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第五十四話 うとうとエリン
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「はふぅ……」
「エリンお姉ちゃん、最近眠そうだね?」
「ええ、ちょっと寝不足で」
ヨハンさんと約束をした五日後の朝、私は小さく欠伸をしながら、ヨハンさんが来るのを、ココちゃんと一緒に待っていた。
今日から難しいお仕事が待っているというのに、オーウェン様と一緒の部屋で寝る緊張と、未知の病気に対する緊張で、あまり眠れていないの。
「あまり無理はしないでね?」
「うん、ありがとう」
「おはようございま~す!」
「あ、ヨハンお兄ちゃん! おはよう!」
「おはようございます」
今日も元気一杯なヨハンさんは、オーウェン様と一緒に家の中に入ってきた。
「どうでしたか?」
「なんとか正式な依頼として受理してもらえたよ」
「お~! さっすがお兄ちゃん!」
「凄かったんですよ! ダメだっていうギルドの職員に、怯まずに何度も何度も頭を下げて頼み込んで――」
「余計なことは言わなくていい」
「いっでぇ!?」
オーウェン様の会心のデコピンを後頭部に受けたヨハンさんは、その場でうずくまってしまった。
きっとオーウェン様のことだから、ヨハンさんが後で面倒なことにならないように、無理にでも正式な依頼にして、面倒事を減らしてあげたかったのだろう。
それと……これはあくまでこっちの事情だけど、ギルドを通した正式な依頼なら、アトレの実績にもなるわ。
だからといって、照れ隠しでデコピンをするのは良くないと思うけどね。
「よーっし、今回のお仕事も張り切っていこう~!」
「そうだ、ヨハンさんの幼馴染がいる場所ってどこですか?」
「それも含めて、今から少し説明をする」
そう言うと、オーウェン様はテーブルの上に、クロルーツェの地図を広げて見せた。
「俺達が住んでいる場所は、クロルーツェのやや西に位置する場所だ。それで、目的地のオーリボエと呼ばれる地域は、クロルーツェの南側に位置している」
「オーリボエ……そこに患者がいるんですね」
「なんだか遠そうだね~」
「ああ、それなりの距離があるから、徒歩で行くのは無理だ。だから、パーチェに一度行き、オーリボエとパーチェを行き来している馬車に乗って移動する予定だ」
地図上でも、かなり遠そうに見える距離を、歩いていくのは無理じゃないかって思ってたけど、その辺りはさすがはオーウェン様って感じだ。
「結構遠いでしょう? 気軽に帰れないから、幼馴染とは中々会えなくて、手紙のやり取りをしてたんです! それで、最近返事が無いから、気になって会いに行ったら……」
「そうだったんですね……早くその人のところに行ってあげましょう」
「よーっし、それじゃあ出発だ~!」
「おっ! ココちゃん、オレも負けないぞ~!」
意気揚々と家を飛び出したココちゃんに続いて、ヨハンさんも家を飛び出していく。その姿が、同年代の子供が遊びに行くような微笑ましい光景で、思わず緊張が少し緩んだ。
「なんだか、俺よりも仲の良い兄妹みたいに見えるな」
「そんなことないですよ。ココちゃんのお兄さんは、オーウェン様以外にあり得ません」
「ありがとう。まあ、誰がなにをしようとも、ココをやるつもりはないけどな」
オーウェン様、それはなんていうか……前にハウレウから少し聞いたことがある、溺愛しすぎて絶対に嫁に出すのを許さない父親みたいよ?
でも、そう思うくらいココちゃんのことが大事で、愛しているということね。
私も……それくらいオーウェン様にたくさん愛されてみたいな……なんて、変なことを考えてないで、早く二人を追いかけないと。目的地は同じだから、大丈夫だとは思うけどね。
****
「エリン、そろそろ起きろ」
「……はぇ?」
体を揺さぶられるような感覚に反応して、私はゆっくりと目を開けた。そこは、少し見慣れた家の天井ではなく、とてもこじんまりとした空間だった。
……ああ、そうだ。あの後無事にパーチェについて馬車に乗ったはいいけど、ここ最近の寝不足のせいで、うとうとしちゃって……その後の記憶がない。
「ご、ごめんなさい! つい居眠りを……! それに、オーウェン様に寄りかかっちゃって……!」
「別に俺は気にしていないよ」
「オレも同じく全く気にしてないんで!」
「お兄ちゃんに寄りかかってる間のエリンお姉ちゃん、凄く幸せそうだったよ~。寝てるのに、自分からくっつきにいって……」
「こ、ココちゃん!?」
わ、私ってばそんな恥ずかしいことをしていたの!? 無意識とはいえ……は、恥ずかしすぎて死んじゃいそう!
「そんな急いで離れることは無いだろう。ほら」
「はわぁ!?」
私の肩に、オーウェン様の腕が優しく回ると、そのまま私を更に抱き寄せてきた。
あぁ……もう恥ずかしいとかどうでもいいかも……今は、オーウェン様の温もりや吐息、優しさをこの身に受けて幸せを噛みしめたい……。
……いやいや、しっかりしなさい私! こんなところでフニャフニャしてたら、依頼の成功なんて夢のまた夢だわ!
「それでヨハンお兄ちゃん、続きは?」
「続き? 何の話?」
ココちゃんの注意がヨハンさんに向かった瞬間を見逃さなかった私は、話をそらすために何のことかを聞いてみた、
「実は、ココが退屈しないように、ヨハンが物語を聞かせていたんだ」
「オレの大好きな物語をココちゃんに話したら、すっごい気にいってくれて! ファンが増えてくれて、オレも嬉しいですよ!」
「ねえねえ、続きは!? 主人公のジャックスと、怪盗の決着は!?」
「それはまた今度しようか! ほら、もう到着だ!」
到着? 私ってば、想像以上に眠ってしまっていたのね……おかげで少し寝不足は解消された。さた、改めて気をしっかり引き締めないとね!
「エリンお姉ちゃん、最近眠そうだね?」
「ええ、ちょっと寝不足で」
ヨハンさんと約束をした五日後の朝、私は小さく欠伸をしながら、ヨハンさんが来るのを、ココちゃんと一緒に待っていた。
今日から難しいお仕事が待っているというのに、オーウェン様と一緒の部屋で寝る緊張と、未知の病気に対する緊張で、あまり眠れていないの。
「あまり無理はしないでね?」
「うん、ありがとう」
「おはようございま~す!」
「あ、ヨハンお兄ちゃん! おはよう!」
「おはようございます」
今日も元気一杯なヨハンさんは、オーウェン様と一緒に家の中に入ってきた。
「どうでしたか?」
「なんとか正式な依頼として受理してもらえたよ」
「お~! さっすがお兄ちゃん!」
「凄かったんですよ! ダメだっていうギルドの職員に、怯まずに何度も何度も頭を下げて頼み込んで――」
「余計なことは言わなくていい」
「いっでぇ!?」
オーウェン様の会心のデコピンを後頭部に受けたヨハンさんは、その場でうずくまってしまった。
きっとオーウェン様のことだから、ヨハンさんが後で面倒なことにならないように、無理にでも正式な依頼にして、面倒事を減らしてあげたかったのだろう。
それと……これはあくまでこっちの事情だけど、ギルドを通した正式な依頼なら、アトレの実績にもなるわ。
だからといって、照れ隠しでデコピンをするのは良くないと思うけどね。
「よーっし、今回のお仕事も張り切っていこう~!」
「そうだ、ヨハンさんの幼馴染がいる場所ってどこですか?」
「それも含めて、今から少し説明をする」
そう言うと、オーウェン様はテーブルの上に、クロルーツェの地図を広げて見せた。
「俺達が住んでいる場所は、クロルーツェのやや西に位置する場所だ。それで、目的地のオーリボエと呼ばれる地域は、クロルーツェの南側に位置している」
「オーリボエ……そこに患者がいるんですね」
「なんだか遠そうだね~」
「ああ、それなりの距離があるから、徒歩で行くのは無理だ。だから、パーチェに一度行き、オーリボエとパーチェを行き来している馬車に乗って移動する予定だ」
地図上でも、かなり遠そうに見える距離を、歩いていくのは無理じゃないかって思ってたけど、その辺りはさすがはオーウェン様って感じだ。
「結構遠いでしょう? 気軽に帰れないから、幼馴染とは中々会えなくて、手紙のやり取りをしてたんです! それで、最近返事が無いから、気になって会いに行ったら……」
「そうだったんですね……早くその人のところに行ってあげましょう」
「よーっし、それじゃあ出発だ~!」
「おっ! ココちゃん、オレも負けないぞ~!」
意気揚々と家を飛び出したココちゃんに続いて、ヨハンさんも家を飛び出していく。その姿が、同年代の子供が遊びに行くような微笑ましい光景で、思わず緊張が少し緩んだ。
「なんだか、俺よりも仲の良い兄妹みたいに見えるな」
「そんなことないですよ。ココちゃんのお兄さんは、オーウェン様以外にあり得ません」
「ありがとう。まあ、誰がなにをしようとも、ココをやるつもりはないけどな」
オーウェン様、それはなんていうか……前にハウレウから少し聞いたことがある、溺愛しすぎて絶対に嫁に出すのを許さない父親みたいよ?
でも、そう思うくらいココちゃんのことが大事で、愛しているということね。
私も……それくらいオーウェン様にたくさん愛されてみたいな……なんて、変なことを考えてないで、早く二人を追いかけないと。目的地は同じだから、大丈夫だとは思うけどね。
****
「エリン、そろそろ起きろ」
「……はぇ?」
体を揺さぶられるような感覚に反応して、私はゆっくりと目を開けた。そこは、少し見慣れた家の天井ではなく、とてもこじんまりとした空間だった。
……ああ、そうだ。あの後無事にパーチェについて馬車に乗ったはいいけど、ここ最近の寝不足のせいで、うとうとしちゃって……その後の記憶がない。
「ご、ごめんなさい! つい居眠りを……! それに、オーウェン様に寄りかかっちゃって……!」
「別に俺は気にしていないよ」
「オレも同じく全く気にしてないんで!」
「お兄ちゃんに寄りかかってる間のエリンお姉ちゃん、凄く幸せそうだったよ~。寝てるのに、自分からくっつきにいって……」
「こ、ココちゃん!?」
わ、私ってばそんな恥ずかしいことをしていたの!? 無意識とはいえ……は、恥ずかしすぎて死んじゃいそう!
「そんな急いで離れることは無いだろう。ほら」
「はわぁ!?」
私の肩に、オーウェン様の腕が優しく回ると、そのまま私を更に抱き寄せてきた。
あぁ……もう恥ずかしいとかどうでもいいかも……今は、オーウェン様の温もりや吐息、優しさをこの身に受けて幸せを噛みしめたい……。
……いやいや、しっかりしなさい私! こんなところでフニャフニャしてたら、依頼の成功なんて夢のまた夢だわ!
「それでヨハンお兄ちゃん、続きは?」
「続き? 何の話?」
ココちゃんの注意がヨハンさんに向かった瞬間を見逃さなかった私は、話をそらすために何のことかを聞いてみた、
「実は、ココが退屈しないように、ヨハンが物語を聞かせていたんだ」
「オレの大好きな物語をココちゃんに話したら、すっごい気にいってくれて! ファンが増えてくれて、オレも嬉しいですよ!」
「ねえねえ、続きは!? 主人公のジャックスと、怪盗の決着は!?」
「それはまた今度しようか! ほら、もう到着だ!」
到着? 私ってば、想像以上に眠ってしまっていたのね……おかげで少し寝不足は解消された。さた、改めて気をしっかり引き締めないとね!
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