そこは獣人たちの世界

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第二章

ネズミのしっぽ

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自分の状況を思い出し終えるとちょうど鉄の扉の取っ手が回され、ギギギといびつな音を立てて開く周りの鉄壁とはちょっと色が違うのと、取っ手と開くための金具部分がなきゃ扉ってわからないけど、開いたんだからやっぱり扉だったってわけだ。
入ってきたのは当然ガロじゃなくって僕の部屋に来た黒ずくめの奴だった。あの時は一瞬だったからよくわからなかったけど、身長が僕の胸元くらいしかない。この世界、結構高身長な人たちばっかりだったのに。
それにしても部屋の天井の明かりに照らされてるのに、ほんとにそこにいるのかどうかわかりにくい、なんというか影のようなやつだな。

「やっと目を覚ましたか。強くやりすぎたかな?」

皮肉めいてバカにしたように言ってきたけど、ちょっとイラつきながらも僕からは何もしゃべらない。こういうときも声を出すのはよくないって言われてる。

「ふっ、だんまりか。雷剣の教育が行き届いているようだな。戦闘面はまだまだのようだが。」

何を言われてもとにかく無視。そう思ってったけど、急に顔に巻いた黒い巻き布を解き始めた。いや、どうやら顔から全身にかけて巻き布をしていたようだ。現れたのは漆黒の毛並みの鼠種の男だった。耳の先から細く長い尻尾の先まで黒い。そして片耳は完全に欠落している。つまりこいつはかなりやばいところの鼠種ってことだよね。
それにしても、なんだこいつ、つい見ちゃったけど巻き布以外何もしてない、つまり今全裸だ。どういうつまりなんだ?

「さて、せっかくだから自己紹介でもしておこうか。もっとも、君がすべてを忘れ主人のものとなるか、自分が今日死ぬかの二択なのだろうがな。」

クククとジョークなのかもわからないことを笑って話すが、その口の中すらも真っ黒で、白い部分など一つもない。まさに悪という感じの姿だ。

「自分は影ネズミ。それ以上でもそれ以下でもない。人となるような名などない。それは間違っても奴隷などに落とされないように。主人の情報を漏らさぬためにだ。」

黒い目が怪しく光る。こいつは主人とやらのためにすべてをささげたやつなんだ。そのためにならどんなこともする。どんな手段を主使う。そういうことなんだろう。

「まぁ自分のことを話したとして、君がしゃべるとは思っていない。君にかけられていた追跡の魔道術も知っている。そこに貼り付けてからは一時的に消えているが、そこまでの道のりは雷剣にばれている。早く始めよう。」

こいつ、ガロが僕にかけた魔道具のことも知ってるのか。それなのにさっきの自分紹介はどういうことなんだろう?そして何を始められるんだ?影ネズミとやらが僕に近づいてくる。一生懸命に体をよじるけどやっぱり枷が外れる気配はない。

「無駄な抵抗だな。」

そう言い放たれる。それくらいわかってる。でもお前が何をしてくるのかわからなくて怖いんだ。影ネズミの手が僕の下腹部に伸びる。まさかこいつ、そのために裸に!?
僕のものに直接、やつの手が触れている。やめろという意思を言葉にする代わりに首を横に振り、体をよじるが、意味をなさず。むしろ僕のを追うように触れてきて余計に感触が伝わってくる。

「少し反応してきたな。嘆くことはないぞ?雄っていうのはここを刺激されれば大きくする。自分のようによほど感覚拒絶の訓練でも積んでいなければな。」

そんな風に諭されるのも余計に腹が立ってくる。だけどそれとは裏腹に僕のは反応して少し大きくなってしまって頭をのぞかせている。さらに無理やり収納袋を下げて完全に五部まで僕のが外に出てきてしまう。

「使用頻度の低い綺麗な色だな。主人のものになればすぐこんなピンクでなくなるぞ。より雄らしくなりたくはないか?」

別にそんなおせっかいはいらないと首を横に振る。いや、それ以前に僕のをずっと触れて軽く扱いて来てるから快楽に耐えるように首を横に振っていたけど。

「まぁそんなことは今はどうでもいい。お前の口を割らせるのが先だ。さっさと仕込んじまうぜ。」

上を向いた僕のを無理やり下に向けると、先端に影ネズミのすごく細くて長いしっぽが付きたてられる。何する気だと思った瞬間、無理やり大きくさせられた僕の先端の中に尻尾が入り込んできた。

「っ!?」

入り込んできた瞬間に軽い痛みを感じたけど、なぜかその一瞬だけで、異物感は感じるけど痛みはほとんどない。といってもそこは何か入れるような場所じゃない。

「おっと、下手に動くと君が感じるだけだよ?最も快楽を得たいというなら自由に。ゆっくりと根元まで入れてあげよう。そして根元まで入りきった時、きっと君は落ちている。安心して体を預けるといい。」

そんなことを言われてじっとはできない。でも腰を引こうにも真後ろは壁で引けず、左右に軽く動かしても、言われた通り僕の中を貫く尻尾の刺激が強くなって、余計に快楽を受けるだけだった。
抵抗するにもできず、ただただ僕の中にゆっくりと鼠のしっぽが入れられていくのを感じることしかできないのが悔しくてか、はたまた抵抗できない快楽を与えられたからなのか軽く涙が出てきていた。
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