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10歳
82ページ:ほっとけばいいと思う
「お父様、お母様」
ノワールたちからの報告の後、お父様たちへの報告のために、両親の部屋を訪問した。
「ああ、可愛い天使お疲れ様」
「シエルちゃん、お疲れ様」
「遅くに失礼します、お父様、お母様。ロイおじ様の件について、ご報告申し上げます」
お父様たちに満面の笑みで迎えられ(お母様はちょっと顔色が悪かったけど)私は、お父様たちの部屋に防音魔法をかけた。
基本、何かが起こった場合に備えて、王宮内の部屋とはいえ、防音は完璧ではない。
それはそうだろう。
何か起きた時に、外で警備している人間に聞こえないのでは意味がないのだから。
でも、今から話すことは、護衛が聞く必要はないことだ。
いや。王家の護衛は優秀だから、話を聞いたとしてもどうこうしないとは思うけど。
「ノワール・・・精霊王からの報告についてお話があります。お母様、そんな心配そうなお顔をなさらないで?ロイおじ様に悪意はなかったと思われますから」
ちょっとアレな人だけど、ロイおじ様はお母様にとって弟である。
もちろん、肉親だろうと罪を犯したら罰さないわけにはいかないが。
「いいえ、シエルちゃん。ロイは罰さなければ。可愛いシエルちゃんを害しようとしたのだから」
「目的はそれではなかったみたいです。害しようというより、私の本当の力を知りたかったみたいで」
だから、マズルを利用して、私が力を発揮する場面を作ろうとした。
残念ながら、マズルの中に魔王の核があったために、呪具が正しく作用しなかったみたいだが。
ロイおじ様は、少々難ありな性格をしているけど、別に私を害したいわけでも、この国に害を及ぼしたいわけでもはないと思う。
「それから、ロイおじ様に加護を与えていた光の精霊王が、力を貸さなくなったみたいなのです。ですから、ある意味おじ様は罰を与えられたようなものなので」
「そうなのかい?」
「自分が力を貸したことがこの事件の一端になったことが、相当ショックだったみたいで・・・」
レディアントのあの嘆きようは、ちょっと引くものがあった。
セイクレッドもそうだけど、私に対するこだわりが強すぎるというか、何というか。
教会には、ロイおじ様しかいないわけじゃないから、おじ様が精霊の加護を無くしたからといってすぐには困らないとは思うけど、教会の中での立ち位置は変わってくるかもしれない。
「それでもあの子には、罪を償わせなければいけないわ。魔力がなくなってるわけではないのでしょう?」
「それはそうですけど、ロイおじ様に力を貸す精霊はいないかもです」
何せ精霊王が手を引いたのだ。
これからロイおじ様はどうなるのだろう。
ノワールたちからの報告の後、お父様たちへの報告のために、両親の部屋を訪問した。
「ああ、可愛い天使お疲れ様」
「シエルちゃん、お疲れ様」
「遅くに失礼します、お父様、お母様。ロイおじ様の件について、ご報告申し上げます」
お父様たちに満面の笑みで迎えられ(お母様はちょっと顔色が悪かったけど)私は、お父様たちの部屋に防音魔法をかけた。
基本、何かが起こった場合に備えて、王宮内の部屋とはいえ、防音は完璧ではない。
それはそうだろう。
何か起きた時に、外で警備している人間に聞こえないのでは意味がないのだから。
でも、今から話すことは、護衛が聞く必要はないことだ。
いや。王家の護衛は優秀だから、話を聞いたとしてもどうこうしないとは思うけど。
「ノワール・・・精霊王からの報告についてお話があります。お母様、そんな心配そうなお顔をなさらないで?ロイおじ様に悪意はなかったと思われますから」
ちょっとアレな人だけど、ロイおじ様はお母様にとって弟である。
もちろん、肉親だろうと罪を犯したら罰さないわけにはいかないが。
「いいえ、シエルちゃん。ロイは罰さなければ。可愛いシエルちゃんを害しようとしたのだから」
「目的はそれではなかったみたいです。害しようというより、私の本当の力を知りたかったみたいで」
だから、マズルを利用して、私が力を発揮する場面を作ろうとした。
残念ながら、マズルの中に魔王の核があったために、呪具が正しく作用しなかったみたいだが。
ロイおじ様は、少々難ありな性格をしているけど、別に私を害したいわけでも、この国に害を及ぼしたいわけでもはないと思う。
「それから、ロイおじ様に加護を与えていた光の精霊王が、力を貸さなくなったみたいなのです。ですから、ある意味おじ様は罰を与えられたようなものなので」
「そうなのかい?」
「自分が力を貸したことがこの事件の一端になったことが、相当ショックだったみたいで・・・」
レディアントのあの嘆きようは、ちょっと引くものがあった。
セイクレッドもそうだけど、私に対するこだわりが強すぎるというか、何というか。
教会には、ロイおじ様しかいないわけじゃないから、おじ様が精霊の加護を無くしたからといってすぐには困らないとは思うけど、教会の中での立ち位置は変わってくるかもしれない。
「それでもあの子には、罪を償わせなければいけないわ。魔力がなくなってるわけではないのでしょう?」
「それはそうですけど、ロイおじ様に力を貸す精霊はいないかもです」
何せ精霊王が手を引いたのだ。
これからロイおじ様はどうなるのだろう。
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