2度目の人生は好きにやらせていただきます

みおな

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前世〜ラグノア公爵令嬢シャルロット視点〜

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 私が婚約者候補からおりたのには、理由があります。

 ジークハルト殿下に想い人がいることや、その方の婚姻を待っていたら私の婚期が遅れることも理由のひとつではありますが、それよりももっと決定的な理由がありました。

 このままだと私は、ジークハルト殿下の婚約者に決まり、そして二年後に婚約破棄された上に処刑されるのです。

 何を言っているのか、と思われるでしょう。

 私が婚約者候補になり、二年経とうとしていた頃です。

 私は高熱を出し、一週間生死の境を彷徨いました。

 そして目覚めた時・・・

 私はシャルロット・ラグノアではなくなっていたのです。

 私はローゼンタール王国のあるこの世界ではなく、日本という島国で生まれ育った青井茜という女子大生でした。

 正確にいうと、女子大生という年齢だっただけで、私は実際に大学に通っていたわけではありません。

 大学受験に合格し、花の女子大生になる数日前、私は突然倒れたのです。

 ただの一過性のものだと思っていたのですが、私はそのままベッドの住人となってしまいました。

 投薬に点滴。
通うはずの大学に通うことはもちろん、家に帰ることもできない私の唯一の楽しみが、スマホで読むラノベでした。

 私の記憶にあるラノベの中で、一番のお気に入りが『清廉の姫巫女』です。

 そのラノベの男主人公がジークハルト殿下で、女主人公であるヒロインとの仲を邪魔する悪役がジークハルト殿下の婚約者であるシャルロット・ラグノアだったのです。

 目覚めた時のあの混乱は、説明のしようがありません。

 ラノベで色々と読んで来ました。
その中には流行り物として、異世界転生するものも多くあり、その中でも鉄板といえるのが悪役令嬢に転生するものでした。

 でもまさか、それが本当にあるものだとは思いませんでしょう?

 あれは小説、作り物の中だからあるものだとずっと思っていたのです。

 シャルロットの精神がどうなったのか、私には分かりません。

 でも、私が目覚めたことを喜んでくれる両親や使用人たちを思うと、自分がシャルロットではないとはとても言えませんでした。

 それに、異世界転生したということは、鉄板通り茜は前世で亡くなったということなのでしょう。

 私の病気のせいで、疲れ果てていた両親と妹。
 茜が亡くなったのなら、やっと解放してあげられたということです。

 そのことが私をシャルロットとして生きる決意を固めさせました。

 そのためにも、私は悪役になるわけにはいきません。

 私は両親に頼み込んで婚約者候補から外してもらうために、他のご令息と婚約することにしたのです。

 


 
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