死に戻りの魔女は溺愛幼女に生まれ変わります

みおな

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番外編

叱責《某国王女シシア視点》

「このっ・・・馬鹿者がぁっ!!!」

 国王陛下であるお父様の声が、謁見の間に響き渡りました。

「お、お父様?」

 初めて聞くお父様の怒鳴り声に、それでも恐る恐る顔を上げると、お母様とお姉様が見たことのない般若のようなお顔で私を睨んでいるのです。

「お母様・・・お姉様・・・」

「はぁぁ。母などと呼ばれたくないですわ。本当に情けない」

「シシア。貴女はこのセントフォース王国を滅ぼすつもりなの?」

 2歳年上の姉、リリアお姉様が厳しいお顔で、私に問いかけてきます。

 お姉様は何をおっしゃっているのでしょうか?それに、お母様はどうして母と呼ばれたくないなどとおっしゃるの?

「20歳にもなって、この無知さでは、王族を名乗らせるわけにはいきませんわ。どちらにせよ、処分しなければアルバム皇国の皇太子のお怒りを治められないでしょう」

「そうだな。だが、皇女殿下が慈悲深いお言葉で皇国としては処分は望まないとおっしゃって下さっている。婚約者のバンズ公爵のとこの愚息と共に平民落ちが妥当なところか」

「いいえ、お父様。あそこの愚息は、処刑するべきでは?皇女殿下に不埒な真似をしようとしたそうではないですか。そんな者にこの国の土を踏ませておくなど許せません。シシアは修道院に入れるべきでしょう」

 どうして、お姉様はそんな酷いことを言うの?

 どうしてこんなことになっているの?

 アルバム皇国の皇太子殿下と従姉妹の皇女殿下が婚姻することになりました。
 私より5歳年上の皇太子殿下は、とても見目麗しい方で、しかもすごく優秀な方だと噂です。

 お姉様が名代としてお祝いに行くことになっていたのですけど、私の婚約者であるバンズ公爵家のゼブラ様が是非にも一緒にお祝いに行こうって言い出しました。

 ゼブラ様はちょっと幼女趣味があるから、現在15歳だという皇女殿下に興味があるんだと分かりました。

 元々お父様に決められた婚約者で、もしゼブラ様が皇女殿下をお手つきにしたら、従姉妹の婚約者をしている皇太子殿下をお救いできるかもしれない。

 そして、私が皇太子殿下と婚姻できるかも!

 そう思ったから、お姉様に名代の交代をお願いしました。
 セントフォース王国の公爵家の妻になる身として、他国ともキチンとお付き合いできるようになりたいからって。

 お父様もお母様もお姉様も、それならばと認めて下さったのです。

 上手くいっていたはずなのに。
私をエスコートして下さるアルバム皇国皇太子殿下は、本当に絵本の中の王子様のように素敵な方で、私は一目で惹かれてしまいました。

 あとはゼブラ様が上手く皇女殿下の気をひければと思っていましたのに。

 皇太子殿下に身を寄せて、口付けしようとした瞬間ー
眩い光が辺りを照らして、私はそのまま気を失ってしまったのです。

 気がついた時には、ゼブラ様と2人拘束されたままでセントフォースへと送還されているところでした。


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