そこは獣人たちの世界

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第一章

僕の悩み

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「そう?それじゃあ・・・」

話ながら洗い終えていたお皿をおいて、いざ言おうとしたけど、その続きを言えなかった。
言っていいのだろうか、ガロのことが好きになったかもしれないだなんて。それも恋愛感情としてだなんて。まだ自分でもそうかもしれないという気持ちだし、何より同性愛が普通の世界とは言え、こんな短期間で好きになったとか言っても友情としてとか思われるかもしれない。

「ごめん、やっぱりなんでもない。大丈夫、悩みは元の世界がどうとかの悩みじゃないんだ。」

「そう、なのか?ならなおさら解決できるんじゃないか?」

そう、こうやって僕のことを気にかけてくれるところが多分好きになったところなんだと思う。元の世界ではもういない親にすらこんな風に扱ってもらったことはないし、踏み込んで話せる友人もいなかった。
だからって抜くときにガロの裸を思い出して抜くなんてして、それが恋愛感情だなんておかしな話かもしれないけど、それでドキドキしているのも事実だし・・・

「もしかして、俺に話せないような悩みなのか?それなら無理には聞かないんだが。」

「え、あ、その・・・そういうわけじゃ、ないんだけど。」

ガロの発情期が完全に収まったらこの気持ちもおさまるかもしれない。それまで耐えるほうがいいのだろうか。それとも言ってしまったほうが楽になるのか。でも言うのは言うので恥ずかしいしっで、頭の中がぐるぐるする。こんなに悩むことだとは思わなかった。

「はぁ・・・いや、今聞いた俺が悪かった。まだのぼせてていろいろ考えるのは難しいよな。そこを考慮するべきだった。」

「あ、うん。そうかもしれないね・・・明日いろいろ整理付けて僕からもう一度話すよ。」

ほとんどのぼせた熱はなくなってたけど、別のことで頭に熱がこもってたのは確かだ。今日は一度リセットしたほうが落ち着けると思う。

「どうするんだ?それならすぐにでも寝るのか?」

「うーん、もうちょっと落ち着いてからね。ガロのほうは大丈夫?発情の再発とか気になるなら寝ちゃってもいいけど。」

「いや、がっつり寝ちまったからな。さすがに今は眠気はほとんどない。さっきのんだ抑制剤がきいてくれば多少は眠くなると思うけどな。」

そういえば眠くなる効果があるっていってたっけ。確かに発情期なんて起きてても興奮するだけなら、薬飲んで眠くなってたほうが楽なのかもしれない。
それで僕が発情期じゃないかといわれてたことを思い出す。ガロの雰囲気から発情期だったらだるい感じと異様な興奮感とかを感じるんだろうけど、今のところのぼせててだるかっただけで、今はもうほとんどだるい感じはないし、お風呂場で抜いたからかもしれないけどそういう興奮感はない。
ただどうやら体の構造が変わったとトイレの件で分かったし、僕にも発情期が訪れる可能性がないとは言い切れないわけで、まさかこれが前兆だったりして?あれ、やばい、急に不安になってきた。

「ね、ねぇガロ。ちょっと聞きたいんだけど発情期の前兆ってどんなものなの?たとえば今の僕みたいにいろいろ考えこんじゃったりとか。」

「なるほど、今悩んでたりするのが発情期の前兆かもしれないと考えたのか。これも人によるとしか言えねぇが、俺の場合は誰かにべたつきたくなるが、逆に異様に抜くという意識がなくなる。発情期の前兆が来なきゃ普通にに一日一回はしてるんだが、発情期三日前から一切そういう気が起きなくなってわかる感じだな。」

「うーん、それも人によって違うのか。」

「ただ発情期の前兆で似たようなところとしては、いつもの自分っぽくないと思うことだ。なんか思い当たるふちがあるからそんなこと聞いたんだろ?」

「・・・うん。お風呂は好きだけど、どうしてこんなこと思うんだろう、こんなことしたんだろうって悩んでたらのぼせちゃった感じだからね。」

「そうか、なら明日には発情期が始まる可能性があるってことか。キオにも効くかはわからないが飲んでおけ。」

「わかった、ありがとう。」

薬は飲んだけど、胸の奥がずきずきする。これはほんとに発情期の前兆のせいなの?だとしたら僕は最低すぎないか?そして僕の発情期が終わったらこの気持ちもすっかり忘れる?

「しかしどうするか、俺は俺で明日のうちはお前の発情の匂いを嗅いだら再発する恐れがあるし、とりあえず俺が明日一日中部屋にこもるしかないか。」

あぁ、そうか、どうせこのまま僕はガロの裸に発情期の間だけ勝手に興奮した奴として自分の中でもやもやし続けるくらいなら、そうなるのもいいかもしれない。

「もしかして発情に入ってる時ってさ、結構無差別にその、抱きたくなったりとかするの?わからないから結構怖いんだけど。」

「薬を使ってりゃそこまでひどくはならないはずだが、そういうやつもいるそうだな。俺はそこまでひどくないから自制できるが。」

「自制できるってことは、やっぱりしたくはなるんだね。」

「そりゃまぁそういう時期だからな。この町にはないがそういう時期に行為するために家に呼べる店や、行為のために泊まりこめる店もある。」

あぁ、そういう店はやっぱりあるんだ。元の世界にもあったくらいだし、

「別種族でも同性でも子供ができちゃうことはあるんでしょ?やっぱり避妊薬、えっと子供ができにくくなる薬みたいなのはあるの?」

「あぁ、避妊薬で通じる。そういう薬はあるぞ、お互いの魔素を混じらなくさせる薬だな。」

「それって、今はガロもってるの?」

「・・・なんでそんなことを聞く?一応常備してる。というか性的犯罪者でもなきゃ誰でも常備してるだろうな。お互いに飲まなきゃいけないから、相手が持ってなかった場合に備えて最低2錠。ついでにいうと抑制剤も少しはそういう効果があるぞ。」

なるほど、さっきの薬にもそういう効果があるんだ。そのおかげかな、いろいろ考えても平気なのは。それともこのあともうやることを決めたからなのかな。

「それで、いったん何なんだ?いくら初めての発情期とはいえ、まじかになったと分かったらこういう話は変だろ?もしかしなくても、悩み関連だな?」

「うん、そうだね。あ、でもその前にもう一つ、ガロはやっぱ行為の経験あるんだよね?どっちともなのかな?」

「・・・あぁ、そういう店を利用したことがある。雄とも雌ともやったことがあるぞ。お前、何言いだす気だ?」

「それならいいよ。ねぇガロ、その、僕って抱きたくなる?」

あぁ、言ってしまった。でももう止められない。
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