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第七話 結婚の条件
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「えぇっ!?」
まだちゃんとお話してから間もないうえに、社交界で恐れられているお方からの結婚の申し出は、令嬢としてあるまじき大声を出してしまうほど、凄まじい衝撃を与えた。
「突然のことで、驚かせてしまったでしょう。俺は家を守るために、当主の血を残さなければなりません。そのためには、誰かと結婚をする必要があります。エルミーユ嬢も、家のために嫁ぎたいと仰っていた。互いの利益は一致しているでしょう?」
「確かにその通りです! 本当によろしいのですか!?」
「え、ええ……失礼、まさかそこまでお喜びになられるのは、想定外でした」
驚きはしたけれど、アルスター伯爵の申し出は、まさに願ったり叶ったりのことだ。喜ぶのも当然よ!
「ただ、先に一つだけお伝えしておきたいことがあります」
「はい?」
「これは、互いの利益のための結婚です。なので、俺はあなたのことを愛しません。それでもよろしいですか?」
「構いませんわ!」
愛すとか愛さないとか、そんなの全然気にしない。そもそも、仮にヴィルイ様と結婚していたとしても、どのみち愛し合うことは無かっただろう。
とにかく、この結婚は絶対に受け入れるべきだけど、ワーズ家とアルスター家の間で合意がされなければ、結婚は出来ない。
ワーズ家が私の邪魔をしないかだけが心配だわ……絶対にやらないなんて保証は無いから……このことを、アルスター伯爵にちゃんと伝えておこう。
「もしかしたら、色々な事情で、私の両親が反対するかもしれませんが……なんとか私が説得してみせますわ!」
「頼もしいですね。俺も後日、結婚の話を直接させていただきますので、その時にご同席していただけると幸いです」
「お任せくださいまし!」
私はアルスター伯爵の右手を、両手で包み込むように握りながら、力強く頷いた。
ヴィルイ様をコレットに取られて、一時はどうなることかと思ったけど……まだ私にはチャンスがある! 絶対にお父様とお義母様を説得して、アルスター伯爵と結婚してみせる!
****
アルスター伯爵と結婚の話をした五日後、私はお越しになられたアルスター伯爵と共に、お父様とお義母様に結婚の話をした。
「なるほど、エルミーユと結婚をなさりたいと……話はわかりました。娘との結婚を許可いたしましょう」
「ふふっ、当然駄目に決まってますわよね……えっ、あなた!?」
お父様が許可しないと思っていたお義母様は、勢いよく立ち上がって驚きを表現した。
お義母様が驚くのも無理はない。まだ結婚をしたいという意思表示しかしていないのに、許可を出されたのだから。
「お父様、よろしいのですか!?」
「ただ、一つ条件がございます」
「条件とは?」
「今後、あなた方からエルミーユの過去について、我々や本人への質問、干渉をしないでいただきたい。それを破った際には、結婚は無かったことにさせていただきます。もし結婚後に破るようなら、強制的にエルミーユを家に戻させていただきます」
なるほど、お父様は私にしてきた仕打ちを知られないように、牽制したいということね。
「仰っている意図はわかりかねますが……わかりました」
「では、こちらの書類にサインをしてください。なに、簡単な契約書のようなものです」
お父様は、一枚の書類を差し出すと、一番下にある名前を書く欄を指差した。
その書類を受け取ったアルスター伯爵は、一通り書類に目を通してから、サラサラとサインをした。
「これでよろしいですか?」
「はい、確かに確認しました。娘のことを、宜しくお願い致します」
「お任せください。では、細かい話は後日にして、私はそろそろお暇いたします」
「あら、もうお帰りになられるのですか?」
「まだまだ自分は、家長として領地と領民を守るには未熟でして。今も仕事が山積みなのです」
「家長というものは、想像以上に忙しいものですからね。そうだ、エルミーユを受け入れる体制はいつ頃整いますかな?」
「気が早くて恐縮ですが、今からでも可能でございます」
今から!? さ、さすがにそれは早すぎでは……?
少しでも早く結婚がしたいという、アルスター伯爵の意思表示ということかしら?
「こちらとしても、エルミーユには少しでも早く結婚してもらいたい。それに、そちらの環境に慣れさせるためにも、早い方がいい。よし、明日の朝にそちらにエルミーユを向かわせましょう。エルミーユ、それでいいな?」
「はい、お父様」
「話がまとまったところで、今度こそ失礼いたします」
「あ、アルスター伯爵。お見送りさせていただきますわ」
「ありがとう、エルミーユ嬢。ではレオナルド様、フィオーラ様、ごきげんよう」
私は、深々と頭を下げたアルスター伯爵と一緒に、屋敷の外を目指して歩き出す。
その道中、あまり会話が弾まなかったけど、やっぱり最初のような居心地に悪さは感じない。
むしろ、この静かでゆったりした空気が、どんどん好きになっている自分がいるのを感じるわ。
「本日は誠にありがとう存じます」
「いえ、こちらこそありがとうございました。無事に許可をいただけて安心しました。エルミーユ嬢、改めてになりますが、これからよろしくお願い致します」
「はい、私の方こそ、不束者ですがよろしくお願いいたしますわ、アルスター伯爵」
「結婚するのですから、下の名前で呼んでください」
「……では、ブラハルト様」
「はい。では明日、お待ちしております」
「かしこまりました。ごきげんよう、ブラハルト様」
アルスター伯爵改め、ブラハルト様と握手をした私は、去っていく馬車が見えなくなるまで、玄関の前で見送りをした。
ふう、大きな問題もなく話が済んでよかったわ。明日からブラハルト様の家で生活するのは、想定外だったけど。
一応、お父様のところに戻って、許可してくれたことへの感謝を伝えておこう。あとでなぜ言わなかったと、怒られてしまわないようにね。
「……あら、部屋の中から声が……」
お父様の部屋の前まで戻ってくると、部屋の中から大きな声が聞こえてきた。
この声は……お義母様の声だ。随分と怒っているみたい。
「私は反対ですわ! 相手は恐ろしい噂を持つ殿方……もしワーズ家まで巻き込まれて、家の名前に傷が付いたら、どうするおつもりですの!?」
「所詮は噂だ。お前は、彼がそんなことをしていた現場を見たのか?」
「……いえ、それは……」
どうやら、私とブラハルト様の結婚について、お義母様が怒っているようだ。
お義母様は、先程の話の中で、お父様が結婚を許さないと思っていたような発言をされていたから、この反応は想定内だ。
「気にする気持ちはわかるが、それ以上に、この結婚はメリットがある。第一に、アルスター家との繋がりが出来る。第二に、エルミーユという厄介者払いが出来る。第三に、他の連中に、エルミーユが婚約を破棄された後でも、すぐに我々がフォローを入れて結婚させられる能力や繋がりがあると示せる」
お父様のことだから、なにか自分達にとって都合の良いことがあるとは思っていたけど、やっぱり思惑があったのね。
「もし仮に何かあったとしても、二人が決めた結婚だから関係ないと、しらを切ればいい」
「な、なるほど……確かにあなたの仰る通りですわ。今は、やっとあの忌々しい女の子供がいなくなると思いましょう」
……果たしてそれがまかり通るのかはさておき、二人になんて思われようが、結婚を許してくれるのなら、なんでも良いわ。
ああ、明日が待ち遠しい。早くこの地獄から逃げて、ブラハルト様と静かに過ごしたい……!
まだちゃんとお話してから間もないうえに、社交界で恐れられているお方からの結婚の申し出は、令嬢としてあるまじき大声を出してしまうほど、凄まじい衝撃を与えた。
「突然のことで、驚かせてしまったでしょう。俺は家を守るために、当主の血を残さなければなりません。そのためには、誰かと結婚をする必要があります。エルミーユ嬢も、家のために嫁ぎたいと仰っていた。互いの利益は一致しているでしょう?」
「確かにその通りです! 本当によろしいのですか!?」
「え、ええ……失礼、まさかそこまでお喜びになられるのは、想定外でした」
驚きはしたけれど、アルスター伯爵の申し出は、まさに願ったり叶ったりのことだ。喜ぶのも当然よ!
「ただ、先に一つだけお伝えしておきたいことがあります」
「はい?」
「これは、互いの利益のための結婚です。なので、俺はあなたのことを愛しません。それでもよろしいですか?」
「構いませんわ!」
愛すとか愛さないとか、そんなの全然気にしない。そもそも、仮にヴィルイ様と結婚していたとしても、どのみち愛し合うことは無かっただろう。
とにかく、この結婚は絶対に受け入れるべきだけど、ワーズ家とアルスター家の間で合意がされなければ、結婚は出来ない。
ワーズ家が私の邪魔をしないかだけが心配だわ……絶対にやらないなんて保証は無いから……このことを、アルスター伯爵にちゃんと伝えておこう。
「もしかしたら、色々な事情で、私の両親が反対するかもしれませんが……なんとか私が説得してみせますわ!」
「頼もしいですね。俺も後日、結婚の話を直接させていただきますので、その時にご同席していただけると幸いです」
「お任せくださいまし!」
私はアルスター伯爵の右手を、両手で包み込むように握りながら、力強く頷いた。
ヴィルイ様をコレットに取られて、一時はどうなることかと思ったけど……まだ私にはチャンスがある! 絶対にお父様とお義母様を説得して、アルスター伯爵と結婚してみせる!
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アルスター伯爵と結婚の話をした五日後、私はお越しになられたアルスター伯爵と共に、お父様とお義母様に結婚の話をした。
「なるほど、エルミーユと結婚をなさりたいと……話はわかりました。娘との結婚を許可いたしましょう」
「ふふっ、当然駄目に決まってますわよね……えっ、あなた!?」
お父様が許可しないと思っていたお義母様は、勢いよく立ち上がって驚きを表現した。
お義母様が驚くのも無理はない。まだ結婚をしたいという意思表示しかしていないのに、許可を出されたのだから。
「お父様、よろしいのですか!?」
「ただ、一つ条件がございます」
「条件とは?」
「今後、あなた方からエルミーユの過去について、我々や本人への質問、干渉をしないでいただきたい。それを破った際には、結婚は無かったことにさせていただきます。もし結婚後に破るようなら、強制的にエルミーユを家に戻させていただきます」
なるほど、お父様は私にしてきた仕打ちを知られないように、牽制したいということね。
「仰っている意図はわかりかねますが……わかりました」
「では、こちらの書類にサインをしてください。なに、簡単な契約書のようなものです」
お父様は、一枚の書類を差し出すと、一番下にある名前を書く欄を指差した。
その書類を受け取ったアルスター伯爵は、一通り書類に目を通してから、サラサラとサインをした。
「これでよろしいですか?」
「はい、確かに確認しました。娘のことを、宜しくお願い致します」
「お任せください。では、細かい話は後日にして、私はそろそろお暇いたします」
「あら、もうお帰りになられるのですか?」
「まだまだ自分は、家長として領地と領民を守るには未熟でして。今も仕事が山積みなのです」
「家長というものは、想像以上に忙しいものですからね。そうだ、エルミーユを受け入れる体制はいつ頃整いますかな?」
「気が早くて恐縮ですが、今からでも可能でございます」
今から!? さ、さすがにそれは早すぎでは……?
少しでも早く結婚がしたいという、アルスター伯爵の意思表示ということかしら?
「こちらとしても、エルミーユには少しでも早く結婚してもらいたい。それに、そちらの環境に慣れさせるためにも、早い方がいい。よし、明日の朝にそちらにエルミーユを向かわせましょう。エルミーユ、それでいいな?」
「はい、お父様」
「話がまとまったところで、今度こそ失礼いたします」
「あ、アルスター伯爵。お見送りさせていただきますわ」
「ありがとう、エルミーユ嬢。ではレオナルド様、フィオーラ様、ごきげんよう」
私は、深々と頭を下げたアルスター伯爵と一緒に、屋敷の外を目指して歩き出す。
その道中、あまり会話が弾まなかったけど、やっぱり最初のような居心地に悪さは感じない。
むしろ、この静かでゆったりした空気が、どんどん好きになっている自分がいるのを感じるわ。
「本日は誠にありがとう存じます」
「いえ、こちらこそありがとうございました。無事に許可をいただけて安心しました。エルミーユ嬢、改めてになりますが、これからよろしくお願い致します」
「はい、私の方こそ、不束者ですがよろしくお願いいたしますわ、アルスター伯爵」
「結婚するのですから、下の名前で呼んでください」
「……では、ブラハルト様」
「はい。では明日、お待ちしております」
「かしこまりました。ごきげんよう、ブラハルト様」
アルスター伯爵改め、ブラハルト様と握手をした私は、去っていく馬車が見えなくなるまで、玄関の前で見送りをした。
ふう、大きな問題もなく話が済んでよかったわ。明日からブラハルト様の家で生活するのは、想定外だったけど。
一応、お父様のところに戻って、許可してくれたことへの感謝を伝えておこう。あとでなぜ言わなかったと、怒られてしまわないようにね。
「……あら、部屋の中から声が……」
お父様の部屋の前まで戻ってくると、部屋の中から大きな声が聞こえてきた。
この声は……お義母様の声だ。随分と怒っているみたい。
「私は反対ですわ! 相手は恐ろしい噂を持つ殿方……もしワーズ家まで巻き込まれて、家の名前に傷が付いたら、どうするおつもりですの!?」
「所詮は噂だ。お前は、彼がそんなことをしていた現場を見たのか?」
「……いえ、それは……」
どうやら、私とブラハルト様の結婚について、お義母様が怒っているようだ。
お義母様は、先程の話の中で、お父様が結婚を許さないと思っていたような発言をされていたから、この反応は想定内だ。
「気にする気持ちはわかるが、それ以上に、この結婚はメリットがある。第一に、アルスター家との繋がりが出来る。第二に、エルミーユという厄介者払いが出来る。第三に、他の連中に、エルミーユが婚約を破棄された後でも、すぐに我々がフォローを入れて結婚させられる能力や繋がりがあると示せる」
お父様のことだから、なにか自分達にとって都合の良いことがあるとは思っていたけど、やっぱり思惑があったのね。
「もし仮に何かあったとしても、二人が決めた結婚だから関係ないと、しらを切ればいい」
「な、なるほど……確かにあなたの仰る通りですわ。今は、やっとあの忌々しい女の子供がいなくなると思いましょう」
……果たしてそれがまかり通るのかはさておき、二人になんて思われようが、結婚を許してくれるのなら、なんでも良いわ。
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