入れ替わり転生〜生まれ変わったら、私を殺した婚約者の最愛になっていました〜

みおな

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目覚めたら、私の姿は・・・

「助けっ・・・」

 ガバッと勢いよく起き上がり・・・
え?起き上がり?

 あれほどの血を吐いて、視界が暗くなって、死んだと思ってのに生きているのでしょうか。

 もしかして、殿下が・・・いえ、誰かが牢から出して治癒して下さった?

 起き上がって周囲を見渡しましたが、見慣れない家具に戸惑いました。

 ここは、どこでしょうか?

 私のお部屋でも、王宮の客室でもなさそうです。

 柔らかなライムグリーンの壁紙、天蓋付きのベッド、真っ白なドレッサーに、可愛らしい猫足のテーブルと椅子。

 王宮の全ての客室を知っているわけではありませんが、王族の方の寝室以外では天蓋は使われていなかったはずです。

 それに、あれほど苦しかったのに、もう駄目だと思いましたのに、今は全く苦しさも痛みもありません。

 もしかして、聖女様が癒して下さったのでしょうか。

 聖女ユエ様。

 あのような状態を癒せるのは、聖女様だけだと思います。

 そのような慈悲深いお方に、王太子殿下が惹かれるのは当然かもしれません。

 お父様に、国王陛下に、お願いいたしましょう。

 どうか私との婚約は解消して、聖女様を王太子殿下の婚約者にしてくださるように、と。

 聖女様には、マナーをしっかり学んでいただき、あとは王太子殿下が支えて差し上げれば良いのです。

 外交に優れた文官を、聖女様付きにする方法もあります。

 そして私は、修道院に参りましょう。

 早速、お父様にお話いたしましょう。

 ここがどこか分かりませんが・・・あらサイドテーブルの上に呼び鈴がありますわ。

 チリン!

 軽く振るとすぐに扉がノックされて、紺色のお仕着せを着た侍女が部屋に入ってきました。

 やっぱり顔に見覚えがありません。
ここは、どこのお屋敷なのでしょうか。

「お、お呼びでしょうか?聖女様」

 怯えた様子の侍女に・・・
え?今彼女は、何と言ったのですか?

「え、あの・・・」

「わ、私、何か粗相をしましたでしょうか?お、お許しくださいっ!」

「・・・?」

 彼女は何にそんなに怯えているのでしょうか?

 いえ、それよりも、彼女は今・・・

「ドレッサー!」

「はい?」

「か、髪を整えてくれるかしら」

「はっ、はい!すぐに!」

 彼女の怯えについてはともかく、まずは私を聖女様と呼んだことについて知らなくてはなりません。

 いそいそとベッドから下り、可愛らしいドレッサーの前に座ります。

 磨き上げられた鏡の前に座っていたのは・・・

 艶やかな漆黒の髪は癖ひとつ付いていません。

 キラキラとした深い黒い瞳は、長いまつ毛に覆われていて、不思議そうな目で私を見ています。

 これは・・・
 

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