの心は深く沈んでいた。何度ため息を飲み込んだことか。
いつもはミリアナからアーノルドに会いに行っていたので、彼女が積極的に行動しなければアーノルドと関わる事など殆どない。アーノルドに気に入って貰う為に始めた“おもしれぇ女”としての行動により、アーノルドと過ごす時間が消えるとは本末転倒もいい所である。アーノルドに見て貰えなければ、いくらおもしれぇ女を演じても意味が無い。
しかしミリアナは頑固だった。一度決めた事を簡単には曲げない女性だった。おもしれぇ女を演じると決めたのなら演じる。その為に媚びない、近付かないと決めたのならその通りにする。たとえ会えなくて心が折れそうでも耐え抜く。10年間、アーノルド相手にアプローチし続けた彼女のメンタルはオリハルコンだった。
たとえ直接アーノルド様に見て貰えてなくとも、その内に私が“おもしれぇ女”だという噂が広まって彼のお耳に入るかもしれません。めげずに続けますわよ…!
オリハルコンメンタルで直ぐに復帰したミリアナ。一先ず今日の所はこれくらいにしておこう。まだ始めたばかり。これから先、アーノルド様に“おもしれぇ女”を見せるチャンスはやって来ますわ!
改めて気合いを入れ直し、ミリアナは王立図書館に向かう。アーノルドに付き纏う事を止めた彼女にはその分時間が出来た。その時間を使って勉強をしようと考えたのだ。
何時もならアーノルドに付き纏った後、自室に戻って勉強なり鍛錬なりを行うところだが、今、彼女の部屋には少女漫画がある。漫画の誘惑を断ち切って勉強に集中出来る自信が無かった。絶対に休憩と称して読み耽ってしまう。
図書館なら資料も山程あり、静かなので勉強も捗る。しかも図書館の近くにはカフェテリアも存在し、そこでは図書館の本を持ち出して読んでも良い。お茶を飲みながらのんびりと勉強する事だって出来る。
___“おもしれぇ女”になる事も重要ですが、だからといって勉学を疎かに出来ません。もし“おもしれぇ女”作戦が上手くいってアーノルド様とお近付きになれても、教養のない女性は王妃に相応しくありませんから、将来の為にも勉学にも力を入れなければ。
ずっと昔、それこそ10年前からアーノルドに相応しい女性になる為の努力を重ねてきたミリアナは既に十分な教養を備えているが、如何せんアーノルドを神格化するレベルで慕っている彼女の目指す理想は高かった。
今日も今日とて、到底いち学生が手を出すレベルでは無い論文を手に取り、勉学に励む。
一時間程経った頃、ミリアナはパタンと本を閉じる。そろそろ一度小休止を挟もうと思い、顔を上げる。
「あ、こっち見た」
「__まぁ!リヒト様、ご機嫌麗しゅうございます」
いつの間にか目の前に座っていたアーノルドの側近、リヒトがひらひらと手を振る。
「やぁ、ミリアナ嬢。今日はちっとも君と会えないものだから寂しかったよ」
軽い物言いでヘラヘラと笑う。積極的にアーノルドにアプローチしていたミリアナは、当然、彼の側に仕えているリヒト達ともそれなりの交友を持っていた。というか、軟派で女性に甘いリヒトと、真面目で紳士なカイルは、アーノルドにアプローチしては玉砕するミリアナを毎回律儀に慰めていた。それもあって、アーノルドよりも側近2人との距離が縮まっている。
「あんなに殿下に会いに来ていたのに、今日は全く来なかったね。体調でも悪いの?」
「身体の調子は問題ありませんわ。ご心配ありがとうございます」
「そう?じゃあどうして今日は殿下の所に来なかったのかな?」
「それは………」
つい言葉に詰まるミリアナを見て、リヒトの目が何かを探る様に光る。
______どうしましょう。素直に言っても良いですけど……“おもしれぇ女“になる為、と言っても伝わらないでしょうし、何より少々気恥ずかしいですわ………。リヒト様は口が固いお方なので、「アーノルド様には黙っておいてほしい」とお願いすれば黙っておいて頂けるでしょうけど……もし、アーノルド様のお耳に入ったら………。
「い、いえ…大した理由ではありませんわ。最近勉学が疎かになっていましたので、暫くはそちらに力を入れようかと」
「______そっか。じゃあ殿下とのお茶会にも参加しないかな?」
「お茶会!?」
お茶会というワードに思わず立ち上がる。ガタッと大きな音に図書館に響き渡り、図書館に居た人々が何事かと視線をやる。図書館中の視線を集める事になってしまったミリアナは、「失礼致しました」と丁寧にお辞儀をして椅子に座り直す。恥ずかしさからその頬は少しだけ赤く染まっていた。咳払いをひとつして、気を取り直してリヒトのお誘いを聞く。
「まぁお茶会って言っても、そんな大層なものじゃないけどね。
殿下が働き詰めだから、無理矢理休息でも取らせようかと思って、資料やら全部取り上げて、今カフェテリアで待機させてるんだ」
どうやらリヒトはアーノルドが使っていた本を返しに図書館へ来ていたらしい。その拍子にミリアナを見付けて声を掛けたのだろう。
「で、これから俺、カイル、殿下の3人で休憩がてらお茶を飲むんだけど、ミリアナ嬢もいかがかな?って話」
「アーノルド様と、お茶会……」
とっっっても行きたいですわ!!
側近2人も居るとはいえ、アーノルドとお茶なんてミリアナにとってはこれ以上ない程の大チャンス。物凄く心惹かれるお誘いだ。しかし____
「…………とても心惹かれるお誘いですが、遠慮致します」
「うん、それじゃ一緒に____
って、え???」
まさか断られるとは思っていなかったのだろう。リヒトはポカンと口を開けて驚いている。当然と言えば当然だ。彼女が、ミリアナがアーノルドと共に過ごせるチャンスを逃すなんて。しかも今回は側近であるリヒトからのお誘い。自身の側近が誘った以上、たとえ同席してもアーノルドから邪険にされる事もない。またとない大チャンス。なのに断るなんて、普段のミリアナからは想像もつかない選択だった。
だがしかし、彼女は今“おもしれぇ女”。ここで何時ものように二つ返事で頷いてしまえばそれはおもしれぇ女とは言えない。たとえアーノルドとのお茶会を逃してでも、将来的に見てここは引くべきと考えた。何だか“おもしれぇ女”に囚われすぎて物凄く遠回りをしている気がするが、残念ながらミリアナはその事に気付かない。
「という訳ですので、リヒト様、あまりアーノルド様を待たせてはいけませんわ。早くお行きになった方がよろしいのでは?」
「あ、あぁうん……。本当に良いの?」
「えぇ。アーノルド様とカイル様によろしくお伝え下さい」
未だに信じられない様なものを見る目で見てくるリヒトににこやかに微笑み返し、ミリアナは本に目を移す。「話は終わった」とでも言わんばかりに勉強に戻った彼女に、リヒトはこれ以上何か言う事もなく大人しく戻って行った。
………………あぁ、アーノルド様とのお茶会……。残念ですが、仕方ありません……。
リヒトが見えなくなると、途端に机に突っ伏して落ち込むミリアナであった。
・・・・・
________まさか断られるとは。
リヒトは内心呆然としていた。もしかしたらこっそり付いてきているのではないかと何度も振り返って確認するも、ミリアナの姿は見えない。
本当に、ミリアナ嬢はどうしてしまったのだろう。
最初は、単純に具合でも悪いのかと思ったが、真正面から話していても体調が悪そうには見えなかった。ならば何故、いきなりアーノルドから手を引く様な真似をしたのか。
心が折れたとか、もっと良い男性に心変わりしたとかなら良い。しかし、依然としてアーノルドの名前に反応していたし、彼の名前を聞いた時は乙女の顔をしていた。恋を諦めた様子はない。ならば何故、突然アプローチを止めたのか。
______いくらミリアナ嬢もストイックとはいえ、成績が落ちた訳でも無いし、態々アーノルド殿下との時間を減らしてまで勉強する必要はない。にも拘らず、突然殿下に興味をなくしたかの様に振る舞う。
リヒトはミリアナを訝しんでいた。ミリアナ自身は害のない、純粋な少女だが、それ故に騙されやすい所がある。言葉巧みに誰かに騙されているのではないか。そしてもしそうだとしたらその“誰か”の目的は。
ただミリアナを騙して金銭を搾り取ろうとしているのか、それともミリアナを通してアーノルドに何か仕掛ける気ではないか。そんな風に考えていた。…………今の所、ミリアナの熱烈なアプローチを止めさせた事がどうアーノルドに害を及ぼす事になるのか見当もつかないが、敵の多い第一王子の側近としてどんな小さな違和感も見逃せない。
_______“誰か”の目的が殿下であれ、ミリアナ嬢であれ、放っておく訳にはいかない。殿下は主君であるし、ミリアナ嬢は大切な友人だ。誰が何をしようとしているのか知らないが、俺が、俺達が守ってみせる。
…………実際の所、黒幕など存在しないし、強いて言えば全てミリアナの策略なのだが、彼女の事を猪突猛進な恋する乙女として認識しているリヒトは、ミリアナがアーノルドの気を引く為にわざと身を引いているとは考えもつかず、もう1人の側近と相談しようと、カイルの元へ急いだ。
___これじゃあ私が如何に“おもしれぇ女”かを見せる事すら出来ませんわ。
あと、普通にアーノルド様が足りなくて死んでしまいそう。公爵令嬢としての気合いで平静を装ってはいるものの、ミリアナの心は深く沈んでいた。何度ため息を飲み込んだことか。
いつもはミリアナからアーノルドに会いに行っていたので、彼女が積極的に行動しなければアーノルドと関わる事など殆どない。アーノルドに気に入って貰う為に始めた“おもしれぇ女”としての行動により、アーノルドと過ごす時間が消えるとは本末転倒もいい所である。アーノルドに見て貰えなければ、いくらおもしれぇ女を演じても意味が無い。
しかしミリアナは頑固だった。一度決めた事を簡単には曲げない女性だった。おもしれぇ女を演じると決めたのなら演じる。その為に媚びない、近付かないと決めたのならその通りにする。たとえ会えなくて心が折れそうでも耐え抜く。10年間、アーノルド相手にアプローチし続けた彼女のメンタルはオリハルコンだった。
たとえ直接アーノルド様に見て貰えてなくとも、その内に私が“おもしれぇ女”だという噂が広まって彼のお耳に入るかもしれません。めげずに続けますわよ…!
オリハルコンメンタルで直ぐに復帰したミリアナ。一先ず今日の所はこれくらいにしておこう。まだ始めたばかり。これから先、アーノルド様に“おもしれぇ女”を見せるチャンスはやって来ますわ!
改めて気合いを入れ直し、ミリアナは王立図書館に向かう。アーノルドに付き纏う事を止めた彼女にはその分時間が出来た。その時間を使って勉強をしようと考えたのだ。
何時もならアーノルドに付き纏った後、自室に戻って勉強なり鍛錬なりを行うところだが、今、彼女の部屋には少女漫画がある。漫画の誘惑を断ち切って勉強に集中出来る自信が無かった。絶対に休憩と称して読み耽ってしまう。
図書館なら資料も山程あり、静かなので勉強も捗る。しかも図書館の近くにはカフェテリアも存在し、そこでは図書館の本を持ち出して読んでも良い。お茶を飲みながらのんびりと勉強する事だって出来る。
___“おもしれぇ女”になる事も重要ですが、だからといって勉学を疎かに出来ません。もし“おもしれぇ女”作戦が上手くいってアーノルド様とお近付きになれても、教養のない女性は王妃に相応しくありませんから、将来の為にも勉学にも力を入れなければ。
ずっと昔、それこそ10年前からアーノルドに相応しい女性になる為の努力を重ねてきたミリアナは既に十分な教養を備えているが、如何せんアーノルドを神格化するレベルで慕っている彼女の目指す理想は高かった。
今日も今日とて、到底いち学生が手を出すレベルでは無い論文を手に取り、勉学に励む。
一時間程経った頃、ミリアナはパタンと本を閉じる。そろそろ一度小休止を挟もうと思い、顔を上げる。
「あ、こっち見た」
「__まぁ!リヒト様、ご機嫌麗しゅうございます」
いつの間にか目の前に座っていたアーノルドの側近、リヒトがひらひらと手を振る。
「やぁ、ミリアナ嬢。今日はちっとも君と会えないものだから寂しかったよ」
軽い物言いでヘラヘラと笑う。積極的にアーノルドにアプローチしていたミリアナは、当然、彼の側に仕えているリヒト達ともそれなりの交友を持っていた。というか、軟派で女性に甘いリヒトと、真面目で紳士なカイルは、アーノルドにアプローチしては玉砕するミリアナを毎回律儀に慰めていた。それもあって、アーノルドよりも側近2人との距離が縮まっている。
「あんなに殿下に会いに来ていたのに、今日は全く来なかったね。体調でも悪いの?」
「身体の調子は問題ありませんわ。ご心配ありがとうございます」
「そう?じゃあどうして今日は殿下の所に来なかったのかな?」
「それは………」
つい言葉に詰まるミリアナを見て、リヒトの目が何かを探る様に光る。
______どうしましょう。素直に言っても良いですけど……“おもしれぇ女“になる為、と言っても伝わらないでしょうし、何より少々気恥ずかしいですわ………。リヒト様は口が固いお方なので、「アーノルド様には黙っておいてほしい」とお願いすれば黙っておいて頂けるでしょうけど……もし、アーノルド様のお耳に入ったら………。
「い、いえ…大した理由ではありませんわ。最近勉学が疎かになっていましたので、暫くはそちらに力を入れようかと」
「______そっか。じゃあ殿下とのお茶会にも参加しないかな?」
「お茶会!?」
お茶会というワードに思わず立ち上がる。ガタッと大きな音に図書館に響き渡り、図書館に居た人々が何事かと視線をやる。図書館中の視線を集める事になってしまったミリアナは、「失礼致しました」と丁寧にお辞儀をして椅子に座り直す。恥ずかしさからその頬は少しだけ赤く染まっていた。咳払いをひとつして、気を取り直してリヒトのお誘いを聞く。
「まぁお茶会って言っても、そんな大層なものじゃないけどね。
殿下が働き詰めだから、無理矢理休息でも取らせようかと思って、資料やら全部取り上げて、今カフェテリアで待機させてるんだ」
どうやらリヒトはアーノルドが使っていた本を返しに図書館へ来ていたらしい。その拍子にミリアナを見付けて声を掛けたのだろう。
「で、これから俺、カイル、殿下の3人で休憩がてらお茶を飲むんだけど、ミリアナ嬢もいかがかな?って話」
「アーノルド様と、お茶会……」
とっっっても行きたいですわ!!
側近2人も居るとはいえ、アーノルドとお茶なんてミリアナにとってはこれ以上ない程の大チャンス。物凄く心惹かれるお誘いだ。しかし____
「…………とても心惹かれるお誘いですが、遠慮致します」
「うん、それじゃ一緒に____
って、え???」
まさか断られるとは思っていなかったのだろう。リヒトはポカンと口を開けて驚いている。当然と言えば当然だ。彼女が、ミリアナがアーノルドと共に過ごせるチャンスを逃すなんて。しかも今回は側近であるリヒトからのお誘い。自身の側近が誘った以上、たとえ同席してもアーノルドから邪険にされる事もない。またとない大チャンス。なのに断るなんて、普段のミリアナからは想像もつかない選択だった。
だがしかし、彼女は今“おもしれぇ女”。ここで何時ものように二つ返事で頷いてしまえばそれはおもしれぇ女とは言えない。たとえアーノルドとのお茶会を逃してでも、将来的に見てここは引くべきと考えた。何だか“おもしれぇ女”に囚われすぎて物凄く遠回りをしている気がするが、残念ながらミリアナはその事に気付かない。
「という訳ですので、リヒト様、あまりアーノルド様を待たせてはいけませんわ。早くお行きになった方がよろしいのでは?」
「あ、あぁうん……。本当に良いの?」
「えぇ。アーノルド様とカイル様によろしくお伝え下さい」
未だに信じられない様なものを見る目で見てくるリヒトににこやかに微笑み返し、ミリアナは本に目を移す。「話は終わった」とでも言わんばかりに勉強に戻った彼女に、リヒトはこれ以上何か言う事もなく大人しく戻って行った。
………………あぁ、アーノルド様とのお茶会……。残念ですが、仕方ありません……。
リヒトが見えなくなると、途端に机に突っ伏して落ち込むミリアナであった。
・・・・・
________まさか断られるとは。
リヒトは内心呆然としていた。もしかしたらこっそり付いてきているのではないかと何度も振り返って確認するも、ミリアナの姿は見えない。
本当に、ミリアナ嬢はどうしてしまったのだろう。
最初は、単純に具合でも悪いのかと思ったが、真正面から話していても体調が悪そうには見えなかった。ならば何故、いきなりアーノルドから手を引く様な真似をしたのか。
心が折れたとか、もっと良い男性に心変わりしたとかなら良い。しかし、依然としてアーノルドの名前に反応していたし、彼の名前を聞いた時は乙女の顔をしていた。恋を諦めた様子はない。ならば何故、突然アプローチを止めたのか。
______いくらミリアナ嬢もストイックとはいえ、成績が落ちた訳でも無いし、態々アーノルド殿下との時間を減らしてまで勉強する必要はない。にも拘らず、突然殿下に興味をなくしたかの様に振る舞う。
リヒトはミリアナを訝しんでいた。ミリアナ自身は害のない、純粋な少女だが、それ故に騙されやすい所がある。言葉巧みに誰かに騙されているのではないか。そしてもしそうだとしたらその“誰か”の目的は。
ただミリアナを騙して金銭を搾り取ろうとしているのか、それともミリアナを通してアーノルドに何か仕掛ける気ではないか。そんな風に考えていた。…………今の所、ミリアナの熱烈なアプローチを止めさせた事がどうアーノルドに害を及ぼす事になるのか見当もつかないが、敵の多い第一王子の側近としてどんな小さな違和感も見逃せない。
_______“誰か”の目的が殿下であれ、ミリアナ嬢であれ、放っておく訳にはいかない。殿下は主君であるし、ミリアナ嬢は大切な友人だ。誰が何をしようとしているのか知らないが、俺が、俺達が守ってみせる。
…………実際の所、黒幕など存在しないし、強いて言えば全てミリアナの策略なのだが、彼女の事を猪突猛進な恋する乙女として認識しているリヒトは、ミリアナがアーノルドの気を引く為にわざと身を引いているとは考えもつかず、もう1人の側近と相談しようと、カイルの元へ急いだ。
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