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令嬢、退場する。
「わたくしはこれで失礼しますわ」
帰る旨を伝えてみましたけど・・・
なんだか皆様、不満そうですわね。
フルール様とネアリ様は、ご令嬢たちを謝るまで許さないという雰囲気ですし、ご令嬢方はわたくしを睨んでいますし。
困りましたわね。
わたくし自分で反論しましたし、本当にもういいんですけど。
わたくしは悪女になるつもりですけれど、サンダルフォン侯爵家の名を貶めるつもりはありませんの。
わたくしを愛してくださる両親とアランお兄様に、ご迷惑をおかけしたくはありませんわ。
「リルローズ様。私にお任せいただいてかまいませんか?」
フルール様からの提案に少し考えました。
あまり大事にはしたくありませんし、フルール様のお手を煩わせるのは気が進みませんが、ジブリール帝国にはジブリール帝国のやり方というものがあるのかもしれません。
そしてフルール様は、皇女であるネアリ様を除けば、ご令嬢方のトップに立たれている方。
もしかしたら、ラルク様の婚約者候補かもしれませんし、お任せしたほうがいいのかもしれませんね。
「分かりました。お任せいたしますわ」
「ふふっ。お任せください」
「でも・・・この方達はわたくしのことを何も知らないのですから、そのような誤解があっても仕方ありませんわ。ですから、ほどほどでお願いしますわね」
わたくしは、誤解と強調しながらにっこりと微笑みました。
わたくしは、ここジブリール帝国では新参者です。
たまたまフルール様方には親しくしていただける機会を得ましたけど、もしかしたら孤立していたかもしれませんわ。
別に今さら孤立を恐れたりはしませんけど、とにかくサンダルフォンの両親を心配させたくないのです。
「お姉様、またいらしてくださいますよね?」
ネアリ様の不安そうなお声に、にっこりと笑って答えます。
「ええ。お招きくださるのなら、是非。ですが、我がサンダルフォン侯爵家にも遊びに来てくださいませね?この薔薇園ほどではありませんが、侯爵家の庭も悪くありませんのよ」
「絶対に行きます!今度は、お姉様をご不快にさせるようなこと、絶対にしませんから!」
「ふふっ。わたくし別に、不快に思ってはいませんわ。今日はお茶をご一緒できませんけれど、またの機会にぜひ」
わたくしは聖女様ではございませんから、腹が立つことも不快に思うこともあります。
ですけど、彼女たちの嫌味など可愛いものですわ。
あの、卒業式で衆人環視の中、悪女と罵られて側妃にしてやると馬鹿にされたのと比べたら。
可愛いものでしてよ。
帰る旨を伝えてみましたけど・・・
なんだか皆様、不満そうですわね。
フルール様とネアリ様は、ご令嬢たちを謝るまで許さないという雰囲気ですし、ご令嬢方はわたくしを睨んでいますし。
困りましたわね。
わたくし自分で反論しましたし、本当にもういいんですけど。
わたくしは悪女になるつもりですけれど、サンダルフォン侯爵家の名を貶めるつもりはありませんの。
わたくしを愛してくださる両親とアランお兄様に、ご迷惑をおかけしたくはありませんわ。
「リルローズ様。私にお任せいただいてかまいませんか?」
フルール様からの提案に少し考えました。
あまり大事にはしたくありませんし、フルール様のお手を煩わせるのは気が進みませんが、ジブリール帝国にはジブリール帝国のやり方というものがあるのかもしれません。
そしてフルール様は、皇女であるネアリ様を除けば、ご令嬢方のトップに立たれている方。
もしかしたら、ラルク様の婚約者候補かもしれませんし、お任せしたほうがいいのかもしれませんね。
「分かりました。お任せいたしますわ」
「ふふっ。お任せください」
「でも・・・この方達はわたくしのことを何も知らないのですから、そのような誤解があっても仕方ありませんわ。ですから、ほどほどでお願いしますわね」
わたくしは、誤解と強調しながらにっこりと微笑みました。
わたくしは、ここジブリール帝国では新参者です。
たまたまフルール様方には親しくしていただける機会を得ましたけど、もしかしたら孤立していたかもしれませんわ。
別に今さら孤立を恐れたりはしませんけど、とにかくサンダルフォンの両親を心配させたくないのです。
「お姉様、またいらしてくださいますよね?」
ネアリ様の不安そうなお声に、にっこりと笑って答えます。
「ええ。お招きくださるのなら、是非。ですが、我がサンダルフォン侯爵家にも遊びに来てくださいませね?この薔薇園ほどではありませんが、侯爵家の庭も悪くありませんのよ」
「絶対に行きます!今度は、お姉様をご不快にさせるようなこと、絶対にしませんから!」
「ふふっ。わたくし別に、不快に思ってはいませんわ。今日はお茶をご一緒できませんけれど、またの機会にぜひ」
わたくしは聖女様ではございませんから、腹が立つことも不快に思うこともあります。
ですけど、彼女たちの嫌味など可愛いものですわ。
あの、卒業式で衆人環視の中、悪女と罵られて側妃にしてやると馬鹿にされたのと比べたら。
可愛いものでしてよ。
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