暴君陛下の溺愛妻になります〜悪女だと言われたので、それなら本当に悪女になりますね〜

みおな

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令嬢、事実を語る。

「・・・そんなことになっているとは思いもせず、陛下や皇帝妃様にまでご迷惑をおかけしました。申し訳ございません」

「キース。貴方は何も悪くないでしょう?謝らなければならないのはメタトロン公爵であり、貴方ではないわ。それに貴方はもう私たちの家族であり、メタトロン公爵家とは一線を引いていることを忘れちゃ駄目よ。今回話したのは、後で誰かから聞いたら嫌な思いをすると思ったからよ」

 まぁまだ爵位は与えていませんから、一応はメタトロン公爵令息のままですけど。

 でも、ラルク様の側近になってからは公爵家にも一度も戻っていないそうですし、秘密保持のために家族と一線を引かなければならないのも事実です。

「まさか、父がそのような不誠実な真似をしているとは思いませんでした。オファニム伯爵令嬢にも、申し訳ないことです」

「そうね。一番の被害者はオファニム伯爵令嬢ね。いくら異母妹が不憫だと言っても、婚約者を蔑ろにしていいわけじゃないわ。それに、市井の少女だからなのかどうかは分からないけど、子のようね。距離感が兄妹のそれじゃないらしいわ」

 会ってみてもいいですけど、なんだか嫌な予感がプンプンしますのよ。

 絶対、意味不明なことを言い出して、皇帝妃であるわたくしに暴言を吐きそうな気がするというか。

 平民が貴族に暴言を吐けば罰を受けますし、相手が王族ともなれば実質的に首が飛びますわ。

 さすがに、そこまではしたくありません。

 その子の母親は、話を聞く限りそれなりにマトモのようですし。

 妻のいる相手と不貞して、と言われそうですけど、貴族に迫られては平民では断れないものですわ。

 もちろん、女性の方から愛妾になることを狙って近付く場合もありますけど。

 ニーナ様の調査では、そういうタイプではないそうですわ。

 ただし、娘の方は問題児のようですけど。

 異母兄妹だと理解していないのか、リッド様との距離感がおかしいらしくて、まるで恋人のようにベタベタと甘えていると聞きましたわ。

「父は・・・リッドを放置しているのですね」

「そうね。放置というか、公爵はとその娘が可愛くて仕方がないみたいね。が仲良くするのはいいことだと思っているそうよ」

「そうですか。母は離縁を望むのですね」

 キースのお母様はキースを産んだ時に亡くなっているから、キースにとって夫人は本当の母親と同じなのでしょう。

 いえ。むしろ血のつながっていない自分を慈しんで育ててくれた夫人に、感謝しているのだと思うわ。

 あんなロクでもない父親と比べたら・・・どちらの味方になるか明確ですわよね。

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