悪役令嬢は推し活中〜殿下。貴方には興味がございませんのでご自由に〜

みおな

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偽ヒロインのひとり言①

 どこを間違ったの?

 アレックス様もダグラス様も、どこかへ連れて行かれた。

 私は変な首輪を付けられて、牢屋に入れられた。

 私が、この乙女ゲームを元にした漫画の世界に転生したのは一年前。

 私は、日本で暮らしていた十三歳の中学一年生だった。

 当時、クラスメイトの中で流行っていたのがその乙女ゲームで、私もすごくハマったわ。

 私のイチオシは、公爵家嫡男のランスロット。

 金髪に青い瞳で、すっごくかっこいいし、優しいの。

 そのランスロットの従妹が王太子ライアンの婚約者のルーナ・フィオレンサ公爵令嬢。

 ルーナがいる時点で、この世界が乙女ゲームではなく、それを元にした漫画だって分かった。

 乙女ゲームならランスロットを攻略できるのに、漫画はライアンと結ばれるストーリーなの。

 でも自分が、リゾーラ男爵令嬢だって気付いた時、思ったの。

 私はヒロインじゃないんだから、誰を攻略しても良いんじゃないかって。

 この乙女ゲームのヒロインは、黒髪黒目なのよ。

 日本じゃありふれたその色も、この世界では珍しくて、しかもヒロインは聖女なのよね。

 私が転生したシシリーは、ピンク色の髪と瞳なの。

 何だか、よくあるザマァされるヒロインの色でやなんだけど、顔は可愛かったから許容範囲かな。

 ランスロットに近付くには、周囲から攻めなくちゃならないの。

 彼は両親を事故で亡くしていて、フィオレンサ公爵家も叔父の家族に取られて、すごく傷ついているの。

 王子様の方はヒロインにお任せして、私はランスロットの攻略をしようって決めた。

 舞台となる学園の入学前に転生できたから、入学式イベントを見てからどう動くか決めるつもりだったのに、どうして式ギリギリにやって来るはずのヒロインがいないわけ?

 それに、ライアンやアレックス達はいるのに、ランスロットだけがいないの。

 なんかおかしくない?

 ランスロットを探してたら、ダグラスにぶつかって転んでしまった。

「大丈夫かな?」

 ライアンに手を差し出されて、その手に手を重ねた時、これってヒロインの入学式イベントじゃん!って思った。

 え?私、ヒロインポジ?
ここにはランスロットはいないけど、ライアンたちと一緒にいたら、ランスロットとも知り合える。

 そう思って、ライアンたちと共にいようと思ったんだけど・・・

 クラスが違っちゃったのよ!
確かに入学試験、あんまり出来なかったけど、同じクラスじゃなきゃイベントがこなせないじゃない!

 それに、ヒロイン!
やっぱりいたのよ、攻略対象たちと同じクラスに!

 しかも何故かランスロットの隣に座ってるの!

 ランスロットもどうして憎んでいる従妹のルーナと一緒にいるの?
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