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第十一話
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無事?に家に戻った私は、学園であったことをお父様とお母様にご報告しました。
私、つくづく不思議なのですよね。どうしてあの方が私の婚約者になったのかが。
だってブレンディ侯爵家を融資する交換条件なのですよね?
なら、もっと価値のある方を差し出すべきでは?
「婚約した時点で、すでに傲慢さがありましたけど、どうして侯爵家はイーサン様を私の婚約者に?」
どう考えても、悪手なのですけど。
だって、お父様とお母様のお考えは・・・
「ああ。ブレンディ侯爵は甘いからな。アレの親に見せる外面をすっかり信じている。こっちにすれば幸いだから婚約を受け入れたが、何かあればすぐに言いなさい。対処する」
「問題は王女殿下の方ね。本当に陛下も王妃様も困った方だこと。お二人の王子殿下はあんなにご立派だというのに。王子殿下は先王様似で、王女殿下はご両親・・・というか王妃様に似たということかしらね」
確かに、問題は王女殿下の方かもしれません。
王族に言われたら、たとえイーサン様がマトモだったとしても拒否することは難しいこともあると思います。
まぁ、全く手段がないわけではありませんけど。
しかし、ドロシー王女殿下の性格は王妃様似なのですね。
私はまだ成人していませんから、国王陛下や王妃様とお会いしたことはありません。
もちろん、お顔は存じあげておりますけど。
「王妃様は、そのような方ですの?」
「ええ。あの方は容姿の優れている異性が大好きで、そして自分のことが一番大好きなのよ」
なる、ほど?
確かにイーサン様は容姿は優れておりますわね。
十三歳の歳から騎士を目指しておられますし、剣の腕もそこそこなのでしょう。
王女殿下が王妃様に似てらっしゃるのなら、イーサン様は王女殿下の好みということかしら。
でも、王女殿下は王族として他国の王族との婚約をされています。
普通は、他国に嫁ぐのに近衛を恋人として連れて行こうとは思わないものだけど。
そのことに、国王陛下も王妃様も気付かないのかしら?
それとも気付いていても、大丈夫だと思っているの?
「陛下は、王女殿下を嗜められたりなさらないのですか?」
「陛下は王妃に惚れて、決まっていた婚約を解消してまで王妃を娶ったんだ。だから、王妃似の王女にとことん甘い。まぁ、こちらとしては好都合だが」
え?お父様、ちょっと待ってください。
聞き捨てならない言葉があったのですが。
決まっていた婚約を解消してまで王妃様を娶った?
え?馬鹿なんですか?国王陛下。
私、つくづく不思議なのですよね。どうしてあの方が私の婚約者になったのかが。
だってブレンディ侯爵家を融資する交換条件なのですよね?
なら、もっと価値のある方を差し出すべきでは?
「婚約した時点で、すでに傲慢さがありましたけど、どうして侯爵家はイーサン様を私の婚約者に?」
どう考えても、悪手なのですけど。
だって、お父様とお母様のお考えは・・・
「ああ。ブレンディ侯爵は甘いからな。アレの親に見せる外面をすっかり信じている。こっちにすれば幸いだから婚約を受け入れたが、何かあればすぐに言いなさい。対処する」
「問題は王女殿下の方ね。本当に陛下も王妃様も困った方だこと。お二人の王子殿下はあんなにご立派だというのに。王子殿下は先王様似で、王女殿下はご両親・・・というか王妃様に似たということかしらね」
確かに、問題は王女殿下の方かもしれません。
王族に言われたら、たとえイーサン様がマトモだったとしても拒否することは難しいこともあると思います。
まぁ、全く手段がないわけではありませんけど。
しかし、ドロシー王女殿下の性格は王妃様似なのですね。
私はまだ成人していませんから、国王陛下や王妃様とお会いしたことはありません。
もちろん、お顔は存じあげておりますけど。
「王妃様は、そのような方ですの?」
「ええ。あの方は容姿の優れている異性が大好きで、そして自分のことが一番大好きなのよ」
なる、ほど?
確かにイーサン様は容姿は優れておりますわね。
十三歳の歳から騎士を目指しておられますし、剣の腕もそこそこなのでしょう。
王女殿下が王妃様に似てらっしゃるのなら、イーサン様は王女殿下の好みということかしら。
でも、王女殿下は王族として他国の王族との婚約をされています。
普通は、他国に嫁ぐのに近衛を恋人として連れて行こうとは思わないものだけど。
そのことに、国王陛下も王妃様も気付かないのかしら?
それとも気付いていても、大丈夫だと思っているの?
「陛下は、王女殿下を嗜められたりなさらないのですか?」
「陛下は王妃に惚れて、決まっていた婚約を解消してまで王妃を娶ったんだ。だから、王妃似の王女にとことん甘い。まぁ、こちらとしては好都合だが」
え?お父様、ちょっと待ってください。
聞き捨てならない言葉があったのですが。
決まっていた婚約を解消してまで王妃様を娶った?
え?馬鹿なんですか?国王陛下。
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