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第三十八話 他と違う教師
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■レオ視点■
アメリアと一緒に生活できない、地獄よりも苦しい日々を送っている俺は、体育の授業を抜け出して、とある場所へと向かっていた。
「あ? 何しに来た青二才。授業中だろうが」
「わかってますが、聞きたいことがあってきました」
至極当然のお叱りを受けながらも、俺は冷静に答えてから、シャフト先生の前に椅子を置いて腰を下ろした。
「音や風景を保存する方法ってご存じありませんか?」
「なんだ突然。話が見えねーぞ」
「それもそうですね。俺は……この学園の教師や運営の中で、唯一信じられる人です。なので、あなたにだけは話しておきますね」
そう前置きをしてから、俺はアメリアとの過去と約束、俺がここに転校してきたわけ、アメリアの身に起きた今までの出来事、俺達の新しい関係、俺のやろうとしてることを、全てをシャフト先生に話した。
「あーわかったわかった。お前らの青春物語で、もう砂糖を吐きそうだ。んで、それを話してどうなる?」
「俺はアメリアを傷つけた連中に復讐をします。そのために、証拠として音声や風景を保存できる方法が知りたいのです」
「ほう、なるほどな」
シャフト先生はしばらく考え込んだ後、何かの薬を作り始めた。材料は……よくある薬草に、ホラ貝? あんなのを何に使うんだ?
「大人しく見ててな」
言われた通りに大人しくしていると、それぞれ魔法陣の上に置かれた試験管に、すりつぶした薬草と粉々に砕いたホラ貝と水入れていた。そして、試験管の下に魔法陣を展開した。それから間もなく、試験管の中に、青白い液体が完成していた。
凄い、魔法薬を作る所なんて、初めて生で見られた! アメリアも、将来はこうして色々な魔法を作るのだろうな……アメリアのカッコいい姿を想像するだけで、ちょっと興奮しそうだ。
「さて、ここからだ」
「まだ完成じゃないんですか?」
「当然だ。ここからが術者の腕の見せ所だ」
シャフト先生は、新たに魔法陣を作ると、そこから生まれた黄色の光の粒子を、どんどんと試験管に入れていく。この光は、魔力が視覚化されたもので、火や水といった、魔法の属性によって色が変わるものだ。
「……面白そうな顔で見てるが、見てて楽しいのか?」
「ええ。何せ最初から見るのは初めてなので」
「そうか。ワシのやり方は我流だから、他の連中はもっと丁寧に作るだろうな。さて、これで……完成だ」
シャフト先生が指をパチンっと鳴らすと、それに反応するように試験管から小さな煙がポフンッと出てきた。
素人の俺にはよくわからないが、これで完成ということで良いのだろう。多分!
「お前の言っていた魔法は、どのようなものだ」
「えっと、小さな魔法生物を通して音や景色を届けるんです」
「はん、随分と面倒くさそうな魔法じゃねえか……まあいい。その魔法生物で情報を集めたら、この液に浸せ。それで記録が保存される」
「そんなことが!?」
「これくらい出来て当然だろ」
当然のようにそう言いながら、俺に液体が入った試験管を見せてくれた。
シャフト先生は、いつも研究をしていたとはいえ、よく失敗していた印象だったから、まさかこんな魔法薬を即席で作ってしまったことに、驚きを隠せなかった。
それに、俺から詳しく魔法の詳細を聞く前に、俺の魔法で使える魔法薬を作りだしてしまったことも、とんでもないことだと思う。
「なんだ、そんなアホ面をして。どうせろくなことを考えていないんだろうが」
「いえ……あの、どうしてこれを作ってくれたんですか? いや、頼んでおいてなんですが、どうしてアメリアの味方をしてくれるんですか?」
やや話題逸らし気味になってしまったが、前々から思っていたことをシャフト先生に聞いてみた。
「何が言いたい」
「俺がここに転校してきて思ったのが、ここの教師や運営の方々は、アメリアが酷い目に合っても、見てみぬふりをしているということです。なのに、あなただけはアメリアを見捨てず、隣の教室に来ることを許可しているのが、とても不思議に思ってました」
学園の方針なのかはわからないが、アメリアがいじめられているのは、誰が見てもわかるのに、学園側がなにかすることはなかった。転校してきて間もない俺が、アメリアがいじめられているとか、酷いことをされているのはわかったくらいだからね。
とはいっても、本人が隠すような言動をしていたから、事情を聞くのをグッと堪えて、アメリアの傍にいた。あの栞の一件で、我慢が出来なくなったんだけどね。
そんな状況になる前は、アメリアはずっと一人で苦しんでいたことになる。それなのに、学園はなにもしていないということだ。
でも、シャフト先生はアメリアを直接助けることはしなかったけど、逃げ場所を作ってくれていたのが、ずっと気になっていた。
「まあ不思議に思うの無理はないわな。学園がアメリアを大々的に助けたら、名門校様の中でいじめが行われましたって、世間に晒すことになる。そうなれば、長年かけて気付きあげてきた学園の地位やプライドが、崩れ去ることになる」
「……生徒一人の、一生に一度しかない学生生活を、そんなくだらないことのために犠牲にするなんて……」
「世界ってのは、そういうもんだ。どうでもいい弱者のために、わざわざ犠牲を出してまで助ける義理はねえ。そうなりたくなけりゃ、強くなるしかねえ」
シャフト先生の言っていることは、間違っていない。でも、はいそうですねと納得できるほど、俺はまだ大人になりきれていなかった。
「あいつはな、昔のワシに似てんだよ」
「シャフト先生とアメリアが?」
「ああ。ガリ勉で要領良くやるというのを知らず、がむしゃらに勉強ばかりしている。面倒な連中に目を付けられて、虐げられるところもな」
「先生も……」
「ワシはガキの頃、勉強に明け暮れていた。知識が増えるのが楽しくて、勉強ばかりしていたワシは、周りから根暗な勉強馬鹿として扱われた。しかし、要領が悪かったせいで中々成績が伸びず、周りからは馬鹿にされ……いつしかいじめに発展した。誰も自分の理解者なんていない、どこにも安息の場所は無い。そう思っていた」
どこか遠い目をしながら、淡々と過去を話すシャフト先生の話を、俺は黙って聞き続ける。
いつの時代でも、そういった愚かな人間はいるんだな。どうしてただ努力をしている人間を異端扱いをして、虐げるのか……俺には到底理解できないし、したくもない。
「だがな、ワシにも安息の場所はあった。唯一の家族……弟と妹という、帰るべき場所が。だが、それは脆く崩れ去った」
「一体何があったのですか?」
「……妹が、事故で死んだ」
アメリアと一緒に生活できない、地獄よりも苦しい日々を送っている俺は、体育の授業を抜け出して、とある場所へと向かっていた。
「あ? 何しに来た青二才。授業中だろうが」
「わかってますが、聞きたいことがあってきました」
至極当然のお叱りを受けながらも、俺は冷静に答えてから、シャフト先生の前に椅子を置いて腰を下ろした。
「音や風景を保存する方法ってご存じありませんか?」
「なんだ突然。話が見えねーぞ」
「それもそうですね。俺は……この学園の教師や運営の中で、唯一信じられる人です。なので、あなたにだけは話しておきますね」
そう前置きをしてから、俺はアメリアとの過去と約束、俺がここに転校してきたわけ、アメリアの身に起きた今までの出来事、俺達の新しい関係、俺のやろうとしてることを、全てをシャフト先生に話した。
「あーわかったわかった。お前らの青春物語で、もう砂糖を吐きそうだ。んで、それを話してどうなる?」
「俺はアメリアを傷つけた連中に復讐をします。そのために、証拠として音声や風景を保存できる方法が知りたいのです」
「ほう、なるほどな」
シャフト先生はしばらく考え込んだ後、何かの薬を作り始めた。材料は……よくある薬草に、ホラ貝? あんなのを何に使うんだ?
「大人しく見ててな」
言われた通りに大人しくしていると、それぞれ魔法陣の上に置かれた試験管に、すりつぶした薬草と粉々に砕いたホラ貝と水入れていた。そして、試験管の下に魔法陣を展開した。それから間もなく、試験管の中に、青白い液体が完成していた。
凄い、魔法薬を作る所なんて、初めて生で見られた! アメリアも、将来はこうして色々な魔法を作るのだろうな……アメリアのカッコいい姿を想像するだけで、ちょっと興奮しそうだ。
「さて、ここからだ」
「まだ完成じゃないんですか?」
「当然だ。ここからが術者の腕の見せ所だ」
シャフト先生は、新たに魔法陣を作ると、そこから生まれた黄色の光の粒子を、どんどんと試験管に入れていく。この光は、魔力が視覚化されたもので、火や水といった、魔法の属性によって色が変わるものだ。
「……面白そうな顔で見てるが、見てて楽しいのか?」
「ええ。何せ最初から見るのは初めてなので」
「そうか。ワシのやり方は我流だから、他の連中はもっと丁寧に作るだろうな。さて、これで……完成だ」
シャフト先生が指をパチンっと鳴らすと、それに反応するように試験管から小さな煙がポフンッと出てきた。
素人の俺にはよくわからないが、これで完成ということで良いのだろう。多分!
「お前の言っていた魔法は、どのようなものだ」
「えっと、小さな魔法生物を通して音や景色を届けるんです」
「はん、随分と面倒くさそうな魔法じゃねえか……まあいい。その魔法生物で情報を集めたら、この液に浸せ。それで記録が保存される」
「そんなことが!?」
「これくらい出来て当然だろ」
当然のようにそう言いながら、俺に液体が入った試験管を見せてくれた。
シャフト先生は、いつも研究をしていたとはいえ、よく失敗していた印象だったから、まさかこんな魔法薬を即席で作ってしまったことに、驚きを隠せなかった。
それに、俺から詳しく魔法の詳細を聞く前に、俺の魔法で使える魔法薬を作りだしてしまったことも、とんでもないことだと思う。
「なんだ、そんなアホ面をして。どうせろくなことを考えていないんだろうが」
「いえ……あの、どうしてこれを作ってくれたんですか? いや、頼んでおいてなんですが、どうしてアメリアの味方をしてくれるんですか?」
やや話題逸らし気味になってしまったが、前々から思っていたことをシャフト先生に聞いてみた。
「何が言いたい」
「俺がここに転校してきて思ったのが、ここの教師や運営の方々は、アメリアが酷い目に合っても、見てみぬふりをしているということです。なのに、あなただけはアメリアを見捨てず、隣の教室に来ることを許可しているのが、とても不思議に思ってました」
学園の方針なのかはわからないが、アメリアがいじめられているのは、誰が見てもわかるのに、学園側がなにかすることはなかった。転校してきて間もない俺が、アメリアがいじめられているとか、酷いことをされているのはわかったくらいだからね。
とはいっても、本人が隠すような言動をしていたから、事情を聞くのをグッと堪えて、アメリアの傍にいた。あの栞の一件で、我慢が出来なくなったんだけどね。
そんな状況になる前は、アメリアはずっと一人で苦しんでいたことになる。それなのに、学園はなにもしていないということだ。
でも、シャフト先生はアメリアを直接助けることはしなかったけど、逃げ場所を作ってくれていたのが、ずっと気になっていた。
「まあ不思議に思うの無理はないわな。学園がアメリアを大々的に助けたら、名門校様の中でいじめが行われましたって、世間に晒すことになる。そうなれば、長年かけて気付きあげてきた学園の地位やプライドが、崩れ去ることになる」
「……生徒一人の、一生に一度しかない学生生活を、そんなくだらないことのために犠牲にするなんて……」
「世界ってのは、そういうもんだ。どうでもいい弱者のために、わざわざ犠牲を出してまで助ける義理はねえ。そうなりたくなけりゃ、強くなるしかねえ」
シャフト先生の言っていることは、間違っていない。でも、はいそうですねと納得できるほど、俺はまだ大人になりきれていなかった。
「あいつはな、昔のワシに似てんだよ」
「シャフト先生とアメリアが?」
「ああ。ガリ勉で要領良くやるというのを知らず、がむしゃらに勉強ばかりしている。面倒な連中に目を付けられて、虐げられるところもな」
「先生も……」
「ワシはガキの頃、勉強に明け暮れていた。知識が増えるのが楽しくて、勉強ばかりしていたワシは、周りから根暗な勉強馬鹿として扱われた。しかし、要領が悪かったせいで中々成績が伸びず、周りからは馬鹿にされ……いつしかいじめに発展した。誰も自分の理解者なんていない、どこにも安息の場所は無い。そう思っていた」
どこか遠い目をしながら、淡々と過去を話すシャフト先生の話を、俺は黙って聞き続ける。
いつの時代でも、そういった愚かな人間はいるんだな。どうしてただ努力をしている人間を異端扱いをして、虐げるのか……俺には到底理解できないし、したくもない。
「だがな、ワシにも安息の場所はあった。唯一の家族……弟と妹という、帰るべき場所が。だが、それは脆く崩れ去った」
「一体何があったのですか?」
「……妹が、事故で死んだ」
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