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パーティーに向けて
「そのデザインは背中が開きすぎていないか?」
「瞳や髪色が僕たちはほぼ同じだから、僕の色を纏ってもらえなくて残念だな」
「他国の未婚の王太子の色は避けてくれ。身勝手な誤解をしたがる人間もいるからな」
今日は、婚約披露パーティーのドレスの打ち合わせをしているのですが・・・
どうして、ジーク様がご一緒されているのかしら?
し、しかもものすごく色々とおっしゃるんだけど。
「あ、あの、ジーク様?お仕事はよろしいのですか?」
「ん?ああ。このあとで大丈夫だか、ら・・・す、すまない。勝手に色々と口出しして。邪魔なら退出する。つまりその・・・婚約したのだと思うと、嬉しくて・・・」
お仕事は大丈夫らしいですわ。
お答えくださっている途中で、何かに気付かれたように謝罪をされて、項垂れてしまわれてしまいました。
『婚約したのだと思うと嬉しくて』
そのお言葉に、わたくしも俯いてしまいます。
そ、そうですわね。
わたくしたち、婚約者になったのですわね。
「ジーク様、その、わたくしも嬉しいです。お色はどうにもなりませんが、ジーク様のお好きなデザインはありますか?わたくし、ジーク様が選ばれたドレスを纏いたいです」
「・・・っ!可愛い・・・」
「ジーク様?」
「い、いや、ぼ、僕の好きなデザインか」
ジーク様がデザイン画に視線を落としたことで、この場にいるのがわたくしたちだけでないことを思い出しました。
ドレスのデザイナーの方は、黙って色々なデザイン画をテーブルに並べてくださっています。
打ち合わせに来てくださったのに、目の前でその、個人的な会話をして申し訳ないですわ。
「お待たせしてごめんなさい」
「え?いいえ、何の問題もありませんわ。お二人の婚約披露パーティーなのですから、お二人の納得のいくドレスを選ばれるべきだと思います。男性の方は、ドレスは分からないからと丸投げしておいて、出来上がってから色々とおっしゃる方も多いのです。私のことはお気になさらず、よく話し合われてから決められて下さい」
「ありがとうございます」
まだお若い女性ですけど、ローゼンタール王国で最近人気のデザイナーさんです。
もちろん王家には、御用達のデザイナーさんもいます。
この方はその方のお弟子さんだったそうで、ご紹介されましたの。
お言葉に甘えて、デザイン画に視線を落とします。
セオドア王国では、式典でのドレスなどは全て王妃様が選ばれていましたから、ジーク様の選ばれたドレス、楽しみですわ。
「瞳や髪色が僕たちはほぼ同じだから、僕の色を纏ってもらえなくて残念だな」
「他国の未婚の王太子の色は避けてくれ。身勝手な誤解をしたがる人間もいるからな」
今日は、婚約披露パーティーのドレスの打ち合わせをしているのですが・・・
どうして、ジーク様がご一緒されているのかしら?
し、しかもものすごく色々とおっしゃるんだけど。
「あ、あの、ジーク様?お仕事はよろしいのですか?」
「ん?ああ。このあとで大丈夫だか、ら・・・す、すまない。勝手に色々と口出しして。邪魔なら退出する。つまりその・・・婚約したのだと思うと、嬉しくて・・・」
お仕事は大丈夫らしいですわ。
お答えくださっている途中で、何かに気付かれたように謝罪をされて、項垂れてしまわれてしまいました。
『婚約したのだと思うと嬉しくて』
そのお言葉に、わたくしも俯いてしまいます。
そ、そうですわね。
わたくしたち、婚約者になったのですわね。
「ジーク様、その、わたくしも嬉しいです。お色はどうにもなりませんが、ジーク様のお好きなデザインはありますか?わたくし、ジーク様が選ばれたドレスを纏いたいです」
「・・・っ!可愛い・・・」
「ジーク様?」
「い、いや、ぼ、僕の好きなデザインか」
ジーク様がデザイン画に視線を落としたことで、この場にいるのがわたくしたちだけでないことを思い出しました。
ドレスのデザイナーの方は、黙って色々なデザイン画をテーブルに並べてくださっています。
打ち合わせに来てくださったのに、目の前でその、個人的な会話をして申し訳ないですわ。
「お待たせしてごめんなさい」
「え?いいえ、何の問題もありませんわ。お二人の婚約披露パーティーなのですから、お二人の納得のいくドレスを選ばれるべきだと思います。男性の方は、ドレスは分からないからと丸投げしておいて、出来上がってから色々とおっしゃる方も多いのです。私のことはお気になさらず、よく話し合われてから決められて下さい」
「ありがとうございます」
まだお若い女性ですけど、ローゼンタール王国で最近人気のデザイナーさんです。
もちろん王家には、御用達のデザイナーさんもいます。
この方はその方のお弟子さんだったそうで、ご紹介されましたの。
お言葉に甘えて、デザイン画に視線を落とします。
セオドア王国では、式典でのドレスなどは全て王妃様が選ばれていましたから、ジーク様の選ばれたドレス、楽しみですわ。
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