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第一章
昔いた人間
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昼食後のガロとのそんな甘い様な時間は洗い物を終えるまでだった。悪い顔になってたガロの顔が急に真剣になって、僕に触れる手も離れていった。
「キオ、どうするか悩んでいたんだが、やっぱり話すことにした。じじいに聞いたニンゲンについての話だ。」
「・・・良いの?僕に話しちゃって?悩んでたってことは離していいない様か怪しんじゃないの?」
「そうかもな。だがキオはニンゲンなんだ。知っておいた方がいい話もある。といっても大した情報は得られなかったんだけどな。」
「わかった、ちゃんと聞くよ。座ってはなそうか。」
「そうだな。」
いつもはだいたい食事に向かい合って座る机だけど、こうした真剣な話にも結局向き合って座るのがいいんだよね。少し間があったけど、ガロはこの世界に昔にいたニンゲンの話をしてくれた。
3000年前っていう1年が1000日なのも併せて考えればかなり昔の話だけど、ギルドの創設にかかわった人物なだけじゃなく、僕も便利に使ってる魔道具の開発もその女性がやっていたらしいという話だ。もしかしたら他のところでも元の世界と似てると感じるところが多いのはその人の影響なのかもしれないな。
「他にわかることは何もない感じなんだね。」
「そうだな。だがそれだけ昔のことでも、王族側はおそらく記録している内容になる。ニンゲンの見た目迄伝承されているかは不明だが、ますます王族側の奴らにはニンゲンの姿を見せるわけにはいかなくなった。」
「え、そうなの?2代目王様の補佐みたいなことをしてたから?」
「ある意味そうだと言えるが、その2代目が問題なんだ。王族側からすると元二代目国王という存在になるからな。」
「元二代目?元ってことは国王を途中でやめたってことなのかな?」
「まぁ、あるいみではそうだ。」
なんかややこしい話になってきた。そんな王様やめちゃうような人の補佐だったとしても、王族側に何の問題があるんだろうか?
「それとニンゲンとの関係性がちょっとわからないや。」
「そうか、ならしかたない。前にも話したが今や王族よりもギルドのほうが権力を握っていると話しただろ?それは今言ったように二代目王が初代ギルドマスターであるのが要因なんだ。」
「え、もしかしてだけど、元王のその人やめてギルド作って国より強い機関作っちゃったってこと?」
「いや、ちょっとちがう。ギルドができたのが先だ。そして2代目王は自分から辞めたのではない。王族側が縁を切ったんだ。その破天荒っぷりに王としての資格なしとな。」
わお、なんかさらにやばい話になっていてない?王族側のメンツがはじき出したはずなのに、はじき出したせいでギルドのほうが権力握って、そのギルドの創設の大元が人間で、王族側もそれを知ってるってわけか。
「あのそれ、人間がほかに見つかったら恨みを晴らされるとかあるかもってこと?」
「それならましかもしれないな。おそらくとことんまで王権復活のために強制的に動かされるだろうな。ニンゲンのちからが権力を左右したのだと思ってそうだ。」
うっ、やばいじゃんそれ。いや、今の姿なら人間とはばれないだろうけど、元の姿に戻っちゃったらヤバイ。
「ど、どうすればいいの?」
「そのために俺がSランクになるんだ。Sランクの資格はかなりの権力を持てることになる。キオに危害をくわえようとするやつが王族だったとしても、勝手にのして問題視されない程度にはな。」
「やっぱりそうなんだ、ね。」
もしかしたらそれはガロにとって嫌なことだったのかもしれない。甘えてしまっているんだろう。でもまだまだこの世界の理を全然知らない僕には、目の前のガロに甘えることしかできない。
「まぁすべて杞憂でニンゲンのお前を見られても王族側が何もしてこない可能性もある。だが楽観視するのはない。できうる限りの準備をして、何もなければよかったと言えるだろ?」
「確かにそれはそうだね。でも僕がこの家を出なければそんなことまでしなくても・・・」
「それは退屈なんだろ?そう顔に出てるぞ。大丈夫だ。Sランクはギルドの仕事が面倒だっただけでなったほうがいいのはわかってたんだ。じじいのおかげでだいぶ仕事面の優遇してもらったから家にきたくもできる。本来は帰還中泊まり込みなんだけどな。」
「そうなんだ、結構大変な仕事なんだね・・・」
「そうだな。だがまぁ物事は慣れさ。まぁ俺は慣れる前にSランクに必要なギルド仕事終わらせるつもりだけどな。」
「おぉ、すごい自信だね。でも無理はしないでね?」
「まぁ、すべては明日からだな。俺は勤務に、キオは訓練にギルドだ。」
「うん、もうちょっと魔法訓練もしたいからね。」
あ、でも魔法訓練の前にギルド登録をするのかな?ガロの仕事始まったらまず僕を登録するみたいな話だった気がする。ギルド登録か、結構楽しみかも。
「まぁ固い話はこんなもんだな。体の調子はどうだ?戻りそうな気配はあるか?」
「うーん、今のところ全くなし。いつまで狼種の姿でいれるかな?」
「それはキオにしかわからねぇだろうな。そういう話も聞けなかったからな。」
あ、そういえばそうか。その昔いた人間も僕みたいに絡んだ相手と同じ種族になるとかあったのかな?それとも絡んだ後はこの種族になるみたいがあるのかな?ガロ以外と絡まないと僕もそれはわからない。
だけどガロ以外と絡みたいとは思えない。これは今のところなんだろうか、それともずっとこの気持ちで居れるんだろうか。まだその辺もわからないのは不安だな。
「キオ、どうするか悩んでいたんだが、やっぱり話すことにした。じじいに聞いたニンゲンについての話だ。」
「・・・良いの?僕に話しちゃって?悩んでたってことは離していいない様か怪しんじゃないの?」
「そうかもな。だがキオはニンゲンなんだ。知っておいた方がいい話もある。といっても大した情報は得られなかったんだけどな。」
「わかった、ちゃんと聞くよ。座ってはなそうか。」
「そうだな。」
いつもはだいたい食事に向かい合って座る机だけど、こうした真剣な話にも結局向き合って座るのがいいんだよね。少し間があったけど、ガロはこの世界に昔にいたニンゲンの話をしてくれた。
3000年前っていう1年が1000日なのも併せて考えればかなり昔の話だけど、ギルドの創設にかかわった人物なだけじゃなく、僕も便利に使ってる魔道具の開発もその女性がやっていたらしいという話だ。もしかしたら他のところでも元の世界と似てると感じるところが多いのはその人の影響なのかもしれないな。
「他にわかることは何もない感じなんだね。」
「そうだな。だがそれだけ昔のことでも、王族側はおそらく記録している内容になる。ニンゲンの見た目迄伝承されているかは不明だが、ますます王族側の奴らにはニンゲンの姿を見せるわけにはいかなくなった。」
「え、そうなの?2代目王様の補佐みたいなことをしてたから?」
「ある意味そうだと言えるが、その2代目が問題なんだ。王族側からすると元二代目国王という存在になるからな。」
「元二代目?元ってことは国王を途中でやめたってことなのかな?」
「まぁ、あるいみではそうだ。」
なんかややこしい話になってきた。そんな王様やめちゃうような人の補佐だったとしても、王族側に何の問題があるんだろうか?
「それとニンゲンとの関係性がちょっとわからないや。」
「そうか、ならしかたない。前にも話したが今や王族よりもギルドのほうが権力を握っていると話しただろ?それは今言ったように二代目王が初代ギルドマスターであるのが要因なんだ。」
「え、もしかしてだけど、元王のその人やめてギルド作って国より強い機関作っちゃったってこと?」
「いや、ちょっとちがう。ギルドができたのが先だ。そして2代目王は自分から辞めたのではない。王族側が縁を切ったんだ。その破天荒っぷりに王としての資格なしとな。」
わお、なんかさらにやばい話になっていてない?王族側のメンツがはじき出したはずなのに、はじき出したせいでギルドのほうが権力握って、そのギルドの創設の大元が人間で、王族側もそれを知ってるってわけか。
「あのそれ、人間がほかに見つかったら恨みを晴らされるとかあるかもってこと?」
「それならましかもしれないな。おそらくとことんまで王権復活のために強制的に動かされるだろうな。ニンゲンのちからが権力を左右したのだと思ってそうだ。」
うっ、やばいじゃんそれ。いや、今の姿なら人間とはばれないだろうけど、元の姿に戻っちゃったらヤバイ。
「ど、どうすればいいの?」
「そのために俺がSランクになるんだ。Sランクの資格はかなりの権力を持てることになる。キオに危害をくわえようとするやつが王族だったとしても、勝手にのして問題視されない程度にはな。」
「やっぱりそうなんだ、ね。」
もしかしたらそれはガロにとって嫌なことだったのかもしれない。甘えてしまっているんだろう。でもまだまだこの世界の理を全然知らない僕には、目の前のガロに甘えることしかできない。
「まぁすべて杞憂でニンゲンのお前を見られても王族側が何もしてこない可能性もある。だが楽観視するのはない。できうる限りの準備をして、何もなければよかったと言えるだろ?」
「確かにそれはそうだね。でも僕がこの家を出なければそんなことまでしなくても・・・」
「それは退屈なんだろ?そう顔に出てるぞ。大丈夫だ。Sランクはギルドの仕事が面倒だっただけでなったほうがいいのはわかってたんだ。じじいのおかげでだいぶ仕事面の優遇してもらったから家にきたくもできる。本来は帰還中泊まり込みなんだけどな。」
「そうなんだ、結構大変な仕事なんだね・・・」
「そうだな。だがまぁ物事は慣れさ。まぁ俺は慣れる前にSランクに必要なギルド仕事終わらせるつもりだけどな。」
「おぉ、すごい自信だね。でも無理はしないでね?」
「まぁ、すべては明日からだな。俺は勤務に、キオは訓練にギルドだ。」
「うん、もうちょっと魔法訓練もしたいからね。」
あ、でも魔法訓練の前にギルド登録をするのかな?ガロの仕事始まったらまず僕を登録するみたいな話だった気がする。ギルド登録か、結構楽しみかも。
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「それはキオにしかわからねぇだろうな。そういう話も聞けなかったからな。」
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