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第五話 このご恩は必ず
「い、今のは……」
「セリア様、大丈夫ですか!? しっかりしてください!」
リズの心配する声に反応して顔をあげると、そこにはとても不安げに眉尻を下げる、リズの顔があった。
「セリア様、どうして泣いているんですか? もしかして、どこか痛いのですか!?」
「いえ……私……」
リズに心配をかけないように、涙を止めようと思ったが、一向に止まる気配がない。
なぜなら、先程の予知に出てきたリズが感じていた、胸が引き裂かれるような悲しみと、強すぎる喪失感に襲われたからだ。
「リズ、あなた……家族はいるかしら?」
「えっ? は、はい……故郷に、母が一人。母は病気で、高額なお薬が必要なんです。そのお金を稼ぐために、たくさん勉強をして、お給料が良いお城の使用人のお仕事をしているんです」
なるほど、だからさっきはクビだけはしないでくれと言っていたのね。本当に優しさの塊みたいな方だわ。
「ただ、最近あまり調子が良くないみたいでして……ドリアーヌさんに、少しお休みが欲しいとお願いしたんですけど、新人の癖に休みなんて甘えているのかと、一蹴されちゃいまして……逆に仕事を増やされちゃいました。って、これじゃあ愚痴を言っているみたいですよね! わ、忘れてください!」
「いえ、お気になさらず。あなたはとても優しくて、ご立派なお方ですのね。きっと、あなたのお母様も、素敵な女性なのでしょうね」
「っ……! は、はい! お母さんは、わたしが生まれる前に、病気で亡くなったお父さんの分まで、女手一つでわたしを育ててくれた、凄い人なんです! 色々なことを知ってますし、お料理も上手ですし、お歌も! ただ、怒るとちょっぴり怖くて……えへへ」
先程までの怯えた顔から一転して、目をキラキラと輝かせながら話すリズの姿は、本当に心の底から母のことが好きなんだと、伝わってくるものだった。
「リズ、落ち着いて聞いてください。予知の魔法で、あなたの未来が見えたのです」
「わたしの未来、ですか? でも、聖女はジェシカ様ですよね? どうしてあなたが見えるのですか?」
どうやら、リズは私が聖女ということは知らないようだ。事情を知っているのは極一部だから仕方のないことではあるが……説明している時間も惜しいから、ここは適当に誤魔化そう。
「え、えーっと……私が見たのではありません。先程、お姉様が見えたものを話していたのを、たまたま聞いてましたの。とにかく、いつかはわかりませんが、あなたが墓標の前で、深い悲しみに暮れている未来が見えたのです。ひょっとしたら、あなたのお母様が……」
「え……お、お母さん……が……?」
いきなりこんなことを言われたら、誰だって驚くだろう。私だって、予知なんて無ければ、きっと驚いている。
「でも、今ならまだ間に合うかもしれませんわ。今すぐに旅支度を整えて、実家に帰りなさい。これは命令です」
「で、ですが……お仕事が……」
「お金のことも、お仕事のことも心配しなくていいです。お父様やドリアーヌには、私から話しておきますし、不在の間のお給料分のお金は用意しますから、安心して行ってきなさい」
「で、でも……」
「この機会を逃したら、もうあなたはお母様に会えないかもしれませんのよ!? それなのに、あなたは行かないと言うですか! もし、取り返しがつかないことになったら、一生後悔することになりますのよ!」
「セリア様……」
リズには、悲しい思いをしてほしくないし、後悔もしてほしくない。だから、彼女のために声を荒げると、リズはクリッとした大きな瞳に涙を貯めながら、深く頷いた。
「ありがとうございます、セリア様! このご恩は、一生忘れません!」
「お礼なんて必要ありません。これは、私のことを心配してくださったあなたへ、私からのささやかなお礼にすぎませんもの。さあ、急いで!」
とにかく、一秒も早く帰ってほしくて、身支度をさせてそのまま出ていかせた。その後、私はお城に来ていた商人に、大好きな本を何冊か売りに出しにいった。
「思ったよりもまとまったお金になりましたわね」
彼曰く、かなり昔の本で、それも初版で綺麗だから、かなりの価値があるとのことだ。大切に読んでいたのが、こんなところで役に立つだなんてね。
「大切な本でしたが、リズのためなら安いものです」
私がリズからもらったこの暖かい気持ちは、いくら大金を持っていたとしても、決して手に入れることが出来ない、素晴らしいものだ。
「さて、お父様の方は……まあ別にいいかしら。基本的に、使用人の仕事に関しては、ドリアーヌが一任してますしね」
彼女は、私を虐げるどころか、今までにも沢山の使用人を虐め、退職にまで追い込んだような、最低の女……ちょうどいい。ドリアーヌから復讐をしてやろう。
「そのための準備として……」
私は椅子に座り、とある人に向けてのお手紙を書いた。これをしておかないと、物事がスムーズに進まないもの。
「これでよしっと」
毎日決まった時間に、お城には郵便屋来てくれて、手紙を届けたり、預かってくれる。そろそろ来る時間だから、急いで手紙がまとめて入っている箱の元へとやってきて、手紙を箱に入れておいた。
とりあえず、準備は出来たわ。後は、ドリアーヌを呼び出して、サプライズプレゼントをあげなくちゃ。ドリアーヌ、きっと涙を流しながら喜んでくれるにちがいないわ……ふふふ。
****
「セリア様、急に呼び出しだなんて、一体何のご用ですか?」
私は、自分の部屋にドリアーヌを呼び出した。彼女は機嫌が悪いのか、イライラした様子を見せている。
「いや、聞くまでもありませんわね。予知で使用人や兵士の不幸を見たと?」
「ええ。大層怯えておりましたわ」
「それで仕事に支障が出て、私が責任を取ることになったら、どうしてくれるんですか!?」
「知りませんわ、そんなこと。そもそも、予知は制御できるものではありませんので」
このままだと、ただの言い合いになってしまう。話を変えてしまわないとね。
「それよりも、近頃のあたなは、随分と熱心に仕事をしておられると聞きまして」
「当然です。使用人の長として、模範になるべく働いております」
模範? 思わず鼻で笑ってしまうところだったわ。あなたがしているのは、ただ権力を振りかざした、勘違いをしている猿山のボスといったところかしらね。
「そんなあなたに、私から特別な休暇を与えたいと思いまして。南の島でバカンスですわ」
「バカンス!? なんて魅惑の響き……!」
「もちろん旅費は用意しますし、有給扱いなので、お給料は発生しますわ。戻られた際に、お渡しする予定です。私の方から、知人の船乗りに連絡してますので、明日には出発してください」
私は作り笑顔を浮かべながら、楽しんできてねと伝えると、興奮冷めやらぬドリアーヌは、嬉しそうに鼻を鳴らした。
「ああ、そうだ。あなたがいない間の代わりは、きちんと用意してくださいませ。でなければ、後でお父様に怒られてしまうかもしれませんわよ?」
「ふん、面倒だね……わかりましたよ」
「うふふ……喜んでもらえて何よりですわ。私が用意した、南の島のバカンスを堪能してくださいませ」
……ああ、言ってなかったが、船は片道しか用意していないし、島は無人島だから、もう帰ってこられないでしょうね。
まあ、頑張って泳いだり、資源を集めて小舟でも作れば、帰れるかもしれないけど。散々私やリズ達をいじめた愚かな女には、誰もいない島で一人寂しく生きていくのが、お似合いの末路だ。
事実に気が付いた時、ドリアーヌは一体どんな顔をするのだろう。怒るのか、泣きだすのか、呆けるのか……ああ、どれだったとしても、愉快で顔がにやけてしまうわ!
「セリア様、大丈夫ですか!? しっかりしてください!」
リズの心配する声に反応して顔をあげると、そこにはとても不安げに眉尻を下げる、リズの顔があった。
「セリア様、どうして泣いているんですか? もしかして、どこか痛いのですか!?」
「いえ……私……」
リズに心配をかけないように、涙を止めようと思ったが、一向に止まる気配がない。
なぜなら、先程の予知に出てきたリズが感じていた、胸が引き裂かれるような悲しみと、強すぎる喪失感に襲われたからだ。
「リズ、あなた……家族はいるかしら?」
「えっ? は、はい……故郷に、母が一人。母は病気で、高額なお薬が必要なんです。そのお金を稼ぐために、たくさん勉強をして、お給料が良いお城の使用人のお仕事をしているんです」
なるほど、だからさっきはクビだけはしないでくれと言っていたのね。本当に優しさの塊みたいな方だわ。
「ただ、最近あまり調子が良くないみたいでして……ドリアーヌさんに、少しお休みが欲しいとお願いしたんですけど、新人の癖に休みなんて甘えているのかと、一蹴されちゃいまして……逆に仕事を増やされちゃいました。って、これじゃあ愚痴を言っているみたいですよね! わ、忘れてください!」
「いえ、お気になさらず。あなたはとても優しくて、ご立派なお方ですのね。きっと、あなたのお母様も、素敵な女性なのでしょうね」
「っ……! は、はい! お母さんは、わたしが生まれる前に、病気で亡くなったお父さんの分まで、女手一つでわたしを育ててくれた、凄い人なんです! 色々なことを知ってますし、お料理も上手ですし、お歌も! ただ、怒るとちょっぴり怖くて……えへへ」
先程までの怯えた顔から一転して、目をキラキラと輝かせながら話すリズの姿は、本当に心の底から母のことが好きなんだと、伝わってくるものだった。
「リズ、落ち着いて聞いてください。予知の魔法で、あなたの未来が見えたのです」
「わたしの未来、ですか? でも、聖女はジェシカ様ですよね? どうしてあなたが見えるのですか?」
どうやら、リズは私が聖女ということは知らないようだ。事情を知っているのは極一部だから仕方のないことではあるが……説明している時間も惜しいから、ここは適当に誤魔化そう。
「え、えーっと……私が見たのではありません。先程、お姉様が見えたものを話していたのを、たまたま聞いてましたの。とにかく、いつかはわかりませんが、あなたが墓標の前で、深い悲しみに暮れている未来が見えたのです。ひょっとしたら、あなたのお母様が……」
「え……お、お母さん……が……?」
いきなりこんなことを言われたら、誰だって驚くだろう。私だって、予知なんて無ければ、きっと驚いている。
「でも、今ならまだ間に合うかもしれませんわ。今すぐに旅支度を整えて、実家に帰りなさい。これは命令です」
「で、ですが……お仕事が……」
「お金のことも、お仕事のことも心配しなくていいです。お父様やドリアーヌには、私から話しておきますし、不在の間のお給料分のお金は用意しますから、安心して行ってきなさい」
「で、でも……」
「この機会を逃したら、もうあなたはお母様に会えないかもしれませんのよ!? それなのに、あなたは行かないと言うですか! もし、取り返しがつかないことになったら、一生後悔することになりますのよ!」
「セリア様……」
リズには、悲しい思いをしてほしくないし、後悔もしてほしくない。だから、彼女のために声を荒げると、リズはクリッとした大きな瞳に涙を貯めながら、深く頷いた。
「ありがとうございます、セリア様! このご恩は、一生忘れません!」
「お礼なんて必要ありません。これは、私のことを心配してくださったあなたへ、私からのささやかなお礼にすぎませんもの。さあ、急いで!」
とにかく、一秒も早く帰ってほしくて、身支度をさせてそのまま出ていかせた。その後、私はお城に来ていた商人に、大好きな本を何冊か売りに出しにいった。
「思ったよりもまとまったお金になりましたわね」
彼曰く、かなり昔の本で、それも初版で綺麗だから、かなりの価値があるとのことだ。大切に読んでいたのが、こんなところで役に立つだなんてね。
「大切な本でしたが、リズのためなら安いものです」
私がリズからもらったこの暖かい気持ちは、いくら大金を持っていたとしても、決して手に入れることが出来ない、素晴らしいものだ。
「さて、お父様の方は……まあ別にいいかしら。基本的に、使用人の仕事に関しては、ドリアーヌが一任してますしね」
彼女は、私を虐げるどころか、今までにも沢山の使用人を虐め、退職にまで追い込んだような、最低の女……ちょうどいい。ドリアーヌから復讐をしてやろう。
「そのための準備として……」
私は椅子に座り、とある人に向けてのお手紙を書いた。これをしておかないと、物事がスムーズに進まないもの。
「これでよしっと」
毎日決まった時間に、お城には郵便屋来てくれて、手紙を届けたり、預かってくれる。そろそろ来る時間だから、急いで手紙がまとめて入っている箱の元へとやってきて、手紙を箱に入れておいた。
とりあえず、準備は出来たわ。後は、ドリアーヌを呼び出して、サプライズプレゼントをあげなくちゃ。ドリアーヌ、きっと涙を流しながら喜んでくれるにちがいないわ……ふふふ。
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「セリア様、急に呼び出しだなんて、一体何のご用ですか?」
私は、自分の部屋にドリアーヌを呼び出した。彼女は機嫌が悪いのか、イライラした様子を見せている。
「いや、聞くまでもありませんわね。予知で使用人や兵士の不幸を見たと?」
「ええ。大層怯えておりましたわ」
「それで仕事に支障が出て、私が責任を取ることになったら、どうしてくれるんですか!?」
「知りませんわ、そんなこと。そもそも、予知は制御できるものではありませんので」
このままだと、ただの言い合いになってしまう。話を変えてしまわないとね。
「それよりも、近頃のあたなは、随分と熱心に仕事をしておられると聞きまして」
「当然です。使用人の長として、模範になるべく働いております」
模範? 思わず鼻で笑ってしまうところだったわ。あなたがしているのは、ただ権力を振りかざした、勘違いをしている猿山のボスといったところかしらね。
「そんなあなたに、私から特別な休暇を与えたいと思いまして。南の島でバカンスですわ」
「バカンス!? なんて魅惑の響き……!」
「もちろん旅費は用意しますし、有給扱いなので、お給料は発生しますわ。戻られた際に、お渡しする予定です。私の方から、知人の船乗りに連絡してますので、明日には出発してください」
私は作り笑顔を浮かべながら、楽しんできてねと伝えると、興奮冷めやらぬドリアーヌは、嬉しそうに鼻を鳴らした。
「ああ、そうだ。あなたがいない間の代わりは、きちんと用意してくださいませ。でなければ、後でお父様に怒られてしまうかもしれませんわよ?」
「ふん、面倒だね……わかりましたよ」
「うふふ……喜んでもらえて何よりですわ。私が用意した、南の島のバカンスを堪能してくださいませ」
……ああ、言ってなかったが、船は片道しか用意していないし、島は無人島だから、もう帰ってこられないでしょうね。
まあ、頑張って泳いだり、資源を集めて小舟でも作れば、帰れるかもしれないけど。散々私やリズ達をいじめた愚かな女には、誰もいない島で一人寂しく生きていくのが、お似合いの末路だ。
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