悪役令嬢?寝言は寝て言え〜全員揃って一昨日来やがれ〜

みおな

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悪役令嬢、本領発揮

「カシアス侯爵令息様。キッシンガム侯爵令息様。私がフロライン公爵家の娘だと理解した上で、呼び捨てて呼ばれましたの?」

「そっ、そうやって、身分を笠に着て・・・」

「それが貴族というものですわ。気に入らないのなら、侯爵令息という身分をお捨てなさいな」

 高位貴族という身分には、ちゃんと責任もあるのよ。

 その身分に相応しい言動も求められる。

 騎士団長も教皇猊下も、とても立派な方だと聞くわ。

 私が両家に抗議をしたら、拳骨付きで叱られるだけで済むかしら?

「「ッ!」」

「ひっ、酷いです!どうしてそんな酷いことを言うんですかっ!」

 おっ。出たな、似非ヒロイン。

 どこのどなたが知らないけど、貴女が今文句を言っている相手は、筆頭公爵家の令嬢だよ?

 そして、どうしてこうお花畑ヒロインって酷い酷いって言うのかな。

 責められるっていうことは、そういうことをしているってこと理解してる?

 そこの二人はね、公爵令嬢に文句を言ってきたんだよ。

 しかも冤罪でね!

 どこぞの似非ヒロインが王太子ジェラートに近づこうとしたのを、私がに近付くなって言ったんだって。

 誰が婚約者だっての!

 しかも、似非ヒロインにどうやって文句言うのよ。

「どこのどなたか存じませんけど、勝手に話に入って来ないで下さる?この学園に通っているということは貴女も貴族令嬢ですわよね?高位貴族同士の話に勝手に入るなんて、不敬ですわよ?」

「酷いっ!アレーシア、酷すぎますっ!」

 酷いのは、貴女の頭だよ。

 人がせっかく不敬だと教えてあげてるのに、まだ言うか。

 しかも公爵令嬢を、名前呼びの上にさん付け。

 周囲を見てごらん?
みんな恐ろしいものを見るような目で見てるよ。

 何故かというとね・・・

「アレーシア!」

「あら?お兄様」

 氷の貴公子と呼ばれている(本人非公認)お兄様がやって来たからだ。

 後ろからジェラートまでやって来ている。

 どうやら誰かがジェラートを呼びに行って、そこにいたお兄様までやって来た、らしい。

「「ジ、ジェラート・・・」」

「何をしている!スレッガー!アルフ!」

「ジェラート様ぁ。アレーシアさんが酷いんです!」

 ジェラートの剣幕に顔色を悪くしている二人と対照的に、甘えるような笑みを浮かべた似非ヒロイン。

 はぁ。
良い加減、名乗ってくれないかな。いつまでも冤罪ヒロイン、冤罪ヒロイン呼ばわりになるんだけど。

「君は誰だ。私は君に名を呼ぶことを許した覚えはない」

「そんなっ。だってジェラート様はジェラート様じゃないですか。スレッガー様もアルフ様もジェラートって呼んでるし」

 うん。よく分かったよ。
似非ヒロイン、貴女はある意味本当にラノベによくいるヒロインだわ。
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