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第四十一話 デートのお誘い!?
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フェルト殿下にお願いをした翌日から、私はアルフレッド様やお城の方と一緒に、戦争の影響で食料に困っている方々の元に向かい、炊き出しをしてまわり始めた。
戦争の被害に遭った地域なのだから、ある程度の覚悟はしていったのだが……私の想像なんて、足元にも及ばないものだった。
建物は焼け焦げ、大地は荒れ果て、動物や植物といった生命の鼓動は一切感じられない、荒れ果てた大地……あまりにもむごすぎて、体調が悪くなってしまうくらいだった。
そんな場所に今も住んでいる方々は、お金や地位の関係で、都会に行くことが出来ない民なのだが……彼らは貧困に苦しみながらも、力を合わせて逞しく生きていた。私の方が、彼らから元気を分けてもらったくらいだ。
そんな彼らを助けるために、王家は多くの地域で炊き出しや住居の建設、資金の援助、大地を荒廃させる魔力の除去や植林といった、多くのことを行っている。
その仕事は、アルフレッド様も率先して行っていて、私はその仕事の一端を、炊き出しのお手伝いをしながら見ていたのだが……ある時はとても真面目に、ある時は親し気に民に接するその姿に、キュンキュンしっぱなしだった。
それは、私以外の女性も感じていたことのようで……炊き出しを行っている時に、アルフレッド様にカッコいいとか、素敵とか言う女性を何度も見かけた。
そのたびに、私はアルフレッド様の腕に抱きつきながら、猫のようにフシャー! っと彼女達に威嚇をしたものだ。
今考えると、みっともない行動だったかもしれないけど……私、アルフレッド様の婚約者だし……別にいいわよね?
「セリア様、今日のお茶はどうですか?」
「ええ、とてもおいしいわ。いつもありがとう、リズ」
「えへへ、喜んでもらえて良かったです!」
炊き出しをするようになってからしばらく経ったある日、私は自室のバルコニーで、リズが淹れてくれたおいしいお茶に舌鼓を打っていた。
「ねえリズ、私……このままで良いと思いますか?」
「というと?」
「最近は、色々なところに赴いて、炊き出しのお手伝いをしながら、この国の多くの方々と触れ合ってきましたわ。それはとても有意義ですし、このお城での生活は何不自由がなく、夢にまで見た魔法の勉強までさせてもらえてます」
「素敵なことじゃないですか?」
「ええ、とても素敵で感謝しかありません。しかし……目的である復讐を進められないで、こんな幸せを謳歌していていいのだろうかと、ふと考えてしまうのです」
アルフレッド様達が私を大切にしてくれるのは嬉しいし、この国のために手伝いたいと思った気持ちに、嘘偽りはないとはいえ、やはり気になるものは気になってしまう。
こんなことを言われても、リズを困らせてしまうだけなのに。私、情けない友人だわ。
「セリア様は今までずっと大変だったんですから、今が幸せになることは良いことですし、復讐なんて、本当はしない方が良いことですよ! きっとセリア様のお母様も、復讐よりも幸せに暮らす方が、喜んでくれると思いますし……あとほら、前に予知で見た破滅とやらも、幸せになれば、幸せパワーで追い払えるかもしれませんよ!」
「リズ……ふふっ、そうかもしれませんわね。ありがとうございます」
優しいリズの励ましのおかげで、私の心は少しだけ軽くなった気がした。
幸せな方が喜ぶ、か……確かにそうなのかもしれない。少なくとも、私がもしお母様の立場で、自分の娘が私と同じようになったら、復讐よりも幸せになってほしいと思うだろう。
……でも、やっぱりこの胸を熱く焦がす、家族への復讐の炎が収まるとは思えない。一度大きな復讐をしたとはいえ、戦争の真実を知った今では、あんなのでは生ぬるいと思っている。
「そうだ、話は変わりますけど……」
「ええ、なにかしら?」
「アルフレッド様には、いつ告白されるのですか?」
「ぶふっ!?」
ちょうどお茶を口に含んでいる時に、なんてことを聞いてくるの!? 思わず吹き出してしまったじゃないの! こんな姿、誰かに見られていたら、恥ずかしすぎて死んでしまうわ!
「急にどうしたんですか? タイミング悪く、咳き込んじゃいました?」
「げほっげほっ……あ、あなたが急に変な質問をするからですわよ!」
真面目な話から一転して、突然告白はいつなのかって聞かれて、驚かない人間がどこにいるというの!? もしいるなら、ぜひ私に紹介してほしいわ!
「別に変な質問じゃないと思いますけど? それで、いつするんですか?」
「こ、告白だなんて……そんな、恥ずかしいですわ……」
「そんな弱気じゃダメですよ! 恋愛はガンガン行くのが肝心って、この前読んだ本に描いてありましたよ! そうだっ! アルフレッド様に、デートのお誘いをするとかどうでしょう!」
「で、デート!?」
「なんでそんなに驚くんですか? 婚約者同士がデートに行くなんて、当然じゃないですか!」
で、デートって……お付き合いしている男女がするものでしょう? 私、まだアルフレッド様とお付き合いはしていないし……うん? でも、私達は婚約者だから、お付き合いというステージは、既に超えているような……??
「え……えーっと、ほら……アルフレッド様は国のことでお忙しいですし、急にデートなんて言われても、きっとご迷惑に感じると思いますわよ?」
「はぁ……?」
「えっ、なんですの? その、あなた何を言っているんですか? って言いたげな呆れ顔は」
「実際にそう思っていますからね。あれだけ最初から好き好き攻撃されてるのに、デートに誘って迷惑に思うなんて、本当に思ってます?」
思っているのかどうかと聞かれると、全然思っていない。迷惑と思うどころか、半ば発狂するんじゃないかというくらい、大喜びするような気がしてならない。
「そ、そんな喜んでいただけるなんて……えへ、えへへへ……」
「おーい、セリア様ー? 現実に戻って来てくださーい。あとよだれたれてますよー?」
「はっ……!?」
危なかった。私としたことが、妄想の世界にどっぷりと浸かるところだった。毎晩、アルフレッド様のことを考えてしまい、寝不足気味になっているのだから、気をつけないと。
「こほんっ。前向きに検討してみますわ」
「いやいやいや、そこはこの前みたいに、今すぐ行動でしょう!」
「それはそうかもしれませんが……いくら喜んでくれる可能性が大きいとはいえ、お忙しい中で時間を割いてもらうのは、申し訳なくて」
「セリア様は真面目ですねぇ……なら、問題がないかどうか、聞いてみましょうよ!」
「きゃっ! ちょっとリズ!?」
リズの勢いに押されたまま連れてこられた場所は、謁見の間だった。以前、手伝いをしたいと申し出た時もここに来たのよね。
「おや、セリア様。国王陛下にご用事ですか?」
「用事というか、その……」
「はい、そうなんです! フェルト殿下はおられますか?」
「今は会議で席を外しております。もう間もなく戻ってこられるはずですが……」
「あれあれ~? やっほ~! どうかしたのかい?」
噂をすればなんとやら。今日のところは引き返そうと思ったところで、フェルト殿下が屈託のない笑顔で声をかけてきた。
「フェルト殿下、度々申し訳ございません! 実は、セリア様とアルフレッド様のことで、少しお願いがありまして!」
「そうなの? それじゃ、中でゆっくり聞いちゃおっかな~!」
フェルト殿下に連れられて謁見の間に入ると、我先にとリズが話し始めた。
「単刀直入に言うと、お二人にデートに行ってもらいたいので、アルフレッド様がお休みをする許可を貰いたいのです!」
「デート? ずいぶんと予想外のお願いで、僕驚いちゃったよ! セリアは、アルフレッドとデートがしたいのかな~?」
「あ、いや……その……したくないわけではないのですが、アルフレッド様はお忙しいのに、ご迷惑になってしまうと思いまして。そもそも、自分から国の手伝いをしたいと申し出たのに、逆になるようなことを申し出るだなんて、おかしな話ですわよね!」
「ふむ……ごほんっ。是非アルフレッドと羽を伸ばしてきてほしい」
先程までの軽い雰囲気ではなく、真面目な面持ちのフェルト殿下の言葉に、私は自分の耳を疑った。
「えっ? よろしいのですか……?」
「むしろ、こちらからお願いしたいくらいだ。最近のアルフレッドは、国のためによく働いてくれているのは、そなたも知っているだろう。国王として、それはとても嬉しいことではあるが……父としては、アルフレッドの体調が心配だ。それに、年頃の若者が仕事に忙殺されるのは、いたたまれなくてな。少しは休むように何度も言っているが、いつも軽く流されてしまうのだ」
ああ……真面目で国想いなアルフレッド様なら、簡単に想像できてしまうくらい、言いそうなセリフだ。
「そういうことだから、是非アルフレッドと出かけてきてほしい。なに、一日くらい休んだって、復興作業に影響は出ないようにする」
「……わ、わかりましたわ」
こうして、私はアルフレッド様とデートに行くことが決まってしまった。
ああ、どうしよう……今から緊張しすぎて、口から心臓が出てきそうだ。それに、デートって具体的に何をすればいいか、どこに行けばいいかわからない。私、どうすればいいの……!?
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建物は焼け焦げ、大地は荒れ果て、動物や植物といった生命の鼓動は一切感じられない、荒れ果てた大地……あまりにもむごすぎて、体調が悪くなってしまうくらいだった。
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その仕事は、アルフレッド様も率先して行っていて、私はその仕事の一端を、炊き出しのお手伝いをしながら見ていたのだが……ある時はとても真面目に、ある時は親し気に民に接するその姿に、キュンキュンしっぱなしだった。
それは、私以外の女性も感じていたことのようで……炊き出しを行っている時に、アルフレッド様にカッコいいとか、素敵とか言う女性を何度も見かけた。
そのたびに、私はアルフレッド様の腕に抱きつきながら、猫のようにフシャー! っと彼女達に威嚇をしたものだ。
今考えると、みっともない行動だったかもしれないけど……私、アルフレッド様の婚約者だし……別にいいわよね?
「セリア様、今日のお茶はどうですか?」
「ええ、とてもおいしいわ。いつもありがとう、リズ」
「えへへ、喜んでもらえて良かったです!」
炊き出しをするようになってからしばらく経ったある日、私は自室のバルコニーで、リズが淹れてくれたおいしいお茶に舌鼓を打っていた。
「ねえリズ、私……このままで良いと思いますか?」
「というと?」
「最近は、色々なところに赴いて、炊き出しのお手伝いをしながら、この国の多くの方々と触れ合ってきましたわ。それはとても有意義ですし、このお城での生活は何不自由がなく、夢にまで見た魔法の勉強までさせてもらえてます」
「素敵なことじゃないですか?」
「ええ、とても素敵で感謝しかありません。しかし……目的である復讐を進められないで、こんな幸せを謳歌していていいのだろうかと、ふと考えてしまうのです」
アルフレッド様達が私を大切にしてくれるのは嬉しいし、この国のために手伝いたいと思った気持ちに、嘘偽りはないとはいえ、やはり気になるものは気になってしまう。
こんなことを言われても、リズを困らせてしまうだけなのに。私、情けない友人だわ。
「セリア様は今までずっと大変だったんですから、今が幸せになることは良いことですし、復讐なんて、本当はしない方が良いことですよ! きっとセリア様のお母様も、復讐よりも幸せに暮らす方が、喜んでくれると思いますし……あとほら、前に予知で見た破滅とやらも、幸せになれば、幸せパワーで追い払えるかもしれませんよ!」
「リズ……ふふっ、そうかもしれませんわね。ありがとうございます」
優しいリズの励ましのおかげで、私の心は少しだけ軽くなった気がした。
幸せな方が喜ぶ、か……確かにそうなのかもしれない。少なくとも、私がもしお母様の立場で、自分の娘が私と同じようになったら、復讐よりも幸せになってほしいと思うだろう。
……でも、やっぱりこの胸を熱く焦がす、家族への復讐の炎が収まるとは思えない。一度大きな復讐をしたとはいえ、戦争の真実を知った今では、あんなのでは生ぬるいと思っている。
「そうだ、話は変わりますけど……」
「ええ、なにかしら?」
「アルフレッド様には、いつ告白されるのですか?」
「ぶふっ!?」
ちょうどお茶を口に含んでいる時に、なんてことを聞いてくるの!? 思わず吹き出してしまったじゃないの! こんな姿、誰かに見られていたら、恥ずかしすぎて死んでしまうわ!
「急にどうしたんですか? タイミング悪く、咳き込んじゃいました?」
「げほっげほっ……あ、あなたが急に変な質問をするからですわよ!」
真面目な話から一転して、突然告白はいつなのかって聞かれて、驚かない人間がどこにいるというの!? もしいるなら、ぜひ私に紹介してほしいわ!
「別に変な質問じゃないと思いますけど? それで、いつするんですか?」
「こ、告白だなんて……そんな、恥ずかしいですわ……」
「そんな弱気じゃダメですよ! 恋愛はガンガン行くのが肝心って、この前読んだ本に描いてありましたよ! そうだっ! アルフレッド様に、デートのお誘いをするとかどうでしょう!」
「で、デート!?」
「なんでそんなに驚くんですか? 婚約者同士がデートに行くなんて、当然じゃないですか!」
で、デートって……お付き合いしている男女がするものでしょう? 私、まだアルフレッド様とお付き合いはしていないし……うん? でも、私達は婚約者だから、お付き合いというステージは、既に超えているような……??
「え……えーっと、ほら……アルフレッド様は国のことでお忙しいですし、急にデートなんて言われても、きっとご迷惑に感じると思いますわよ?」
「はぁ……?」
「えっ、なんですの? その、あなた何を言っているんですか? って言いたげな呆れ顔は」
「実際にそう思っていますからね。あれだけ最初から好き好き攻撃されてるのに、デートに誘って迷惑に思うなんて、本当に思ってます?」
思っているのかどうかと聞かれると、全然思っていない。迷惑と思うどころか、半ば発狂するんじゃないかというくらい、大喜びするような気がしてならない。
「そ、そんな喜んでいただけるなんて……えへ、えへへへ……」
「おーい、セリア様ー? 現実に戻って来てくださーい。あとよだれたれてますよー?」
「はっ……!?」
危なかった。私としたことが、妄想の世界にどっぷりと浸かるところだった。毎晩、アルフレッド様のことを考えてしまい、寝不足気味になっているのだから、気をつけないと。
「こほんっ。前向きに検討してみますわ」
「いやいやいや、そこはこの前みたいに、今すぐ行動でしょう!」
「それはそうかもしれませんが……いくら喜んでくれる可能性が大きいとはいえ、お忙しい中で時間を割いてもらうのは、申し訳なくて」
「セリア様は真面目ですねぇ……なら、問題がないかどうか、聞いてみましょうよ!」
「きゃっ! ちょっとリズ!?」
リズの勢いに押されたまま連れてこられた場所は、謁見の間だった。以前、手伝いをしたいと申し出た時もここに来たのよね。
「おや、セリア様。国王陛下にご用事ですか?」
「用事というか、その……」
「はい、そうなんです! フェルト殿下はおられますか?」
「今は会議で席を外しております。もう間もなく戻ってこられるはずですが……」
「あれあれ~? やっほ~! どうかしたのかい?」
噂をすればなんとやら。今日のところは引き返そうと思ったところで、フェルト殿下が屈託のない笑顔で声をかけてきた。
「フェルト殿下、度々申し訳ございません! 実は、セリア様とアルフレッド様のことで、少しお願いがありまして!」
「そうなの? それじゃ、中でゆっくり聞いちゃおっかな~!」
フェルト殿下に連れられて謁見の間に入ると、我先にとリズが話し始めた。
「単刀直入に言うと、お二人にデートに行ってもらいたいので、アルフレッド様がお休みをする許可を貰いたいのです!」
「デート? ずいぶんと予想外のお願いで、僕驚いちゃったよ! セリアは、アルフレッドとデートがしたいのかな~?」
「あ、いや……その……したくないわけではないのですが、アルフレッド様はお忙しいのに、ご迷惑になってしまうと思いまして。そもそも、自分から国の手伝いをしたいと申し出たのに、逆になるようなことを申し出るだなんて、おかしな話ですわよね!」
「ふむ……ごほんっ。是非アルフレッドと羽を伸ばしてきてほしい」
先程までの軽い雰囲気ではなく、真面目な面持ちのフェルト殿下の言葉に、私は自分の耳を疑った。
「えっ? よろしいのですか……?」
「むしろ、こちらからお願いしたいくらいだ。最近のアルフレッドは、国のためによく働いてくれているのは、そなたも知っているだろう。国王として、それはとても嬉しいことではあるが……父としては、アルフレッドの体調が心配だ。それに、年頃の若者が仕事に忙殺されるのは、いたたまれなくてな。少しは休むように何度も言っているが、いつも軽く流されてしまうのだ」
ああ……真面目で国想いなアルフレッド様なら、簡単に想像できてしまうくらい、言いそうなセリフだ。
「そういうことだから、是非アルフレッドと出かけてきてほしい。なに、一日くらい休んだって、復興作業に影響は出ないようにする」
「……わ、わかりましたわ」
こうして、私はアルフレッド様とデートに行くことが決まってしまった。
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